「アフリカの」を読んでくれた人へ

いっそのこと「アフリカの恵まれない子供たち」ならよかったを書いてからずいぶん経つ。
あの頃諦めきれなくて苦しんでいた全てを投げ出すことで楽になれた。大学は中退して、まともな職歴がひとつもなく、資格も何ももっていない。思い描いていたまともな大人にはなれなかったけど、少なくとも幸せだといえる。精神の薬はもう2種類しか飲んでいない。

当時は相当叩かれたが、同窓会に顔を出せるような立場の人に何か言われるのは今でも違和感がある。今の幸せな私なら日本に生まれて、戦争や災害に巻き込まれていないことをよかったと思えるけれど、まさにこの瞬間いっそのこと不幸になりたい、少なくとも自分が不幸であることを認めさせてほしいともがいている人がいることを知っている。

苦しんでいる人は私のように一旦全てを諦めてしまうのも手だと思う。誰も責任を取ってくれないし、今後「一人前の大人」になれる可能性も低くはなるけど、意外とマシな人生になるものだ。

私は人生で「自分のもの」といえるものは何ひとつ手に入らなかった。でも生きていれば今後も絶対にありえないとはいえないもので、いつかは私を雇ってくれる会社なんかにも出会えるかもしれない。

今はなんとなくバイトをして、ゴロゴロしながらSNSを見て、たまに家事をしながら過ごしている。

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