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ミッション・インポッシブル・カレンダー

「Karenちゃん、カレンダーつくらないの?カレンのカレンダー!なんちゃって」とサックス&ハーモニカ奏者の菅野浩さんが言ったダジャレを2年くらい放置していた。次の年また同じギャグを言うので、もうちょっとギャグひねらんかーいっ!と思いつつも、なんとなく面白くなって、Facebookに半分冗談で「欲しい人いる?」と書いたのがきっかけのスタートだった。
菅野さんが毎年、無邪気にフレッシュに同じギャグを繰り出してくれた成果である。

思いのほか手をあげてくれた人が多かったから、いくつかサンプルを作った。印刷屋さんだと安くなるけれど、好みの質感やデザインではなかった。それで少し高くなるけど、このカメラ屋さんのものに決めた。

工場に発注する前に、必ず1つ、サンプルを作る。写真のハマり具合やらなんとなくの色味などをみたいから。しかし、このサンプルは最寄りの店舗で対面受け取りにしているのだ。


「…こちらになります、一緒にご確認いただけますでしょうか」

(キタ…!)
そう、必ず、一緒に中身を確認してくれ、とお店の方に言われるのだ。わたしは身構える。心の中で闘いのゴングが鳴る。冷静に、冷静にだ。今年こそ。

「では…」店員さんの手元でそっと取り出されるカレンダー。表紙の「Karenダァー」というアホな…もとい心踊るタイトルである。うう。表紙にタイトル入れるんじゃなかった。

「1月…。」
「は、はい」

ペラッ。
冷静に、しかし容赦なくページをめくる店員さん。

「2月…」
「……。」
「さん、」
「あっ、あの、大丈夫です見ます見ます、あとはゆっくり見ておくのでだっ大丈夫です!!お会計を…!!」

心なしか店員さんの口元がゆるんだ、ように見えた。今年も負けた。淡々とページを繰り出す店員さんとの静かなバトルである。一体何人もの「自分好き」や「我が子好き」や「孫好き」を負かしてきたのだろうか。いや後ろ二つは勝てないか。

ああ、ともかく、
恥ずかしさに負けた。いいえ、世間に負けた。力の限り写真 選んだから未練などないわ。(すみません一部の昭和世代しかわからないオマージュ)

最初から「恥ずかしいので一人で見ます」って素直に言えばいいのに。いや、もっと自分を好きになって、ニヤニヤしながら「おっ、いいですね、あー、これ最高ですね!ですよね?思いますよね?」とか言いながら店員さんとキャッキャして受け取る戦術(メンタル)に振り切るか。

そうよ褒めないなら(いや仕上がり確認だから)褒めさせる方向で!アツい(暑苦しい)ひとときにしてしまえばいいのだわ。


そんなこんなで、みんな今年もありがとう!!
新年も最高の年にしましょうっ!

追伸:noteでルビふるのってどうやるんだろう(当方macです)


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