人は差別する生き物である

一言でいうと

人は無意識に自分が属するコミュニティをひいきする

活用シーン

人間の特質、組織マネジメント

内容

ワシントン大学 アンソニー・グリーンワルドによる研究

「社会科学引用インデックス(SSCI)」という論文検索データベースで、1万2000もの引用を調べた。

ユダヤ系の論文の著者は、ユダヤ系の学者の引用をたくさんし、
非ユダヤ系の学者からの引用はあまりしていなかった。
逆に非ユダヤ系の著者も非ユダヤ系の学者ばかりを引用していた。

追加研究で「偏見」や「差別」を研究している学者でさえも、無意識のうちに自分が差別的なことをしてしまうことがわかりました。

『世界最先端の研究が教える すごい心理学』内藤 誼人

このようなテストをするまでもなく、人間はその基本構造の中に差別の種を持っているように思います。

たとえば、中国人や韓国人に対するヘイト発言。女性差別、男性差別。喫煙者に向けられる非喫煙者のあまり品があるとは思えない発言。容姿に関する差別、生活水準に関する差別。

なぜそんなことが起こるかというと、たぶん人は「自分の仲間」と「仲間以外」を明確に分離する生き物なのだと思います。なぜなら、「仲間以外」は安全ではない可能性があるからです。太古の昔、人が様々な民族として暮らしていたとき、周囲の「仲間以外」の人種は敵でした。

たとえばそれは今も本能として受け継がれていて、たとえば「宇宙人」がいるとしたら「敵」というメタファーがなんとなく私たちの心の奥底に備わっているわけです。多くの映画は、宇宙人と闘ってきたことを考えると、納得できるんじゃないかと思います。

今、人はこういった「仲間」と「それ以外」という思い込みを外すフェーズに来ているような気がします。たいてい、そこに至る直前というのが一番その差別が色濃く見えるものです。次に開ける未来は、きっと「差別」を乗り越えた「人間」がいるのではないでしょうか。



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