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#008 「まなざしのデザイン」を読了。【プランナーの本棚】

2017年11月29日に神戸のデザイン・クリエイティブセンターで、ハナムラチカヒロさんの講演会に行ってきました。

今回開催されたのは、『まなざしのデザイン』の出版に際しての全国キャラバンの一環でした。

▶︎キイトナイト19「まなざしのデザイン」
キイトナイトvol.19は、ランドスケープアーティストのハナムラチカヒロ氏をお招きして開催します。私たちが普段見ている風景は、空間やモノだけが生み出しているわけではありません。それを眺める私たちのまなざしが風景を生み出していますが、普段はそのことに気づくことは少ないでしょう。今回は、風景を異化するという観点から、街や病院といった公共空間で取り組むアートの実践などを事例に、モノではなくモノの見方を設計する「まなざしのデザイン」についてお話しいただきます。

そこで語られた内容は、本当に目からウロコの数々でした。
これまで見てきた当たりまえの風景を、少し視点をずらすことで、新しいモノの見え方になる。
つまり「まなざしをデザイン」するってところから話ははじまりました。

いろんなアート作品や取り組みの紹介の解説をしていただいた。

ワークショップ事例のひとつ「ガリバースコープ」。まちなかを歩きながら小さな模型を風景に溶け込ませ違う風景を見せる試み。それをカメラで撮るワークショップおもしろそうで、新しい発見がめちゃくちゃありそう。これは地元加西市でもぜひやってみようと思っています。

後半は事例とともに、言語化の体系図などの解説があった。さすが大学や大学院で教えられている内容だけに、的確に図式化と言語化されていました。

人々の心に深く残るってことは、単にも催し物(イベント)が開催されているだけではいけない。参加型だったり、そこにじぶんが居てこその意味づけが必要なのかもしれない。これ、ほんと地域のイベントごとに携わるひとは、この部分、本を読んだほう良い。

実はハナムラさんを知ったのは、さとなおラボの仲間のプレゼンより。

そのとき紹介されたのが、病院でのコミュニケーションデザインのはなし。
アートが貢献できるコミュニケーションって、非日常の中を体験する取り組み。
これがとても感動的な取り組みで、心に響きまくりました。

▶︎「霧はれて光きたる2014

病院って、本当に閉鎖的でなんだか空気感がよくないんですよね。わたしも入院したことあるのでわかるのですが、明るい気持ちになる瞬間がとても少ない。だからこそ、院内はみんなが病を忘れたり、ホッとできる瞬間があるととても気持ちが晴れるのです。

今回神戸KIITOでは、ラボ仲間4人が偶然いっしょに参加。他のラボ生も前日大阪で講演聞いてました。ちなみにわたしもすっかりファンになりました。

本にサインも。

おみくじみたいに言葉がひとつひとつ違うオリジナルしおりは、
「私たちが周囲へ向けるすべてのまなざしの根底には、自分の生命を維持するという強烈な目的が横たわっている」
引いたら、じぶんで読み上げるという趣向つきw

神戸のKIITOは、ちょうどデザインクリエイティブの領域とマッチしていて、とてもふさわしい会場だった。

ちなみに質問でおもしろかったのが、「わかりますか??とよく発せられてましたが、意識的ですか??」と。
それは会場の雰囲気を察知した無意識と、意識的と両面だったとか。これまでの会場ではなかったそう。神戸は参加者がバラエティに飛んでいたからかもしれません。

世界や見方、捉え方が拡がる、とても楽しい機会でした。

ということで、1ヶ月経ってようやく本を読了しました!

▶︎『まなざしのデザイン:〈世界の見方〉を変える方法
単行本(ソフトカバー) – 2017/11/13ハナムラチカヒロ (著)

クリエイティブ系や地方自治体のひとなどは、読むことをオススメ!
思考力を鍛えるヒントがたくさん詰まっていると思います。

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プランナー、コピーライター。生活者に寄り添い、ファンをベースとしたプランニング、広報支援致します。2017年加西市制50周年キャッチコピーに選ばれました。「ともに創り、ともに育む。」さとなおオープンラボ関西二期生。広告・カフェ・北欧・紙モノ♡地域遊びとローカルメディアも挑戦中!