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春が押し寄せてくる

2024/03/31(日)

昨日の夜、ミステリー小説を読んでいたら面白くて深夜になってしまった。だから8時の目覚ましではまだ眠すぎて、「9時に起こして……」とまた寝に入った。
30分ほど夢と現実をさまよって、はっとして起き上がった。今日は待ちに待った日だったのだ。

読んでいたミステリー小説

月初めに家計簿の大幅な見直しを行ったのは以前にも書いたとおりで、月末の今日は決算日。新しいやり方の成果はどうだったか、結果発表の日というところだ。

外はとても温かくて、初夏のような気候だ。いつもだったら出かけたくなるが、今日はおこもりDAYと決め込んでいたので仕方ない。それに、ここ最近一番やりたいことだったので全然苦ではない。
夜に残していた洗い物と、お花の水替えだけ済まして机に向かう。

こんないい気候の日に、窓を開けて部屋で好きなことをするのもまたいいものだ。いつかの年のこの時期に聴いていた音楽を流しながら。私はいつでも、幾層にもなる過去を重ねながら季節を過ごしている。
特にこの桜咲く前、春が押し寄せてくる頃は、大切な音楽と出会うことが多かった。それともこの時期だから、やわらかく切ない空気とともに、強く印象に残るのだろうか。

10時にはじめて、管理が終わったのは17時過ぎだった。もちろんその間に昼食や休憩を挟んでいるが、それでも6時間ほどはお金のことを考えていたことになる。
新体制になってから初めての決算だったので、実際やってみてやりづらかったところを直したり、毎月何をやるか迷わないようにルールをつくったりで長くかかった。来月からは午前中で終わるようになればいいのだが。

全面的に参考にしている本「正しい家計管理(林總著・すみれ書房)」のすすめのとおり、基本的に現金主義になった。もともと現金派だったのだが、持ち合わせがなければクレジットカードを使ったりと滅茶苦茶だったので、めったなことでは使わないように正した。
どうしても使わなければいけないときは、その分現金を「クレジット分」と書かれた封筒にプールしている。

どんどんキャッシュレス化していく世の中で、明らかに逆行している。しかし考えてみれば、去年の夏に携帯もガラケーに変えている。きっと私は、逆行することが好きなのだ。あまのじゃくなのだ。

しかしアナログは、やっぱり分かりやすい。現金管理だと、お金がなくなったり増えたりを実感しやすい。ATMから月初めにたくさん現金をおろすと、「働いたな〜」という気がする。無駄遣いしてしまったら悲しいし、良いことに使えたときは達成感が在る。

思うに現金払いだと、対価としてもらうもの(サービス)と、支払う金額の大きさを天秤にかけやすいのではないか。
キャッシュレスだとワンアクションで支払えてしまうから、たった今支払った金額さえ覚えていないときもある。あまり吟味せず買い物ができてしまうし、喜びも悲しみも現金払いに比べると小さい。

そして、現金払いのいいところは支払う相手に全額が渡ることである。
私もほんの最近ではあるが、日々の買い物は「誰を応援したいか」、自分の生きていきたい世界に一票を投じること、すなわち選挙なのだということを意識するようになってきた。
クレジットカードやその他の決済方法では、お店側に手数料が発生することが多い。せっかく好きな人にお金をあげるならば、全額渡せたほうが嬉しい。だから、できるだけ好きなお店には現金払いで。
この考えは、旦那さんの考え方によるところが大きい。

決算が終わり、やっと暖かい外の空気をまといに買い物に出た。夕方になってもまだほんのりあたたかく、上着なしでも大丈夫なくらいだった。
商店街ではパンク祭りがやっていたようで、お客さんでにぎわう店の中から良い音の生演奏が聞こえた。外で飲める居酒屋は大繁盛していた。

こんな気候の日は飲みに行きたい!と思ったが、旦那さんも出かけているし、明日も朝からやらなきゃいけないことがあったので今日はやめることにした。
代わりに、家の玄関でキャンプイスに座り、生ぬるい夜風にあたりながら缶ビールを開けた。


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