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【掲載情報】Number WEB

 先日行われた、新日本プロレスのG1 CLIMAX 29 決勝戦のレビューを、Number WEBに寄稿させていただきましたー。

 昨年の棚橋×飯伏戦に続き、今回も暑苦しい感じの文章になってしまいましたが、試合当日の夜に書いた原稿なので、お察しの上ご了承いただければ幸い。

 今回の決勝はね、ジェイのスタイルに賛否あると思うんですよね。でもまあ、あいつはなんなんだ!みたいな、ヒートで掴めるヒールっていうのは、スター選手と同様、貴重な存在ですよね。
 ここのところ、新日のヒールは「アンチヒーロー」というか、「人気のある悪者」が多かったので、純粋な「嫌われもの」が出てきたというのは面白い展開じゃないかな、と個人的には思います。ブッカーから見たらすごく面白い素材で、マッチメークにも幅が出るんじゃないですかね。

 ジェイのIWGPヘビー戦とか見返してみましたけど、あの頃に比べると体も絞れてるし、顔つきも精悍になってきたなあと思いますね。1.4の棚橋との凱旋お披露目試合のときは、好青年っぷりと言うか、真面目くんの空気がまだ色濃く残っていて、「スイッチブレード」とかいわれても、お上品なバターナイフじゃん?くらいのイメージしかなかったんですけどね。

 G.O.Dの二人とかファレみたいに、夜道で会ったらおしっこ漏れそうなギャングスター顔と違って、ジェイのワルさには「いじめられっ子が復讐心を抱えて超ひねくれた感じの陰湿さ」みたいなのがあって、最初はどうもキャラクターが入ってこなかったんですけど、今回、決勝序盤で観客のブーイングを煽るように立ち尽くすシーンでは、なんか不敵というか、いい目になってきたなあ、と思いました。ヒゲ生やしたのもよかったのかな。元々困り眉なので、眉毛も吊り上げたほうがワルそうに見えると思うんだけどなあ。

 あと、ものすごい個人的な意見だけれども、ジェイのブレイクのためにはコスチュームのデザインを変えたほうがいいと思うんですよね、、、 包帯イメージと切り傷のシンボルってのはわかるんだけど、シンボルがわりと単純な図形なので、パンツにいれまくると幼稚園児が描いた悪役みたいになっちゃってさ、、、 ダメージは、生地に描くんじゃなくて、ほんとにダメージを入れたほうが雰囲気出ると思うんですけどもねえ。二重生地にして、表側の生地にダメージを入れればいいんだよきっと。

 でもまあ、こうして優勝者を差し置いていろいろ語りたくなるっていうのは、きっとそれだけ存在感が出てきたってことなんでしょう。今後も楽しみにウォッチしていきたいなあと思いますね。

 また来年も1.4とかG1とか、レビューを書かせてもらえますように。


小説家。2012年「名も無き世界のエンドロール」で第25回小説すばる新人賞を受賞し、デビュー。仙台出身。ちくちくと小説を書いております。■お仕事のご依頼などこちら→ loudspirits-offer@yahoo.co.jp