訴えられる医者と訴えられない医者の違い
一言でいうと
医療訴訟を受ける医者と受けない医者は、ミスを犯す回数とはほとんど関係ない
活用シーン
クレーム対応、人間関係、接客
内容
ウェンディ・レビンソンの研究
レビンソンは医者と患者の会話を何百件も録音した。
半数は訴えられたことのない医者
半数は二度以上訴えられている医者
明らかな違いは一人の患者に付き合う時間だった
訴えられたことのない医者:18.3分
訴えられたことのある医者:15分
心理学者ナリニ・アンバディの研究
レビンソンのテープの医者が話している部分を10秒ずつ選び、合計40秒のテープを作り、その内容を振りわけ以下の要素に分解した。
・イントネーション
・声の抑揚
・リズム
この要素を、「暖かさ」「敵意」「威圧感」「相手に対する気遣い」という感情が感じられるかどうかを人に評価させた。この評価だけを頼りにアンバディは訴えられた医者とそうでない医者を言い当てた。
『第1感 「最初の2秒」の「なんとなく」が正しい』マルコム・グラッドウェル
明らかに医療ミスを犯したのに、訴えられない医師はけっこういるそうです。そりゃあ、人間ですからミスもします。だから、仕方がなかったんだ、と。医療の現場と言えば、生死にも関わるシーンは少なからずあります。それでもなお、ミスがあったかなかったかよりも、医者が患者をどう扱っていたかのほうが医療訴訟の起こりやすさにおいては重要なのだと言います。
私自身、トラブルや衝突の原因の中でも大部分を占めるのは「自分が尊重されているかどうか?」が結構大事なのではないかと思っています。
この実験結果においては、「威圧感」が最も患者との関係を悪化させるという結果が出たそうですが、なるほど、威圧感というのは相手を受け入れない時に出てくるのではないかと思います。相手を受け入れられない、ということはつまり相手を尊重していないことになると私は考えています。
私の本が出版されました(^^)/
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