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マルファン症候群、大丈夫だったよ

この時期は冷えてくるからか、背中の鈍痛で活動力が下がるのは子どもの頃から。

脊柱側湾で頸椎も腰椎もズレ気味
顎が小さくて歯が入り切らず子供の頃8本抜く
歯列矯正2度
足幅が細くて(AAAAワイズ)履ける靴がなかなかない
腱がゆるめらしい、筋肉つきにくい
手の小指だけ標準より短くてギターの演奏はちょっと大変

そんなこんな、なんやかんや色々あって、何かと病院いきがちな人生。


だから、春頃に行った遺伝系の病気の専門クリニックで「マルファン症候群の典型的な体型だ」と言われた時にはなんとなく納得したんだけど。

「血管の肥大が今まだないから、診断書は書けない。動脈乖離になったら診断だせます。どっちにしたってどうせ治らないんですよ、調べてもね。簡単に大きな病院かかられると社会的損失なんですよ」と言われてびっくり。

よく知らない病名の上に初診でそんなこと言われたらめっちゃ不安だし、こちらも長年まあまあ苦労してきた分、つっこみたくなるじゃん。血管の肥大が今まだない、って経過観察いるの? いらないの?

そんなわけで社会的損失だと言われようが、紹介状をお願いして、東大附属病院に行ってきました。マルファン専門外来の予約は半年待ち…! 長かった…

結果、
とても似ている体型だけれど、マルファン症候群とは言えない

とのことでした。

マルファン症候群は遺伝の病気で難病。指定難病になっています。見た目の特徴に加えて、2〜30代までに水晶体の脱臼、血管の肥大などの特徴的な症状が出るそうです。若くして動脈乖離を起こすことが多く、それが1番の問題なのだそう。(乖離を起こしそうなのが早めにわかれば、手術で処置が可能と読みました)


わたしはそれらの重篤なものはなかったのですが、最初の専門クリニックで診察してもらったとき、診察項目のボーダーラインの点数(7点以上でその可能性)を超えていた(10点)ので紹介状を書いてもらいました。けれど東大附属病院の方では、そのスコアはギリギリ超えない(5〜6点)という診断に。だいぶ差があるなあ……。


その歳まで血管無事だし、子ども産む年齢でもないから検査しなくていいと思いますけどね、といわれて遺伝子検査もなし。
要するに、その歳まで血管や目の重篤な症状がないならマルファン症候群とは診断を出せない、ということみたい。

一つ怖さが減ったかな。
2軒行って良かったと思います。最初のお医者さんの言葉も、言いかた酷いけど、なんとなく分かった気もします。説明は東大附属病院の先生がとても丁寧で、ここまでで質問ないですか? 他に気になることないですか? と分かりやすくお話ししてくださいました。

しかし、マルファンによく似た体型ってなんとも……。

なにはともあれ、頑張って生きよう。


背が高い人が多いそうですが、高い低いは特に言われませんでした。色々基準があるみたい。世の中には知らない難しい病気が色々ありますね。一つ知らなかった病気を学びました。

わたしのように、こういう微妙なもの、よく分からない不具合を抱えている人も、自分の病気になかなかたどり着けない難しい病の人も、沢山いるんだろうなあ。


待合室でお隣に同じような手をした女性がいらして、なんだか嬉しかったな。とても綺麗に見えたの。

わたしずっと自分の体が好きじゃなかったんですね。手や足だけ妙に細長くて。体も曲がってて。そういうの、よくからかわれたりもしたから。知らない男性に通りすがりに「うわ細!」とか「気持ち悪い」と言われたり。「そんな細くていいと思ってんの?男は肉付きいいほうが好きだよ?」とか。初対面でガッと手首掴んで「ほっそ〜!拒食症?あははー」って言った女性もいたな…。

今は強くも重くも(体重ね)なった。でも手と足はこんな感じで細いの。お腹は出てる(笑)


親からもらった体なんだから感謝しなさいよってコメント、以前このことを書いた時にいくつかいただいて悲しかったんだけど、そんなことはよくわかっていて、それでも辛かったの。母が長年「自分のお腹の中が悪かったんじゃないか」と自分を責めていたのも分かっているし、わたしも恨んでるとかじゃなくてね。

「不具合も含めてどちらの家系も引き継いだ遺伝的な骨格」ということで、これはもうしょうがない。与えられたこの体で生きるしかないんだな〜と改めて思って、気持ち的には楽になりました。
でも心配な人は一度は調べて診察してもらってもいいと思います。

脊柱側湾のことはエッセイにもエピソードを書いていますが、コンプレックスを少し変えてくれるお話があったんだよね。体は変えられないけど、気持ちの部分は前を向けるよう、少しずつ塗り替えてきたの。


子どもの頃に比べて、体の痛みは歳と共に徐々に増してはいるので、これから先もわたしの可能な範囲で健康維持に努めるしかないんだな〜という、そんな結論でございます。


マルファン症候群について情報をくださった皆さま、心配してくださった皆さま、本当にどうもありがとうございました。

ここまで読んで下さった皆さまも、お身体ご自愛くださいね❤️

工夫しながら頑張るよ♪

photo: Yuji Kurosawa


Karen Tokita

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