潤いが巡る"豊潤"な世の中に
【潤いが巡る世の中に】
これは、僕が理想としている世界観だ。
心豊かに互いの渇きを潤し合えるような、『豊潤な世界』と言い換えることができるかもしれない。
「世界中がそうなればいい」と思っているわけではなく…
僕が目の前の人に潤いを注ぐことで、その人の渇きが癒え、湧き出た潤いをまた別の誰かへ注ぐことができるようにして差し上げることが、大切だと思っている。
そしてその潤いは、誰彼構わず注ぐわけではない。
家族や友達、パートナーといった「仲間ウチの輪の中」で潤いを循環させながら、幸せが溢れた時に、仲間ウチのソト側へと潤いを溢れさせ、自分の中の世界を少しずつ拡げ続けていくことが理想だ。
「自分の中の世界」とは、「心が渇いている相手の顔が思い浮かんで、その人が抱える痛みに共感できる範疇」という意味。
例えば、アフリカのサハラ砂漠以南で絶対的貧困に苦しむ人々や、スラム街の子どもたちが抱える痛みに対し、本当の意味で共感することが僕にはできない。
経験したことがないからだ。
それに反し、「自分になかなか自信が持てなくて、人目を気にしすぎてしまう」という人が抱える痛みに共感することが、僕にはできる。
経験したことがあるからだ。
『記憶が伴わない共感』には、「なんだか可哀想だな…」という自分の想いだけが先行し、相手がどんな渇きを抱えていて、自分はどんな潤いを注いで差し上げるのが相手のためになるのか?という課題を見失ってしまうから、気をつけたい。
自分を変化させ続け、様々な『経験』を増やしていくことで、自分が大切にできる人の幅を少しずつ拡げていきたいと、僕はそう思っている。
アフリカで絶対的貧困に苦しむ人々やスラム街の子どもたちがどうでもいいと思っているわけではなくて…
その問題を解決するには莫大な資本と持続可能性が必要で、「なんとかしたい…!」という想いだけでどうにかなることじゃないということだ。
例えば、日用品を買う際に、SDGsの活動に積極的な企業の商品を選ぶとか、僕みたいな個人が注ぐことのできる『潤い』とは、こういったことだと思う。
また、会社を経営し多くの利益を上げて経済を回し発展途上国に雇用を生み出しているような、身近にいる経営者さんの活動を応援する…など。
今注ぐことのできる潤いを見誤らないことが大事。自分が干からびてしまわぬように。
【潤いが巡る世の中に】
豊潤な人間関係を築くためには、上下関係ではなく、『強弱関係』に着目することが必要だと思っている。
「今、強みを発揮できる立場にある人」が、「今、強みが潜在する立場にある人」へ潤いを注ぎ、互いの強弱を補完し合うことを大切にしたい。
たとえ今は弱い立場に置かれている人であっても…
渇きを潤してもらったことで、いずれ自分の強みを発揮できる環境と巡り合えば、今度はその人が他者へ潤いを注ぐことができるからだ。
これは、「上下関係を一切無くしてフラットな水平関係にしよう!」ということとは違う。
「今、強みを発揮できる人」が上に立ち、「今、強みが潜在している人が下に立つ」ことで、水が上から下へと自然に流れるかのごとく、潤いが巡るようにしたい…ということだ。
「あなたは下ね」と外からカテゴライズされるのではなく、「主体的に下に立つ」ことで、相手の強みを活かしたい。
官僚制度や体育会系でありがちな「上に立ってる人が強い」とは違って、「今、強い人がその時々で上に立つ」という秩序を大切にしていたい。
もしも「上に立ってる人が強い」になってしまうと、ズルをしてでもとにかく上に立てさえすれば見せかけの強さを手に入れることができてしまうし、その人はきっと『偉さ』を志向してしまうからだ。
「上に立ってる人が強い」というその構造が、能力もなく他者への思いやりもない非倫理的な人物を育んでしまう恐れがある。
人間性は、社会の構造によって規定されてしまう面も多分にあるから。
人は誰しも『力への意志』を持っているからこそ、他者を潤すために必要な行動力や思考力、対応力といった力ではなく、自分を大きく見せるための”権力”にベクトルが向いてしまうこともある。
これは、理想とする豊潤な世界と逆行するから、僕は望まない。
だからこそ、己の弱さを認め他者を頼り、強さを伸ばしながら他者を守る。
たとえ自分に自信がなかったとしても…
仲間が自分のことを必要としてくれるのならば、自分には何か強みがあるということだ。
そして、今の自分にできることをして、目の前の相手が喜んでくれたのならば、それは潤いを注ぐことができたということ。
そうした『温かな記憶』を重ねることで、己に潜在する強みを認識し、心豊かに過ごしていたいと、僕はそう思う。
・・・読んでいただきありがとうございます(*^^*)
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【軟水のたそがれ】
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このnoteは筆者の思想を深堀りするフォトエッセイです。
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