「だし1カップ」のだしって何?

料理本を見ながら料理をしていると、「ここに、だし1カップを加えます」と出てくるケースがあります。さて、ここでいう「だし」とは何のだしのことでしょう?濃さは?塩味は?顆粒だしの場合どうすればいいの?など、迷う人も案外多いようです。

■料理本に出てくる「だし」は、和風のだしのこと

以前noteで「『だし』とは?」というコラムを書きました。

私はふだん、だしとは和洋を問わず「食材のうまみが水に溶け出したもの」としているのですが、この定義は広義の「だし」。

一般的なレシピ本で「だし1カップ」と書かれたときの「だし」は、「和のだし」を指します。(洋のだしの場合は「ブイヨン」「スープストック」などと書かれることが多いです)

和のだしは、たとえばこんな食材からとります。

●昆布 
●魚の節(かつお節、さば節など) 
●煮干し(かたくちいわし・あごなど) 
●干ししいたけ 

レシピに「かつおだし」「いりこだし」と特別に指定がない場合、好みの和風だしを使えばいいのです。

■だしパックや顆粒だしでもOK!

好みのだしって言われても!と思う方もいるでしょう。一番簡単なのは「だしパック」や、もっと簡単にできる「顆粒だし」を使う方法です。特にだしパックは、本格的なだしがとれる製品も多いです。(だしパックの記事はこちらにも詳しく!)

顆粒だしもだしパックも、パッケージに作り方が書いてあるので、その通りに作れば大丈夫です。
ちょっと雑ですが、煮物や汁物ならだしのかわりに水を使って、鍋に直接、顆粒だしを振り入れるという方法もあります。

注意点がひとつあります。だしパックや顆粒だしの場合、塩味がついているものが多いため、レシピより味付けをやや控えめに。商品によるので、一度、顆粒だしをなめるか、作っただしを味見してみるといいでしょう。

■本格的に「だし」をとりたいなら

いやいや、せっかくレシピを見ながら作っているんだから、ちゃんとだしをとりたい、という人もいるでしょう。そういう方のために、記事の最後に、簡単な昆布だし煮干しだしかつおだしを紹介しておきますので、よかったらご覧ください。

写真は、かつお削り節、昆布、煮干し(いりこ)

そもそもだしが必要か

本格的なだし、顆粒だし、だしパック。いずれにせよ、レシピに「だし1カップ」とあるときは、あらかじめ作って用意しておかなくてはなりません。材料欄は、事前にきちんとチェックしておきましょう。

基本はレシピに従いたいのですが、この料理にだしって必要なのかな?と思うことも案外あります。肉じゃがなどはだしを使うレシピが圧倒的に多いですが、私は水で作ります。

毎日の食事はなるべく手間をかけない中で、おいしくつくることが優先されれたいところ。家庭料理はだしに頼りすぎないことも大事です。

とはいえ「だし」をきちんとひくのは面白いですし、料理の満足感も大きなものです。ぜひやってみてください。

《だしのとりかた》

「昆布だし」は、だし昆布10cm角(5g)水500mLに入れ、弱火で煮出ます。7~8分ぐらいして昆布が大きくなったら、そこで火を止めます。昆布が水を吸うし、蒸発もあるので出来上がりは400mLほどです。
また、水に漬けておくだけでも昆布だしは作れます。昆布だしのうまみを十分出したいなら約10時間と言われますが、実際にやってみると、1時間漬けるぐらいでも、昆布のうまみは案外、水に移っているものです。

自分で書いておいて何ですが、昆布って種類によって全然重さが違うんです。写真左は厚手の昆布で、5cm角で2.5gぐらい。でも、右の昆布は薄く、同じサイズでも半分しか重さがありません。ですからサイズより、500mLに対して5gと覚えておいた方がよいと思います。(わたしのだしは、一般的な料理書よりやや薄めです)

「煮干しだし」は、煮干し6~7尾、といっても煮干しにも大きいのから小さいのまであるので、10~12gと覚えましょう。水500mLに入れます。できあがりは450mLぐらいでしょうか。
生臭みが気になる人は頭と内臓部分をとります。そのままでもOK。30分ぐらい漬けておくと味が出やすいです。最初は中火、沸騰したら弱火で3分ほど煮出します。漬け置きしないときは沸騰後5分ぐらい煮出しましょう。

「かつおだし」多くの料理書にある平均的な方法は、水800mL を鍋でわかし、火を止めてかつおの削り節20gを加え、30秒ぐらい数えてから漉し器で漉す、というものです。出来上がりは700mLぐらいです。かつお節は花がつおと呼ばれる、ふわふわ大きな削り節を使います。水を昆布だしにかえれば、昆布とかつおの合わせだしになります。

ただ、このかつおだし、大量のかつおぶしが必要です。花がつお20gはこの写真全部。すごく多く感じませんか?

私はこの半量の10gぐらい(ひとつかみ)で作ることも多く、その場合、水からかつお節を入れ、沸騰してから5分ぐらい弱火で煮て、漉すときも軽く絞ってしまいます。主婦感覚でいえば、だしだけで飲むお吸い物でない限り、このぐらいが経済的じゃないかなと思います。乾物って案外高いので、ランニングコストも大切。

というわけで、私のだしは一般的な料理書のレシピに比べると、ぐっと薄めです。

いずれのだしも、余ったら空きペットボトルや密閉容器などに入れて、冷蔵庫にしまい、作った日含め、3日以内に使い切りましょう。

今週のcakes『スープ・レッスン』はだし不要の味噌汁ですが、日々の味噌汁にだしが必要になることも多いと思います。ご自分に合っただしをみつけてくださいね!

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参考書籍
『だしの基本と日本料理~うま味のもとを解きあかす』(柴田書店)
『日本料理のだしの基本』(ナツメ社)
『応用自在な調理の基礎 日本料理編』河内一行・川端晶子(家政教育社)
『伝承日本料理』柳原敏雄(日本放送出版協会)
『辰巳芳子の展開料理(基礎編)』(ソニーマガジンズ)
『日本の家庭料理独習書』土井善晴(髙橋書店)
『ふだんの料理がおいしくなる理由』土井善晴(講談社)
『小林カツ代 料理の事典 おいしい家庭料理のつくり方2448レシピ』(朝日出版社)
『今伝えたい和食』野口日出子(河出書房新社)
『永平寺の精進料理』(学研パブリッシング)

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有賀 薫

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