「部屋」は「人間性」をあらわす鏡

一言でいうと

赤の他人の部屋を見せると、部屋の様子からその住人の性格を正確に言い当てられた

活用シーン

対人関係、採用

内容

心理学者サミュエル・ゴスリングの研究。
ステップ1
大学生80人の性格を詳しく調べた
方法は「人物調査のための五項目(外向性、協調性、まじめさ、感情の起伏、好奇心)」を用いた。

ステップ2
まずは親しい友人に評価させた。
長い付き合いを通じて得た情報はそこそこ正しかった。

ステップ3
対象となる学生と会ったことのない赤の他人に性格を当てさせた。
判断材料は学生の寮の部屋だけ。
本人には会わせず部屋の様子だけを15分間観察させた。

結果
外向性:友人のほうが正しく判断できた
社交性:同上
協調性:同上
まじめさ:部屋だけ見たグループの評価のほうが当たっていた
感情の起伏:部屋だけ見他グループの評価がはるかに当たっていた
好奇心:同上

『第1感 「最初の2秒」の「なんとなく」が正しい』マルコム・グラッドウェル

簡単にまとめると、ある人の性格について、外向性・社交性・協調性は、リアルな友人のほうが把握している傾向が強い。
そりゃそうです。日頃接している目に見える部分ですから。
しかし、まじめさや、感情の起伏や、好奇心という、目に見えにくい性格の一部については、リアルな友人でもつかみ切れていないことがある。

それよりもむしろ、会ったこともない赤の他人が、その人の部屋を見て「推理」したほうが正しかったというのです。


たとえば、会社の採用面接などでは、やはり見えにくい部分を短い面接の時間でつかみたいところ。そういった場合、ありがちな言葉のやり取りよりも、その間に鍵を借りて、自宅を拝見するほうが確度が高そうです。
まあ、そんなことできるはずもないのですが・・・苦笑。


とはいえ、人の見えにくい性格は、細部に痕跡を残している、ということを知れば私たちは、その人を知る手がかりを得られる可能性はゼロではありません。彼らの無意識の行動に、彼らの本心が隠れているのかもしれません。


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