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歌舞伎ミリしら初心者が新作歌舞伎(FFX歌舞伎)で沼にはまった話その2

おまたせいたしました

本当にお待たせしました。やっと本題にはいろうとしています。

FFⅩについての思い入れやFFⅩ歌舞伎を見るようになった切欠はよろしければ以下をご覧ください。

歌舞伎ミリしら初心者が新作歌舞伎(FFX歌舞伎)で沼にはまった話その1|かおるえねこ @kaorueneco

ここから本編にはいりますが、勿論館内は撮影禁止なのでお写真はありません。ご了承ください。

やっと本編にはいります




結果から言うとわたしはFFⅩ歌舞伎に3回行きました。

そういうことです。
ここからはかなり詳細にかいてあるのでひたすら長いです。 

前半は多分にネタバレを含みます。
後半は結末を語らずにいきたいのでさらっといこうと思いますのでその温度差にご期待ください。

全体の感想については後半に残していこうとおもいます。

いざ会場へ

本日の歌舞伎の舞台は市場前のIHIステージアラウンド東京
はじめての歌舞伎ですが、館内は全く歌舞伎という雰囲気はありません。
どうやら客席が360度回るという意味のわからない会場だそうです。

どういうこと??????

先日劇団四季に行ったのですが、そこと館内はあまり変わらず客層も若い人が多い。そりゃそうだよね。FFⅩ歌舞伎だもん。
この中にどれくらい歌舞伎界隈から来た人がいるんだろうか。
ほとんどFFⅩユーザーなんじゃないでしょうか。


グッズもいろいろありましたがとりあえずパンフレットを購入。


役者さんのアクリルスタンドとかあるけど…これ誰が欲しいんだろう…
これは後日フラグとなります。


オオアカ屋、よろしく!


さて、開幕です。
はじめに「カン、カン!」という音が聞こえこれはなんだろうと耳を澄ませているとどうもどうもとばかりに田舎者っぽい人間が出てくる。

勿論この時わたしは歌舞伎初挑戦なため、知っている役者さんはいません。
中村獅童さんのお名前をなんとなく知っているくらいです。
歌舞伎初心者、そして初挑戦だったため失礼な言葉や感想が続きますがご容赦ください。

誰ですか、あなたは。

不思議に思っていると彼こそがあの23代目オオアカ屋ではありませんか。
細い!そして若い!
わたしの知っているオオアカ屋ではない!

だけど「よっオオアカ屋!」の声にわらっちゃった。

なるほど。たしかにオオアカ屋という呼び声(大向こう)は歌舞伎っぽい。
「中村屋!」とか「待ってました!」っていうもんね。
そういうイメージあるよ。

このオオアカ屋さん。
面白おかしく親切に歌舞伎の楽しみ方を教えてくれる素晴らしい人だった。

ポーションを売るだけが仕事ではない。
どうやらこの人は語り部を務めてくれるらしい。
なるほどありがたい。

先ほどのカンカン!という音はツケというらしい。
漢字でかくと附け。舞台の端っこで役者さんの動きに合わせて生演奏をしてくれるんだって。すごい!

そしてちょっとした歌舞伎知識をおしえていただくことになるのですが、歌舞伎ということでかなり身構えてたわたしなので、この和やかなお話ですごくリラックスできました。

ありがとうオオアカ屋。

だって歌舞伎だよ。
言葉わかんなかったらどうするの。
シーモアが変なお化粧出てきたときには泣いちゃうよ。

ユウナやリュックだって男の人なんでしょ?
図太い声だったり、体がごついんだろうなきっと……

そして急に日本舞踊を踊りだして男にすがって

「なして、なしてあたしを置いていくのお!」って泣きだすんだよ。(ど偏見)

かなり言い方がわるいですが、ここからこの偏見が覆りますのでご安心ください。

歌舞伎初心者のたわごとです。

ねむらない街ザナルカンド

さあ、オオアカ屋さんもおうちに帰りました。
いざ開幕です。

辺りからはズンチャカズンチャカと耳馴染みのある曲が聞こえ懐かしさを覚えます。そして背後から突然走り寄る村人風のひとたち。

ふぅ~~~↑↑ って言っててめっちゃテンション高い。

え?歌舞伎?
めっちゃパリピだけど?????

でも服装は和装なんだね。
モニターに映ってるジェクトが実写ですごい違和感がある。
面白いなんだろうこれ。

そして突然ティーダ出てきた


「待っていたとはありがてぇ!!!!!!!!!!」

唐突の歌舞伎感。そして自己紹介。
ティーダさん????????

でもこの自己紹介のおかげで歌舞伎から入った人でもすごくわかりやすいね。
このままの調子で台詞が全部歌舞伎風だったらどうしよう…という不安もすぐに拭われ、ほぼ原作そのまんまの調子で話し始めるティーダさん。

あ、よかった…ついていけそうだ。

話はかなりテンポよく進み颯爽とアーロンが出てきて剣を渡す。
剣のクオリティ高すぎてコスプレイヤー大喜びのクオリティだった(そりゃそうだ)

「あ、この人中村獅童だ!しってる!」というミーハー丸出しな感想。

どうやってシンに吸い込まれるシーンとかを表現するのかな、と興味津々と眺めていたらほぼ原作に忠実。そしてすごい映像効果。

役者さんの演技もさることながら、両側にある2枚のモニターで視界は全て覆われて没入感がすごい。

会場も木の床で出来てるものかと思ったら普通の演劇の舞台で、色とりどりのライトが使われている。

モニターにティーダの子ども時代が出てくるんだけど、その子のお衣装もひとめで「子ティーダだ」と分かる作りだった。

ジェクトはひょろひょろの原作とは違ってすこし強そうな体躯。
なんとなくエンディングで戦ったあのデカジェクトを彷彿させる。

小さな子供のティーダと並ぶといかに大きな存在なのか、というのが見た目でわかり、遠目でも父と子の関係をわからせられた。

その後スピラに迷い込んだティーダだけど、遺跡の下りはカットされていてリュックは出てこず。どこで合流するんだろうか…。

強いて言うなら「夢も希望もありません」のセリフが欲しかった。

こんにちは、ビサイド島

やってきましたビサイド島。
ティーダのあの「ひ、ひとーーーーー!!!」のセリフは健在だった。

そしてどうみてもわかりやすいルッツとガッタ。
お、おまえたち出てくるのか…!?そんな脇役まで出てきてくれるの!?

こういう細かいところで知っているキャラが出てくると嬉しくなるのがオタク心。おまえら、どっちが…その……死、 いや、なんでもない。

そしてあの人が登場です。

ビサイドオーラカのキャプテン ワッカ選手!

ワッカ…。え?ワッカ?
本物よりもイケメンじゃない?大丈夫?全然もさくないよ???

しかしこのなまりかたは本物だ。

え、めちゃくちゃワッカじゃん…。

ワッカといえばこの独特ななまりかた。
FFⅩインターナショナル版だとハワイなまりになってるんだよね。という豆知識。万国共通のなまり男子。

動作の一つ一つがワッカそのもの。
そして名乗りの口上(自己紹介)がめちゃくちゃ格好良い。

この時点で、普段が喋り口調だからか、たまにちょっと入ってくる歌舞伎の言葉に違和感がなくなってくる。はやい。

台本の流れるようなつくりが神。

歌舞伎のちょっとした表現や見得への違和感がなくなってくる。

視界から入ってくる情報に無駄がなく、耳から入ってくる聞き慣れた音楽もさりげなく和楽器アレンジされていて世界観が完成されている。

無理やり和のテイストや歌舞伎にもっていかず、少しずつ観客を引き込む力がすごい。

音響・衣装・役者さんの演技、モニターの使い方。
何一つ欠けてもこのスムーズな没入感にはたどり着けない、演出の本気。
役者・関係者さんや裏方さんの原作リスペクトが伝わってくる。

よくある「集客のためにビジネスとしてコラボしました」がない。
原作ファンも納得する話のスムーズさをこの時点で感じた。

最初こそ違和感があったものの、もうこの時点でティーダもだいぶティーダにみえてきた。
ていうか声も見た目もティーダじゃん…。(ちょろい)

ティーダがボールを投げる表現すごすぎ。

ティーダがボールを蹴ったらモニターにボールがふっとんでいく。
そして黒衣さんがさっとボールをしまい込むのが華麗…。

そんな素早く役者さんの動き読み取れる???そんなことできる???
長年連れ添った妻かなにかなの?

ただ、ジェクトシュートの表現が難しかったんだろうな。
全く別物になってたけど、「あ。これがそうか!」というのは理解できました。

カンカカカカ!!!っていう附けの音と見得をとったのは、なるほどなあと新しい表現方法に驚きました。


ビサイド島をティーダとワッカが歩く時には会場がゆっくりとまわりはじめて「お!?」となりました。

確かにこれは…会場がまわることにより一緒にティーダたちと歩いている感覚になる。
視覚や聴覚だけではなく、体全体で物語に没入する感覚。
まるで一緒に旅をしているような思いでふたりについていく。

そしてスピラという世界をワッカに教えてもらい、わたしもティーダと一緒にスピラと旅することになった。

この時わたしは既にねむらない街『トーキョージャパン』から『スピラ』に迷い込んでいたのだ。


歌舞伎初心者えねこ、女方を知る


そして唐突にやってくるユウナ出会いのシーン。
展開が早い、早いからこそ目が離せない。

けれどもひとつの無駄もないつくり。大事なシーンは全て詰め込んである。

ビサイド寺院で現れた魔物を見た時のわたしの感想。

あーーーーー!!!!お前知ってる!!!
ワッカのボールじゃないと倒すの面倒臭いやつだ!!!!!

原作そのままの忠実な姿にびっくりした。
そしてルールーの本気にびっくりした。

え……?ルールーやん……。
線ほっそ、え?声も…女の人なんやが……????

モーグリだっこしてるーーー!!!!!ありがとう!!!!!!!!

女方って、中身女の人なんか……?
動きがめちゃくちゃ…女の人なんだけど……。

そして現れるユウナ。
ユウナの所作。え?

ユウナ………?あなた、ユウナなの……?
ひさしぶり……。

ここでみた女方さんの本気。
女方さんの中身って男の人なんでしょ?おじさんだったらどうしよう…とか思ってごめんなさい……。 女の人だったわ……。

お顔はもちろんきれいなんだけど、そういうことじゃなくて。
所作が…。うごきひとつひとつ。
歩き方の優雅さ、艶やかさ、淑やかさ、指先の動き。

表参道を歩いている女の子たちよりもずっと女の人だった。
あれ…女……女の概念ってなんなんだ……?(混乱)

キマリはキマリ

キマリがまんまキマリだったんですけどどういうこと…???
お顔も体もキマリなんだけど、コスプレとかいうレベルではない。
最早もとのお顔の原型がわからない…。

キマリの口上の時に「シャーッシャーッ!」って威嚇するのが格好良かったな…。

このあとキマリは殆ど喋らずパーティにいるだけの存在なんだけど、キマリ独特の圧と堂々とした佇まいがあって、存在感がすごかった。

喋らずとも役をあらわす、それってすごくお芝居として難しい事なんじゃないかな。わたしは早くもガガゼト山の出番に期待しています。

神秘の異界送り

キーリカが襲われた後。
異界送りのシーンはPVなどでも見ておらず、どうなるんだろうと思っていたのですがものすごく異界送りでした。

ものすごく。

日本舞踊を基本とした、しっとりとした儚い、それでいて力強い想いを感じさせる舞い。

ミストやスクリーン、照明などありとあらゆるものを使用した最新の技術。

クレーンに乗っている時は、全く無機質さを感じさせない所作でつま先立ちをしていることで本当に水面に浮いているかのように感じました。

ユウナの本気…。
これがあのFFⅩの代表ともいえるシーン。

これは普通の役者さんにはできない、日本舞踊を取得しているからこその美しい舞いなんだな、という想いと共にあのハードでありしなやかな所作は女方さんにしか出来ない伝統芸術であると改めて感じました。

ブリッツボール、シーモア杯

キターーーー!!!!シーモア杯!
シーモア杯ってことはシーモア杯ですよね!?シーモアさんに逢える!!!!

とりあえずのルカゴワーズの自己紹介…モブです。
そんなに何も期待してなかったんですけど、ルカゴワーズの口上が凄く格好良かった。「コネズミどもぉ!」って言った。言ってた。

厭味ったらしくてモブ感がある、それでいてジャイアンやスネ夫のような位置がすごくわかるお芝居。けして主役ではなく、主役を引き立てる位置。
それでいて口上の時は存在感を表す素晴らしいお芝居。

あの厭味ったらしい感じすごくすきです…。
こう、戦場に出たら真っ先に死んでしまいそうな空気…。

ティーダの「調子に乗るなよゴワーァズ!」も健在で安心しました。

がんばれビサイドオーラカ負けるな。


スタジアムがまじスタジアム


どうやってあのブリッツを表現するんだ…と不安になっていたけど
まじでブリッツだった。

泳いでた。ほんとに泳いでた。
どっからどうみてもブリッツでびっくりした。

あと実況の人がめちゃくちゃ巻き舌で歌舞伎感0で楽しかった。
すごい声のいいおにいさん。

そして赤子のように遊ばれるビサイドオーラカ。がんばって。

ワッカさんのシュートめっちゃ格好良かったな…。
ワッカさんは普段ずっとふざけてるんだけど、不意に真面目になった時にキリッとするのが凄く格好良かったんですよ。あれずるいよね。
元が整ったお顔だから特に。

伝説の剣士アーロン


嘘だろ、アーロンじゃん。

最初出てきたときはさらっと流したけど、アーロンさんがそのままアーロンさんだった。

大剣さばきが凄く格好良いし、声シブすぎません???
アーロンじゃん。(2回目)

口上格好良い…。
「優曇華の~」っていう口上を「ロンゲの~」って聞き間違えて「確かにアーロンロンゲだもんな」と思ったことは、恥ずかしいから墓までもっていく。

アァァァアアアアア


シーモアさんきました。


シーモアッッ

正直ビジュアルを見た時は「シーモア…?」って思ったのですが、声を聴いたらめっちゃイケボやないかい…。

そして一言一句シーモアのセリフを覚えているわたしの耳はごまかせない。

シーモアのセリフはほぼ原作のままだった。

むしろ原作より格好良いまでない…?どういうこと?(混乱)

髪型もそのまんまで笑っちゃったし
衣装めちゃくちゃ格好良いし、

いや、でもお顔はちがうよね。
だってシーモアじゃないし……と、さすがにシーモアガチ勢としては理想が高い。いえ、尾上松也さんもとてもイケメンなのですが!!!!

そういうことではなく。シーモアへの理想を求め過ぎました。
そしてこれも沼への入り口である。

ミヘンセッション

響きがなつかしすぎて震えた。
ミヘンセッションのことなんて忘れてた。

それで?チョコボイーターは倒したんですか?
あそこ本当につらかった。

ここでもシーモアさんが出てきたのですが、ワッカのぎこちないシーモアさんへの話し方がそのままですごい好きだった。

シーモアさんはシーモアさんで「では、聞かなかったことに」のシーンが健在でア~~~~~~~~ッてなったよね。

ありがとうございます。

ミヘンセッションの話は、思えばとても大切なシーンで、この世界における機械のおろかさ、人間の無力さを痛感するシーンです。

シンという敵がいかに強大か、
そして身の回りの人が亡くなり、死という恐怖が常に隣り合わせにあるということをキーリカでの事件よりも色濃く身近に感じるのです。


そしてシーモアがユウナに対して匂わせ色恋をぷんぷん醸し出す
いけませんね~~~色気がね~~~~!!!!!


ごめんリュックと出会った気でいた

※ここだけ4月2日20時に追記

リュックがもう幼馴染みのカワイイ女の子ポジションで出会った気でいたけど出会ってなかった。ごめんわすれてた。大好きだよリュック。

リュックって、原作では15歳の少女でしょ?
男の人がやるって大丈夫なの?
そもそもビジュアルの衣装も髪型も違ったけどへいき?本当にリュック?

リュックだったわ。

斜めに立って片足をひっかけるような立ち方。内また歩き。
完成されたリュックだった。
あれは15歳の少女。ミニストップのCMにでてるよ。(声優さんの話)

声はけして女の子らしいという訳ではないけど、けして男みは感じない。
嫌悪感もなければ耳馴染みのいいお声をしていらっしゃる。

活発でいて、元気。
それでいて動きに無駄がない、綺麗な動き。

けれどもそれは女方でよくみられる”美しさ”ではなく、年相応の”可愛さ”なんですよね。歌舞伎としてはすごく挑戦的な役柄だったんじゃないかな。

あとさりげなくアニキが出てきて嬉しかった。
名前を呼んでなかったけどあれはアニキ。まちがいなくアニキ。

アルベド語でさりげに話してたのもわかったよ!!!
オタクでよかった!!!!!

グアドサラムでLOVE

ついにやってきましたグアドサラム。
スクリーンに映る歴代の族長たちのなかに松也シーモアさんの写真がさりげなく入っててわらっちゃった。違和感ない。いやある。

トワメルさんがリアルトワメルでびっくりしちゃった…。
グアド族のひとたちみんなすごい。リアルすぎる。

そしてスクリーンに映るザナルカンドはあれ描きおろしなのかな。
すごい綺麗な風景だった。

シーモアさんがユウナにさらっと結婚を申し込んだのはアァァァアアアアアってなったけど、もういっそしあわせになってくれていいです。
うちの子(ユウナ)をよろしくおねがいします。ティーダすまん。
わたしはシーモアさんのしあわせが一番大事なんや。

異界に映るチャップはあれどなたが演じてるんだろう、さすがにわからなかったけど菊之助さんだったらえもいな…。

その後いろいろあるんだけど割愛させて。文字数がギリギリなんや。

最大の見せ場シーモア戦

シーモアが父ジスカルを殺め、ユウナを利用しようとしていることがわかり、おこおこぷんぷんまるのご一行。ついにシーモアと戦います。

シーモアさんは「ばれちゃあしかたない」の勢いでいざぶっかえり(早着替え的な)。このぶっかえりがめちゃくちゃかっこよくてさ~~~~!!!!!白いお衣装なんだけど本当に素敵で、このシーモアさんのぶっかえりで完全にすき~~~!!!ってなっちゃった。

そして原作にはない熱さをもってるんですよね。
原作よりもずっと想いや芯が強くて、人間臭い。

親子のやりとりやシーモアが世界を恨む経緯が色濃く描かれていて、こんなにシーモアを好きになってくれる人が増えたのが本当にうれしい…。

そして松也シーモアさんのきもさ(褒めてます)がめちゃくちゃよくて、解釈一致すぎた。

わたしの性癖にささるのが「育ちのいい性癖腐ってそうな変態(悪役だとなおいい)」なので最高にささりました。

前半最大の見せ場はワッカ戦からはじまります。

ワッカが巧みにボールで戦う姿が本当によくできてるなあとおもったんだけど、原作を知らない人は

「なんでこいつ、いきなりボール遊びはじめたんや???」

って思うのでは??
ワッカさんはボールで戦うんです。許してあげてください。
そして華麗にボールを打ち返し自分のボールでやられるワッカ。
解釈一致ですありがとうございます。

ルールー戦がとにかくかっこよかったな…。
ルールーのしなやかな動きが素晴らしくて、女方さんって本当にすごいな…っておもいました。(語彙)

魔法の表現もどうするのかなと思ったけど、ルールーのウォタガの舞いも素晴らしく、それに対するシーモアさんのファイガも表現がファンタジーすぎなくてよかった。歌舞伎ならではといったかんじ。だけど

ウォタガに対してファイガで対抗するのは舐めすぎじゃない????

ダメージ半減だよ。せめてサンダガにして。
ルールーは結果シーモアに追い込められるんだけど去り際の傷ついた去り方が美しすぎて、わたしのルールーで一番好きなのはここだったな。

海老ぞりも素晴らしかった…腹筋と背筋どうなってるんだあれ。

これまでだんまりだったキマリもここでは大活躍です。
長物同士の戦いだからすごく映える。

そこにルールーも加わり3人で戦うんだけどコンフィをかけられてルールーとキマリが打ち合ってしまうのも原作を意識していて素晴らしかった。

そしてやってきました

シーモア✕アーロン戦

正直ここが前半で一番かっこいい所。

まずアーロンがお酒を口に含んで噴き出すのが格好いいでしょ。

原作のアーロンはそんなに好きではなかったんだけどこの中村獅童さんのアーロンが素晴らしく男前で、また声も渋く、低く響くのが臨場感を出す。

シーモアもアーロンとの闘いを楽しみにしていたとばかりにアーロンの姿を見るとにやりと口端をあげるのが、またよい。

ふたりの立ち廻りは本当に素晴らしく、松也さんと獅童さんの仲の良さ、信頼があるからできる動きなんだなと思いました。(後日の話)

特に百廻り(ぐるぐる)と六法(おっとっと)が格好良かったな。

そしてアーロンは百廻りでよくまわる。

本当によくまわる。

千穐楽にいたってはまわりすぎてシーモアさんが5秒くらい暇そうにまってた。よく目がまわらないなあれ…。

その後はリュックの癒しのポーションでみんな癒してもらいました。

ワッカの扱いがすきです。さ”つすぎて(すみませんキーボード壊れててYのあとの文字が打てません。)

最初はポーションだったのに段々メガポーションになって、千秋楽ではラストエリクサーになっててウッてなった。

あとラスボスで使わないでここでラストエリクサーを使うあたり、役者さん的にもここがピークの見せ所だったのかもしれない…。立ち廻りハードだったもんね…。


さて。

流石に疲れ切ったシーモアさんですが、このあとは恋敵のティーダさんとの対決です。

ティーダさんとの対決はアーロンさんとの立ち廻りに比べ軽やかでテンポ重視。ただ戦いに集中するアーロンさんとは違い、お互いのセリフを挟むからだと思います。

ティーダもザナルカンドではじめて剣を持った時のへっぽこさに比べてだいぶ強くなり立ち廻りがとても美しく、シーモアと互角に戦っていました。

そしてまたシーモアの余裕のなさというか、人間臭さが出ててな~~。

「ティーダ、お前は私と同じだ。父をこの手にかけようとしている」

という言葉。
これは相手を蔑み、敵対し、それと同時に父親を殺めたことへの少しの罪悪感というか、蟠りがあるのではないかなと。

「私だけが殺めようとしているのではない。こいつも同じだ」と。
何か理由が欲しかったんじゃないかな。

ジスカルが死ぬ間際に「お前が息子でよかった」といった時に動揺を見せたシーモアがそう思わせました。

シーモアの最期

そしてその後。シーモアはユウナの召喚術によって倒されてしまうのですが、最後の倒れ方が本当に美しく、もがき、苦しみ、それでいて自害するよ
うにも見える。

この先の勝利を確信し、そしてその野望を叶えんとする意思を感じる言葉。

吸い込まれるように光に包まれてスッと倒れて消えていく姿は息をのむほどで、あんなにきれいに倒れこむのは役者さんの力量が試されるなと思いました。
だって後ろにあんなスッと倒れるのなんて誰だって怖い。

ここでユウナたちはシーモアを殺したことによって反逆者の汚名を着せられ、前半が終わります。


とにかく休む暇もなく終わった前半の話。


ここまでで8500文字ってうそでしょう?ほんとなの?

後半は実際に演目を見てみたいという方もいらっしゃると思うのであっさり送っていこうと思います。

ここまで見て、本編が気になるという方がいたらぜひ「FinalFantasyⅩ 歌舞伎」と検索をかけてみてください。
映像作品として購入し10日間みることができます。

ここまで読んでくださってありがとうございました。

続きは後編でお会いしましょう。
次は主に全体の感想について語っていきます。

かおるえねこ kaorueneco (Vtuber準備中)2023年内デビュー
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雑談配信・ゲーム配信・ASMRなどの通常のVtuber活動に加え、
買い物配信や絵画を描く生配信、歌舞伎について語るなど幅広い配信を行う予定。

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