日記を書かなくなる理由は明白で、言葉にして消化しないといけないほどのことが起きてないからだ。自分は、どうにもこうにものっぴきならなくて、誰にも相談なんかしたくなくて、とにかく自分の外に苦痛を放り出したいときにしか、わざわざ何かを書こうと思わない。でも、「今日のガパオはちょっと辛くて塩味はやや弱めだった。塩とスプーンを持ち替えながら食べた」とか、書かなきゃほぼ確実に忘れることを残しておくために日記はあるんだった。