見出し画像

「終わり良ければすべて良し」は心理学的に正しいのか?

一言でいうと

人は最後の印象を強く記憶する

活用シーン

人間関係、組織マネジメント

内容

大腸内視鏡検査を受けた患者に対する調査。
A:検査は3分で終了
B:もう少し長くかかったが、最後の2分間は内視鏡が固定されており、検査が終わるさいの痛みははるかに小さかった。

結果、検査の総時間数は長かったにもかかわらず、Bグループの患者のほうが「痛い検査だった」という印象が薄く、「もう一度受けてもいい」と答えた人が多かった。

『カリスマは誰でもなれる』オリビア・フォックス・カバン

ダニエル・カーネマン(心理学者なのにノーベル経済学賞を受賞した人)によると「ピークエンドの法則」というのがあるそうです。人間は、最も感情が高ぶった地点と、終わりの場面の2つのシーンで物事を判断する、というのです。

例えば、映画や小説でも「クライマックス」が良くて、「終わり方」が良ければOK。日頃の経験や接する場面でもピークの高まりと、終わりの始末の付け方が強く印象に残るわけです。


今回の実験は、大腸内視鏡検査。
ピークという意味では、同じ検査なので痛みの大きさはあまり変わらないのでしょう。しかし、Bグループは「あえて検査を長引かせ、残り2分をあまりいたくない状態」で過ごさせたことで「思ったほど悪くない」ということになったのでしょう。

例えば仕事でのお客さまとのやり取り、人間関係、そういったところは例えば別れ際であったり、一区切りつく時こそ最大限の注意を払うべきポイントなのかもしれませんね。


家業を継ぐ、二代目、三代目のための本、出版しました。

こんな心理実験集めたマガジンです。
よかったらフォローしていただけると嬉しいです。


頂いたサポートは、日本の二代目経営者のこれからの活躍を支援するために使わせていただきます。