狂人は想像を絶するような苦痛を生きている

こんばんは。ご無沙汰しています。
如何お過ごしでしょうか?
私は師走に相応しく忙しくしています。部屋を掃除したり髪を切ったり読んだり考えたり書いたりと。

そう。いま新しい小説を書いています。それも二つ同時にです。
一つは『性徴』という名前のサーガです。いま第三部まで構想がありますが、書くのに数年はかかるかと思います。のんびりいきますが、もしかしたら第一部が完成した段階で、送りつけるかもしれません。
もう一つは、仮のタイトルを決めて、冒頭部分を書きはじめました。今までの自分の小説とは全く異なる内容と形式を持った小説です。これに関しては、三ヶ月もあれば初稿が出来あがるかと思います。仮題は「狂人は想像を絶するような苦痛を生きている」です。この作業用のタイトルは、ドゥルーズ+ガタリの『アンチ・オイディプス』に霊感をえています。関連個所を手紙の末尾に引用しておきますね。
心配するといけないので、念のために言っておくと、今の私はもうあの頃のようには苦しんでいない。あなたみたいな友達に出合えた仕合せが、幾つもの死線を超えてここまで私を運んでくれた。ありがとう。来年の読書会を楽しみにしています。
良いお年をお迎えください。

「独身機械は何を生産するのか。独身機械を通して何が生産されるのか。その答えは、強度量ということであるように思える。ほとんど耐えがたいほどの、純粋状態における強度量の分裂症的経験が存在するのである。──最高度において体験される独身状態の悲惨と栄光、つまり生と死の間に宙づりになった叫び声、強度の移動の感覚、形象も形式もはぎとられた純粋で生々しい強度の状態。」

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