タフEXTRA1発売になりました

高崎先生の甘〜いイラストとウチカワデザインさんのクールなデザインが見事にマッチした、タフシリーズの番外編集「タフEXTRA1 Unlucky man」が発売になりました。1とあるからには2もありまして、「タフEXTRA2 Hold me tight」が来月の19日に発売予定です。こちらも初回限定書き下ろしペーパー付きですので、どうかよろしくお願いいたします。

さて、タフEXTRA1には5つのお話が入っています。

●響の誕生日に奮闘するシンゴ……B.D.大作戦

●響視点の表題作……アンラッキー刑事(デカ)

●春くんから見た響とシンゴ……春畑俊の誓い

●二人(+貴水)の高校生時代……プリンセスモンキー争奪戦

●書き下ろし……甘い拘束

どのお話も気に入っているのですが、個人的に思い出深いのは、表題作の「アンラッキー刑事」です。なぜかと言うと、この「アンラッキー刑事」は雑誌掲載でもなく、書き下ろしでもないという、ちょっとイレギュラーな作品なのです。いまから20年近く前、タフを書き始めた頃の私は駆け出しの新人でした。そして、雑誌の枠というものは紙幅の関係上限られており、新人の作品をそう簡単に載せてもらえるものではありませんでした。しかし、その頃の私はとにかくタフが書きたかった。それも響視点が書きたかった。でも雑誌で発表するのは難しいかな……と断念しかけていたところに、旧ビブロスさんのホームページで連載してみませんかというお声がかかったのです。願ってもないお誘いで、二つ返事で受けさせていただきました。

たしか週一の更新で5回連載だったような記憶(うろん)。いまでこそ、ネット小説は花盛りでとても賑わっているジャンルですが、当時はまだそんなにメジャーではなかった気がします。せっかくなので、あまりプロットを決め込まず、ノリや勢いに任せてリアルタイムで書いていったのですが、書いたものがわりとすぐにアップされるのが新鮮で、すごく楽しかった。更新ごとに、掲示板に感想をいただけるのもうれしかったなあ。みなさんのお声が励みになって、よしもっと盛り上げようと張り切ったものです。毎回小さな山場を作ったり、ラストで引きを作ったりといった工夫も連載ならではで、とても勉強になりました。響視点を書いたことで、響の思考回路が理解できるようになったのもよかったです。なるほど、強面の裏でこんなことを考えていたのか。そんなにシンゴが好きか、うんうん、不憫よのお……とヘタレ好きの血が騒ぎ、私はますます神蔵響という男が好きになりました(笑)本当にいい経験をさせていただいたと思います。……と、そんなことを今回、改稿しながら懐かしく思い出しました。まあ、勢いで書いたぶん、いま見返すといろいろアレな部分も多くて、直しに一番手がかかったのも事実なのですが(笑)

思い出話はさておき、いまのところツイッターで得た感触ですと、ぶっちぎりで「甘い拘束」が人気で、次が「プリンセスモンキー」「B.D.大作戦」「アンラッキー刑事」の順のようです。(残念ながら、春畑俊を推してくださる方は現時点でおらず(笑))ですが、「どれが一番好きでしたか?」みたいなことを訊けるのも、番外編集の醍醐味かなあと思っています。感想含め、まだまだお待ちしているので気軽にお聞かせくださいね。

最後になりましたが、今回も高崎ぼすこ先生のイラストがすごかったですね! かっこよかったりかわいかったり綺麗だったりはもちろんのこと、毎回滴り落ちるような色気成分を足していただいて感謝しかありません。高崎先生、いつも本当にありがとうございます。ちなみに2もすごいので、皆様お楽しみに!

なお今回、書店員の皆様にコメントをお寄せいただきました。帯にも一部を使わせていただきましたが、リブレさんのタフ特設サイトに全文が掲載されておりますので、ぜひチェックしてみてください。こんなふうに言っていただけて、タフは本当に幸せなシリーズだなあと思います。お忙しいなか、皆さんありがとうございました!