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雑談するために、まだ、足りないものは?#74

「一緒に、帰ろうよ。」

って言われた帰り道に、まともに話せたことなんて、一度もなかった。帰り道の目的は帰ることなんだって思うと、その間に、どんな言葉を発したらいいのか、いつもよく、分からなくなる。

「目的さえあれば、役割さえあれば、話すテーマさえあれば、話せるのに。」

なんて考えながら、結局最後にはただ帰ることに立ち返ってしまって、いつのまにか早足になってしまう自分の歩幅を、落とすことだけに、集中してる。

「なんで、ただ、話すことが難しいんだろう?」

って考えたら、目的も役割もない雑談の中では、きっと、自分のことを話してみるしかないから。

それは、昨日食べた料理の話や、先週会った友だちの話や、最近見たテレビの話や、そういう、日常の中にあるたあいない物事。

そして、そんな物事を話すときには、自分が勉強してきたことも、仕事で獲得した役割もなんにもなくなって、ただただ、自分が感じたことを話して、相手がその話を聞いてくれることを、信じなきゃいけない。

それがさ、たまらなく怖い。

でも、話しはじめた子どものころは、そんな雑談しかしていなくて、その雑談を家族が受け入れてくれたことで、

「ああ、なにもなくても、とりあえずここにいて、話してもいいんだ。」

って思えるようになっていった。

読んでくれた方、ありがとうございます。雑談ができるようになるには、まず、聞いてくれてる相手のことを、信じることが大事だったりもするんだろうな。

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