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【解説】同僚が会社のお金を横領したとき、それを見逃した人は大変なことになりますよ!

結論から申し上げますと、あなたも罪に問われる可能性があります。

同僚が横領を行っていることを知りながらそれを見逃すという行為は、それだけでも犯行を容易にする行為です。

本来は、その横領を知った時点で、会社に報告する義務を負っています。

それなのに何もしなかったという意味で、横領を幇助したことになりうるのです。
すなわち、業務上横領罪の幇助犯として、刑罰の対象になるのです。

(幇(ほう)助)
第六十二条 正犯を幇(ほう)助した者は、従犯とする。

(従犯減軽)
第六十三条 従犯の刑は、正犯の刑を減軽する。

(法律上の減軽の方法)
第六十八条 法律上刑を減軽すべき一個又は二個以上の事由があるときは、次の例による。
一 死刑を減軽するときは、無期の懲役若しくは禁錮又は十年以上の懲役若しくは禁錮とする。
二 無期の懲役又は禁錮を減軽するときは、七年以上の有期の懲役又は禁錮とする。
三 有期の懲役又は禁錮を減軽するときは、その長期及び短期の二分の一を減ずる。
四 罰金を減軽するときは、その多額及び寡額の二分の一を減ずる。
五 拘留を減軽するときは、その長期の二分の一を減ずる。
六 科料を減軽するときは、その多額の二分の一を減ずる。

刑法では以上のとおりとなっていますので、業務上横領罪の幇助罪については、10年以下の懲役の2分の1以下、すなわち5年以下の懲役となります。

業務上横領罪は、罰金刑がありませんので、その幇助罪でも有罪となれば、懲役は免れません。

気をつけてくださいね。

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