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「美女が詐欺師=ハニトラ」と思ってるお前は愚だ!長澤まさみに生まれてみたい人生だったと思わせる、魅力の宝箱ドラマ!(「コンフィデンスマンJP」第1話レビュー)

「生まれ変わったら何になりたい?」という愚問を投げかけてくる輩が定期的に発生する。定期的に発生する場所はテレビや雑誌の中だけなので、一般ピーポーの私に投げかけられることは超少ないのだが、それでも何かあった時のために常備アンサーとしてLADY GAGAを用意している。だが、長澤まさみも悪くない。ってゆーかめっちゃあり。そんなことを思わせられた「コンフィデンスマンJP」第1話。ついていきますフジテレビ!月9復活アルよ!

とにかくとにかく長澤まさみ演じるダー子がかわいー、かわいー、最&高!くるくると忙しく暴れ回って全身で大喜び、大空羽ばたいちゃうくらいのフリーダムさで世界を振り回す、ああそんな女に一度でいいからなってみたかった!騙す能力をMAXに設定したはずなのに、ハニートラップだけはできないというキャラ設定も何とも粋。「女が詐欺師=ハニトラ」、寝るやら寝ないやら胸板ネタネタと触りながらポケットから大切な鍵をするりとPickUp♡なんて思ってたお前は最初から用無しだ。PitbullのPVじゃねえんだよ。ここまで長澤まさみの魅力の引き出しを散々に掻き出しておきながら、ハニトラ要素を排除する。素晴らしくいい設定です。拍手。

当面は役者を褒めちぎる。詐欺師というテーマ上、役者が演じるキャラクターはそのまた別のキャラクターを演じるという入れ子構造になるわけだが、長澤まさみ、東出昌大のメタ演技力、素晴らし。特に重傷を負った(設定の)リチャード(小日向文世)を前にした涙の結束シーン。一ミリも視聴者側を涙に誘うことなくガンガン泣きまくるこの二人上手すぎ。人間が悲しんでるシーンでありながらも、視聴者が笑うことを全く咎めない構造って、本当のお笑いネタじゃない限りなかなか難しいんじゃないかと思う。罪悪感なく笑わせていただきましたし、きちんと最終オチで「笑ってOKなやつやったで」と結論づけてくれる脚本、ああなんて視聴者に優しいんだ。

そしてそして敵陣、赤星(江口洋介)を華麗に騙しながらも、ボクちゃん(東出)と他でもない視聴者を巧みに欺く二重詐欺の鮮やかさしなやかさ。まあリチャード元気だろうなとはちょっと思ったけど、アナザーストーリーをパラレルで走らせ、最後にお行儀の良い種明かし。脚本の妙。拍手!

これから3ヶ月、1時間きっかりのエンターテイメントを毎週楽しめると思うと心踊る日々を過ごせます。繊細な感情至上主義の私などに構って、変に主人公3人の切ない過去とか全っ然深掘らなくていいから、からりとキラキラ、長澤まさみサイコー!なエンタメを是非に届けていただきたいものです。とはいえ古沢脚本をあなどるべからず、単なる1話完結では済ませずに暴れて来そうな予感もしつつ。踊るように暮らして月曜9時を待ちましょう!



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