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おふくろの味考:しめじご飯のレシピを教わらなくては

塩にぎりが成立するように、白米は主役も出来ます。炊き込みご飯は、白米が脇役になって、素材の魅力を引き出します。ご家庭ごとに、受け継いでいるレシピやさじ加減や段取りが異なりますよね。

私はおふくろの味というと、炊き込みご飯が思い浮かびます。しめじの食感を残して、手で割いて、ササミやゴボウのささがきなどとともに甘じょっぱく下味をつけて、白米を炊きます。

においマツタケ味しめじと言いますが、炊飯器で炊くと、食材の香りをしめじがまとめるようで、お腹すいたなぁご飯まだかなぁと、食べる準備が整う香りがします。しめじもいい香りしますし、炊き込みご飯やスープにはキノコを入れると、味に深みが出ますね。

ご飯が、野菜とササミのうまみを吸って、ツヤツヤした色で炊きあがります。そんなしめじご飯を、嬉しい日も悲しい日も、たくさん食べて大人になりました。

皮から作る水餃子のレシピは記憶しましたが、しめじご飯はレシピを覚えていません。教わるべきかもしれないけど、記憶の中にしまっておきたいアンビバレントな気持ちがあります。

懐かしの記憶はないけれど、しいたけと人参と油揚げで作る、しいたけご飯はレシピ分かります。どんこを水で戻して、薄く、でも食感を残してスライスして、人参と油揚げを刻んで、調味料を入れて、いきなりご飯を炊きます。極めて簡単なのですが、どんこの戻し汁を使うことで、どんこのエキスを無駄なくご飯が吸収するため、味に深みが出ます。素朴だけどたまに食べたくなる味です。

ご飯と炊くと、大抵のものは美味しいと学習しています。お豆、栗、サツマイモ。炊き込みご飯のエースは多いですね。


炊き込みご飯だけでなく、けんちん汁はごま油で炒めるかとか、キャベツと鶏肉のポトフの煮加減をどうするかとか、トマト味もかなり万能なので、あれは西洋の味噌的な存在ではないかとか、他にもおふくろの味はありますよね。

先日、ヨーロッパ系の容貌の方が、コンビニで商品だけ買ったのか、クレープ片手に町を歩かれていました。食べているわけではなくて、移動しているだけ。クレープ生地や生クリームがお袋の味の方もいるのでしょうね。

「君の文化の料理美味しいね」とか、「ベジマイトは許して」(日本人が嫌がるの知って食べさせる外国の方はわんぱくすぎる)など、違いを理解しつつ、お腹も膨れて誰も傷つかない、そういう食卓の話がしたい。

Thank you for taking the time to read this.