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#046 あるものを活かすのが地域の未来につながる。

わたしは加西市観光研究会に所属していて、1ヶ月に1回会議に参加している。市民であるメンバーが意見を発して、同席している加西市観光まちづくり協会やその先は市役所につながるといった感じだ。

議題はわりかし決まっているが、意見も積極的に取り入れてもらえるので、発言しないと参加している意味がない。

この前は分科会的なカタチで、観光研究会の骨子をはなす感じの会議を行った。そこで、加西市らしい食を開発したいという意見が出た

地域の食、またはオリジナルの食べ物をつくりたいときに、市が主導だとまちがった方向に進むことがよくある。以前も大阪の星付きのレストランのシェフの監修のもと、レトルトカレーを開発していた。出来上がった発表を見たとき、価格設定もストーリーも間違っているなと市民としても感じた。

誰が高いレトルトカレー(1200円)も出して買うのだろうか。
それならおいしいカレー屋さんやカレーランチを食べに行くよ。贈答品としてもカレーをセットにして贈る発想として考えても、お土産としてもないわーと感じたのが率直な感想。それにレトルトカレーのセットを贈られてもうれしくないと思いませんか。
地域によっては、蟹やすごくオリジナル食材を入れてかなりの特徴があり、ちょっと土産話のネタになるなら多少は考えられないこともないですが、数個買ってまで贈るってまずもって生活から考えるとないでしょう。

この企画のまずさは何でしょうか??
◆買ってほしい相手は誰??
◆生活者の購買の気持ちを考えたことはあるか??

その地域独自を活かした内容でないと、ストーリーどころか、共感さえも生まれない。

またストーリーづくりで間違ったところはどこかといえば、地域のお肉を使うまではいいのですが、監修が間違っているのです。
もし監修を依頼するなら、加西市と関係がありそしてきちんと想いを共有できるパートナーを選ぶ必要があるのです。


あるものだけを活かしたまちづくりの成功事例。

何回か放送されていて有名なのだが、きのうもたまたま観たので岡山県の事例を紹介する。

▶︎「たまごかけごはんの店『食堂かめっち。』

そう、たまごかけごはんだけのお店なんです。

地域の特性を活かそうと考えた結果、
◆棚田の田んぼの風景
◆養鶏が盛ん
◆お米

この3つをシンプルに活かそうとなり、お米、たまごん特化して「たまごかけごはん」に特化した企画で、観光を盛り上げる。とても好評で遠方からお客様がたえず来店し、今年十周年を迎えたそうです。

その地域にあるものを活かす。

地方自治体が主導になると、ハコモノからつくりたがりほぼ失敗します。まずはソフト面から取り組み、そこから広げるカタチにすればいいのにと毎回思います。

プランナー、コピーライター。生活者に寄り添い、ファンをベースとしたプランニング、広報支援致します。2017年加西市制50周年キャッチコピーに選ばれました。「ともに創り、ともに育む。」さとなおオープンラボ関西二期生。広告・カフェ・北欧・紙モノ♡地域遊びとローカルメディアも挑戦中!