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【イベントレポート】JCSC#7 カスタマーサクセスドリブンの組織づくり、どうやって実現?を自分なりに整理してみた

こんにちは!先週まで、フォーム作成・顧客管理サービスformrunで長期インターンをしていたかりん(@sky_wood_nature)です。もう一人の内定者インターンの学生と一緒に、カスタマーサクセスを始めとした仕事に取り組んでいました。

2月19日(火)に、JCSC主催イベント、『カスタマーサクセスドリブンの組織づくり、どうやって実現?』に参加させていただきました。

イベント終了から1か月以上経過してしまいましたが、今回はこの場を借りて、イベントレポートをさせていただきます。
イベントに参加されたみなさんの考察にも触れておりますので、もう一度イベントを振り返りたい方、まだイベントレポートを読めていない方は、是非ご参照いただければと思います。

登壇者の説明を中心にイベント内容を詳細に知りたい方は、hoozmさんがまとめてくださっているので、是非こちらのブログをご参照ください。

(イベント当日にあげていて本当にすごい・・)

イベントに参加しようと思った理由

formrunのインターンを経験なかで、「問題解決のためにもっとやるべきことがあるはずだ」と思ったことがきっかけです。
業務としては、主に顧客対応とそのリスト化、問題の抽出、要件定義を行っているのですが、

・定型業務を繰り返すのみになってしまっている気がする
・自分のやっていることの成果が見えない

ことに違和感と危機感を覚えていました。

このイベントのテーマは「組織づくり」についてですが、その話の延長線上に、「各社が追っているKPIや少人数体制での仕組みについてのトークもあるだろう」と思い、イベントへの参加を決めました。

そもそもJCSCとは

私自身「JCSC」初参加であり、「カスタマーサクセス」見習いという立場でもあるため、まずはそれぞれのワードについて説明します。
JCSCとは、以下の団体・組織として定義されています。

日本ではまだまだ普及・浸透していない「カスタマーサクセス」について情報交換、議論をし、カスタマーサクセスという概念を日本に浸透、活性化させることを目的とした、「日本でカスタマーサクセスに挑戦する人たちのコミュニティ」

そしてJCSCは、カスタマーサクセス職のことを以下のように定義しています。

つまり、カスタマーサクセスとは、自社の利益のためではなく、顧客の成功のために価値提供を行うと、自ずと自社の利益も向上することであり、それを実現・活性化させるためのコミュニティがJCSC、と私は理解しています。

それでは早速、イベントの様子をレポートしていきます。

イベント概要・モデレーター

今回のイベントのテーマは、「企業がカスタマーサクセスドリブンになる方法」についてでした。

登壇者/パネリスト/モデレーターはこちらの4名の方です。
・佐々木 翼さま/Repro株式会社
・高橋 歩さま/HiCustomer株式会社
・吉本 猛さま/ベルフェイス株式会社
・小林 泰己さま/ベルフェイス株式会社

当日は、とても綺麗なルームでおいしいケータリングを食べつつ、お酒を飲みつつ学ばせていただきました。

第一部・企業がカスタマーサクセスドリブンになるには?

登壇してくださったのは、Reproの佐々木さん。

Reproさんは、各社が提供するプラットフォームを成功に導くべく、データ解析からマーケティング施策までの運用のお手伝いをする会社さんです。

佐々木さんのセッションでは、カスタマーサクセスドリブンにする組織体系と各種KPI、業務内容をご説明いただきました。

<カスタマーサクセスチームについて>
カスタマーサクセスチームの体制とKPIは以下のようになっています。

Reproさんのカスタマードリブン組織についてお話いただく前に、以前、佐々木さんが世界各国にいるCSMと共有したTipsを6つ共有してくださいました。

なかでも佐々木さんが共鳴したのは「CSはCSM(カスタマー サクセス マネージャー)だけの役割ではない!ほかの部門に正しく声を届けるのもCSMの大切な仕事!」というものらしいです。

それでは早速、Reproさんの組織のお話に移ります。
カスタマーサクセスチームと連携する部署として、

①プロダクト
②セールス
③マーケティング
④HR
⑤経営

があるようです。

このなかでも特に、カスタマーサクセスにおいては、①プロダクトと②セールスとの連携がそれぞれ重要とのことでした。

<カスタマーサクセスとプロダクトの連携>

~体制~
まず、①プロダクトとの連携について。
Reproさんでは、以下のような体制をとっています。

※中央は「Product」チームで、担当領域は「PM、PMM、UX/UI」。

ここからは、実際の業務の話に移っていきます。

~業務(1) 問い合わせ管理~

Reproのカスタマーサクセスチームが重視していることは、「いかに要望を定量化できるか」であり、それを「目的度×重要度」に要素分解しているようです。

詳細はhirotomanさんのnoteをご参照ください。

なかでも、私が特に関心を持ったことはこちら。

私も日々、問い合わせ対応をするなかで、週ごとに要望・質問が集中的に発生しているなと感じてはいました。
ただ、優先度を高めていたのは、問い合わせ内容の累計が多いもので、短期間に集中して多かった問い合わせ内容は自分の記憶のなかに留めるだけになっていました。

Reproさんのお話をきいて、「同一の問い合わせが急激に増減した際に、優先度を変更してもよい」というのは個人的には大きな気付きでした。

~業務(2) 顧客コミュニケーション~
問い合わせ管理の次は、プロダクトマーケティングとして重要な「顧客とのコミュニケーションの取り方」についてのお話に移ります。

この点については、以下のものを実践しているようです。

まず、「オンラインコミュニティ」について。
こちらは、FacebookよりSlackのほうが盛り上がるとのこと。

では、slackではどのようにチャンネルを分けているのかというと、

・挨拶チャンネル
・要望チャンネル

に分けているそうです。

とりわけ後者の活用方法としては、スタンプを押している人も含め全員のリアクションをキャッチアップし、その要望・反応した人を戦術シートへ記載し、機能がリリースした際には、反応していた人に対して個別に連絡を取っているらしいです。

ここで私が学びになったことは「個別に連絡をする」ということです。
formrunでも個別連絡と全体周知の順番を考えつつ、取り入れていきたいと思います。

次に、「オフライン分科会」についての説明がありました。
こちらを開催する目的は、

・企業がユーザーにプロダクトの機能を伝えるため
・ユーザーがプロダクトの機能を知るため

の2点とのことです。

自社サービスを他部署でも使用している場合には、まずは社内で開催してみてもいいですよね。

ここまでが、カスタマーサクセスとプロダクトチームの連携についてでした。
次に、カスタマーサクセスと②セールスとの連携についてのお話に移ります。

<カスタマーサクセスとセールスの連携>

~体制~
体制としては、以下の写真のようになっています。

そもそも、カスタマーサクセスとセールスの連携が必要な理由としては、ネガティブチャーンになることがあるようです。
CSだけが期待値を発見できるため、CSがその期待値をコントロールすることで、最適なパスとなるようです。

セールスは(1) 新規営業(2) 既存営業の2つに分類されますが、役割は全く違うとのこと。

Reproさんでは、CSとセールスとの関係が悪化しないように、KPIの棲み分けをしています。

つまり、CSとセールス間のなかでも、CSドリブンの業務をつくることで、CSがないと業務が回らない状況をつくっているようです。

ここまでが、Reproの佐々木さんの「カスタマーサクセスドリブンの組織づくり」についての講演でした。

佐々木さんは「カスタマーサクセスマネージャー(CSM)の仕事はほかの部門に正しく声を届ける仕事だ」という意見に感銘を受けており、それをもとに、Reproでは特に①プロダクト②セールスとの連携を深め、カスタマーサポート部隊が中心となって、顧客の声の改善や顧客とのコミュニケーションを図りつつ、期待値コントロールをしているようです。

第二部・パネルディスカッション

次に、佐々木さん、高橋さん、吉村さんよるパネルディスカッションが始まります!

高橋さんは「カスタマーサクセスって全社でやるべきだよね」とおっしゃっていました。

イベント当日はslidoで質問を募集していたので、そこでリアクションの多い質問をパネリストに投げかけ、答えていただきました。

Q1. 社内のカスタマーサクセスについての認知度が低い場合、どうする?

Q2. なぜ、オンラインコミュニティはFacebookよりslackのほうが盛り上がったの?

Q3. 現場の声を、どのように優先度づけしている?

Q4. CSの業務範囲は企業担当制?役割担当制?

Q5. セールスがいけてない要望をあげてきたらどうする?

Q6. セールスが期待値を上げすぎた場合、CXはどうやって期待値をさげる?

次回予告

次回は、4月9日(火)に開催予定となっております。
Marketoの森山さん、パネリストとしてReproの佐々木さん、ベルフェイスの小林さんがご登壇予定です
3月31日時点で既に満員御礼とのことですが、参加のチケットを入手できなかった方は、Twitterのタイムラインを追ってみてはいかがでしょうか!

あとがき

初イベントレポート、いかがだったでしょうか。
私はイベントに参加中からこのnoteを書いている今まで、カスタマーサクセスの難易度の高さに圧倒され、またイベントレポートを書くというプレッシャーに追われていました。
自分でもイベント当日、必死に写真やメモをとっていましたが、Twitterに流れてくる簡潔な情報に何度も救われ、頭の整理にもなりました。発信してくださった皆様、ありがとうございます(泣)
公開は遅くなってしまいましたが、このnoteで誰かの役に立ち、よりカスタマーサクセスや企業自体が活性化したら幸いです。

今後とも、よろしくお願いいたします。


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