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6種類のミネストローネを食べ比べ。2015.5.18 スープラボ拡大版レポート(後)

さて、スープラボ後半は、実際にミネストローネを食べて前半の説明を実感!

今回は6種類のミネストローネをご用意しました。ル・クルーゼの鍋に入ったカラフルなミネストローネにみなさんから歓声が。しばし撮影タイムです。

今回ご用意したミネストローネは、この6つ。☆印が主役の野菜です。

①赤のミネストローネ(春)
たまねぎ/セロリ/新にんじん☆/新じゃがいも☆/春キャベツ☆/ズッキーニ/ブラウンマッシュルーム/フレッシュトマト/にんにく/白いんげん豆(手亡)/ファルファッレ/オリーブオイル/塩

私の基本のミネストローネは、このスタイル。パスタの形と豆は入れ替わりますし、今回、缶と生と両方入れたトマトはどちらかのことが多いです。また、ベーコンを入れることもよくあります。今日は野菜だけ。1cmの角切りにして味付けは薄め、酸っぱめが好み。レポート前半でもお伝えしたように、今回は春野菜を主役にしたので、軽い豆として小さな手亡、パスタはチョウチョ型のファルファッレをチョイスしています。

②白のミネストローネ(夏)
たまねぎ/にんじん/セロリ/にんにく/いんげん☆/ズッキーニ☆/ピーマン/かぶ/じゃがいも/ホワイトマッシュルーム/スパゲティ/ベーコン/バジルペースト/オリーブオイル/塩

ミネストローネは必ずトマト味というわけではありません。これは南仏のピストゥーというスープのアレンジですが、イタリアンでもトマト味じゃないミネストローネはあります(むしろトマト味のほうが少ないという話も何かで読みました。未確認ですがイタリア生活ご存じの方、いかがでしょうか?)このスープピストゥは夏の料理で、薄味に仕立ててバジルペーストをちょっぴり足して食べます。折ったスパゲティを入れる点も楽しい。スパゲティが入るとなんだか嬉しい、という参加者の声もありました。
ズッキーニやピーマンなどの夏野菜、そしていんげんがたっぷり入るのが特長です。薄切りにした果菜はあまり火を通し過ぎると煮崩れちゃうので(それはそれで美味しいけれど)他のミネストローネよりは短時間の加熱です。その分味わいが浅くなるかなと思い、ベーコンを入れました。夏のスープということで、豆は入れません。

③黄のミネストローネ(秋)
たまねぎ/長ねぎ/にんじん/かぼちゃ☆/さつまいも☆/ズッキーニ/絵リンギ/レーズン/くこの実/あんずのシロップ煮/レンズ豆(緑)/ベーコン/バター/バニラビーンズ/シナモン/塩

秋のミネストローネは、何と甘いミネストローネ!秋に美味しくなるさつまいもやかぼちゃをメインに、ドライフルーツを合わせ、バニラとシナモンで香りづけ。でも、たまねぎ、長ねぎ、にんじんやエリンギ、ズッキーニなど、お野菜やベーコンも入っているお食事スープです。
野菜のサイズは5mmにそろえて可愛らしく。その大きさに合わせて豆は小さなレンズ豆を使いました。甘味はかぼちゃやさつまいもとドライフルーツの甘みを生かし、足りない分を生砂糖で補います。このスープはオリーブオイルじゃなくて、バターで炒めています。

④緑のミネストローネ(冬)
たまねぎ/にんじん/ほうれんそう☆/ブロッコリー☆白いんげん(大福豆)/にんにく/オリーブオイル/塩/とうがらし/

このミネストローネは、私が大好きなミネストローネです。冬に甘くなるほうれんそうやブロッコリーをざくざく切って、大量のオリーブオイルで形がなくなるまで煮込みます。普段はシャキッと色よく、形よく茹で上げるほうれんそうやブロッコリーですが、こうしてグダグダに煮ると、甘くかぐわしく、どことなくエロティックなスープになります。
よく煮込むので大きな大福豆を合わせ、赤唐辛子も入れてピリリと辛さを加えます。オリーブオイルはもうひとつの主役といっていいほどドボドボと。カロリーのことは無視しなくてはこの味が出ません。できたミネストローネをソースのようにパスタにからめたり、パンを浸して食べても美味しいのです。

④デトックス・ミネストローネ
長ねぎ/にんじん/セロリ/ごぼう☆/ズッキーニ/エリンギ/赤パプリカ/じゃがいも/昆布/野菜だし/塩/黒胡椒

ミネストローネを多種の野菜スープととらえ、美容のため、あるいは野菜不足解消のために召し上がるかたも多いと思います。ごぼうをはじめ、繊維質をたっぷりとれる千切り野菜たっぷりのミネストローネ。美容によいビタミンAなども意識しました。
ノンオイル、肉なし、パスタや豆もなしなので、うまみがちょっと足りない分を、野菜だしと昆布で補います。歯触りも食べ応えのポイントなので、じゃがいもは最後に入れて、シャキッと仕上げます。メークインが向くと思います。食べるときに黒胡椒をたっぷり引いて、アクセントに。

⑥肉たっぷり、包丁いらずのミネストローネ
さて、もっと簡単にミネストローネを食べたい!という人のために、煮込む以外の調理時間わずか5分程度というミネストローネをご紹介します。材料はこちら。
キャンベルオニオンスープ缶☆/カゴメカットトマト(角切り)/いなばのミックスビーンズ缶/キャベツ/グリーンピース/鶏肉切込み/牛ひき肉/ソーセージ/オリーブオイル/塩/粉チーズ/パセリ

スープの缶詰といえば誰もがキャンベルを思い浮かべますね。もちろんミネストローネも定番スープ。でも、具がちょっと悲しい気がします。そこで、オニオンスープをベースとして使うやり方で、手間をかけないミネストローネを作りました。
レシピは恐ろしく簡単。スープ缶、カットトマト(トマト缶なら何でもOK)、豆の水煮缶(冷凍でもOK)の3つをドボドボと鍋にあけて水を足し、オリーブオイルをまわしかけてぐつぐつと煮込みます。
野菜はキャベツのちぎったのとグリーンピース。しめじなんか入れてもいいと思います。缶詰が煮立ったところに直接どんどん入れて大丈夫。
あとはひき肉や鶏肉の切込みやソーセージなど、切らずに鍋に入れられるお好きな肉を適当に加えて煮て、塩で味を調えれば出来上がり。パスタはフジッリを使いましたが、マカロニでもスパゲティでも。

そうです、このスープ、包丁を使わずにできるんです!

さらに、このジャンクな味は案外万人受けする味。がっつりした味が好きな方の舌には手間暇かけて作るミネストローネよりこっちのほうがおいしいと感じるかもしれません。野菜嫌いのお子さんにも食べやすい味だと思います。でも、そのまま缶詰を開けるよりキャベツなどの野菜や肉も入って、栄養もアップ。もちろん包丁を使っていけないルールではありませんから、どんな野菜でも入れられます。

ご紹介した6種類のスープを、みなさん思い思いに召し上がってくださいました。そして、実は帰り際に、美味しかったスープを3つずつ、選んでもらいました。その結果、もっとも票を集めたのは甘い黄色のスープ!珍しさも手伝って、3つのうちのひとつには入れていた方が多かったです。白のミネストローネ、緑のミネストローネも人気がありました。

どのミネストローネも作り方は基本変わりません。素材を油で水分を出しながら炒め煮して、味もほとんどつけてしまいます。野菜に火が通ったところで、水を足して味を微調整。これは黄のスープの、水を足す前の状態です。

さて、前後編に分けてお伝えしてきた本日のスープラボ拡大版も、ここでおしまいです。いかがでしょうか。
レシピは後日また少しずつアップしていきますので、ぜひ作ってみてください。そして何より、家にある野菜で自分のおうちのミネストローネを作ってみていただきたいと思います。

レポート前半は、こちらから! 
https://note.mu/kaorun/n/n9cf21683df0a

【写真協力】小須田夏美さん

【協力】ル・クルーゼ・ジャポン

【イベント会場】LAB&Kitchen(ラボアンドキッチン)http://www.labpaper.jp/



読んでくださってありがとうございました。日本をスープの国にする野望を持っています。サポートがたまったらあたらしい鍋を買ってレポートしますね。