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Kar(カー)と申します。 ぼんやりしてるときに、脳内に見知らぬ人たちが現れて勝手に会…

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Kar(カー)と申します。 ぼんやりしてるときに、脳内に見知らぬ人たちが現れて勝手に会話を始めることはありませんか? そんな平凡だったり奇妙だったりする会話を「ダメになる会話」シリーズとして書き起こしています。 よろしくお願いします。

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  • ダメになる会話集

    普通の人や変わった人の、何かの役に立つわけでもない、奇妙な会話。読んでもタメになりません。ダメになるかもしれません。

最近の記事

ダメになる会話「簡単な仕事」

ヤス「アニキ、やっぱりカンベンしてもらえませんか。」 アニキ「どうしたんだヤス。簡単な仕事じゃねえか。ちゃんと礼だってするぜ?」 ヤス「でも俺、あそこにはあんまり行きたくねぇんだ。」 アニキ「おいおいどうしたよ。何を怖がってんだ?あそこにいくのは初めてじゃねぇだろ?」 ヤス「そうなんだけど、俺、あそこはダメなんだ。」 アニキ「そこにあるちぃせえカバンを運ぶだけじゃねえか。中身だって別に変なもんは入ってねえよ。何が気にいらねぇんだ。」 ヤス「……」 アニキ「なぁ、時間がねぇんだ

    • ダメになる会話「心配性」

      男性客「すみません!いいですか?」 占い師「どうぞ。初めての方ですね。」 男性客「す、すごい!」 占い師「どうしました?」 男性客「私と会うのが初めてだと見抜いておられる!」 占い師「それは占いではなくて、あなたの顔に見覚えがないという、ただの記憶です。」 男性客「なるほど!すみません、こういうとこ慣れてないもので。」 占い師「今日はどんな事を占いにこられたんですか?」 男性客「すごい!私が占ってもらいたがっているのを見抜いてらっしゃるっ!」 占い師「占い師のところに客として

      • ダメになる会話「AIドクター」

        AI医師「回線の接続を確認。はじめまして。私はAIドクター。登録番号EC2867です。」 患者「よろしくお願いします。モニター越しの診察というのは不思議な感じですね。」 AI医師「あなたの状態は28種のセンサーを通して私に伝わるようになっていますから、ご心配にはおよびません。」 患者「わかりました。」 AI医師「これからあなたに質問をしていきます。あなたの回答を分析し、最適と思える処方を行うのが私の仕事です。」 患者「理解しています。」 AI医師「では質問を開始します。あなた

        • ダメになる会話「人間らしさ」

          刑事「つまり、お前が殺したんだな?」 青年「殺したというか、僕が原因といいますか…」 刑事「素直に犯行を認めてくれたのは助かるんだが、いろいろとわかんねえ所を説明してもらわないと、取り調べを終わるわけにはいか無いんだよ。」 青年「どういう事を説明したらいいんでしょう?」 刑事「まったくスッとぼけやがって。いいか、ガイシャは他でもねえ、お前の母親、オフクロさんだ。それは間違いねぇんだな?」 青年「はい。間違いありません。」 刑事「そのオフクロさんは、昨日お前の家の部屋の真ん中で

        ダメになる会話「簡単な仕事」

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        • ダメになる会話集
          39本

        記事

          ダメになる会話「生まれ変わるなら」

          男A「難しい顔をしてどうした?悩み事か?」 男B「なあ、もし生まれ変わったらって考えた事あるか?」 男A「なんだよ、また唐突だな。」 男B「いや、ちょっと思うところがあってな。」 男A「子供の頃は友達とそんな話をしてしたような気もするな。」 男B「大人になった今なら、何に生まれ変わりたい?」 男A「そうだなぁ、とりあえず『金持ち』かな。ありきたりだけど。」 男B「この愚か者めがっ!」 男A「びっくりした!大きな声にびっくりした!なんだよ、愚か者って。生まれ変わったらお金持ちに

          ダメになる会話「生まれ変わるなら」

          ダメになる会話「日本語でいうと?」

          男子1「ウーム…」 男子2「なにをそんなに悩んでるんだよ?」 男子1「ちょうどよかった。コレなんだけどさ。」 男子2「うん?普通のスマホだな。使い方がわからないのか?」 男子1「いや、この『スマホ』ってのは『スマートフォン』の事だろ?」 男子2「そうだな。」 男子1「日本語ではなんて言うんだ?」 男子2「え?そりゃ『携帯電話』だろ?」 男子1「『携帯電話』はスマホの前のやつだろ?今『ガラケー』って言われてるやつ。スマホはもう別物だろ?もう電話はオマケみたいなもんだし。」 男子

          ダメになる会話「日本語でいうと?」

          ダメになる会話 「詐欺師未満」

          男1「大丈夫…大丈夫だ。あんなに練習したじゃないか…落ち着いて、台詞をおさらいして…」 男2「すみません。」 男1「アッひゃうっ!ななななな何ですか?!ボクまだ何も悪いことしてないですよ?!」 男2「悪いこと?」 男1「いやっ!何でもないです!なにかっ、なにか御用でしようかっ?!」 男2「驚かせてしまったようで申し訳ない。もしかしたらあなた…。」 男1「…な、何ですか…」 男2「何か、お困りなんじゃないですか?」 男1「…へ?ど、どうしてですか?」 男2「いや、変な話で申し訳

          ダメになる会話 「詐欺師未満」

          ダメになる会話「忘却」

          妙な男「ちょっとごめんなさいよ。お兄さん、ちょっといいかい?」 若い男「ん?あんた誰だ?」 妙な男「ふっふっふ、この顔を見てもそんな事がいえるかな?」 若い男「お、お前はっ?!」 妙な男「『ここであったが100年目』なんてセリフは、こういう時に使うのかもしれんな。」 若い男「お…お前は…」 妙な男「どうした?驚きすぎて言葉も出ないか?」 若い男「…」 妙な男「…」 若い男「だ、誰?」 妙な男「え?」 若い男「いや、全く見覚えがないけど、誰?」 妙な男「きっ、貴様っ!あ、あれだ

          ダメになる会話「忘却」

          ダメになる会話 「招かれざる者」

          店長「いらっしゃいませー。こんばんわー。」 女性客「…あのう…あなたは…?」 店長「え?この私はこのコンビニの店長ですが?」 女性客「店長…さん…」 店長「はい…」 女性客「嘘だっっっっ!」 店長「ビックリした!突然の大きな声でビックリした!嘘ってなんですか!?正真正銘、私はここの店長ですよ!」 女性客「ごめんなさい。なんか急に大声で『嘘だっ!』て言いたくなっちゃって。」 店長「言いたくなっちゃったんですか。言いたくなっちゃったんなら仕方ないですけど。」 女性客「あと、言いま

          ダメになる会話 「招かれざる者」

          ダメになる会話 「風邪」

          男1「うーん、どうも調子がわるいなあ」 男2「どうした?風邪でもひいたか?」 男1「いや、熱があって咳がでて、鼻水が止まらなくて体がダルいんだ。風邪じゃないと思う。」 男2「どう考えても風邪だろ。完璧に条件そろってるやんけ。」 男1「いやー、違う違う。だって風邪はもう去年ひいたし。」 男2「去年ひいたら今年はひかないって事はないだろ。お前の風邪知識はどうなってるんだ。」 男1「俺が風邪について知っていることといったら”風邪薬を発明したらノーベル賞がもらえる”ってやつくらいかな

          ダメになる会話 「風邪」

          ダメになる会話「忘れ物」

          店員「いらっしゃいま…うわあっ?!」 客「なんですか!?びっくりするじゃないですか!」 店員「いや、びっくりしてるのは私のほうですよ?!」 客「コンビニに客がくるのは当たり前じゃないですか。何を驚くことがあるんですか?」 店員「あなたがそんな格好で店に入ってくるから驚いたんですよ!」 客「そんな変な服は着てないですよ?」 店員「ええ着てません。むしろ何にも着てません。つまり全裸ですよ!」 客「あっはっは、本当だぁ~。」 店員「ウソですよね?絶対今気づいたんじゃありませんよね?

          ダメになる会話「忘れ物」

          ダメになる会話 特別編 「偽作 おそ松さん」

          祝!「おそ松さん アニメ2期」スタート!というわけで、今回の「ダメになる会話」は番外編としまして、おそ松さんのパロディでございます。 なにとぞ、寛容の気持ちでお読みいただければ幸いです。 では、はじまり、はじまり~ -------------------------------------- おそ松「なあ、今日が何の日か知ってるか?」 チョロ松「え?なんかあったっけ?」 十四松「広島カープが昭和61年にリーグ優勝を決めた日?」 おそ松「いや違うぞ十四松、そんなお前以外誰

          ダメになる会話 特別編 「偽作 おそ松さん」

          ダメになる会話「銀河パトロール」

          スカウト「やあ!」 青年「うわ!なんですかあなたは?」 スカウト「私はスカウトマンアルファ!」 青年「どう見ても安いジャージを着てる普通の人にしか見えませんけど…」 スカウト「キミを宇宙パトロール隊にスカウトしに来たんだ!」 青年「…いや、そういうの興味ないので。」 スカウト「そういうのも何も、まだ私が何者かすらわからないじゃないか!」 青年「自分で正体不明という自覚はあるんですね。」 スカウト「私は宇宙の平和のため、日夜戦っている銀河パトロール隊の隊長、アルファーマン!」

          ダメになる会話「銀河パトロール」

          ダメになる会話 「うろ覚え」

          男1:「確か最初は…『昔々あるところにおじいさんとおばあさんが住んでいました。』だよな。」 男2:「何やってんだ?」 男1:「幼稚園で一寸法師のお芝居をやるってんで、俺が台本をかくことになったんだ。」 男2:「また面倒な事を引き受けたな。」 男1:「引き受けたものの、考えてみたら一寸法師の話ってあんまり覚えてなくてなあ。」 男2:「俺もほとんど思い出せんな。」 男1:「そもそも一寸法師はどうやって産まれるんだ?」 男2:「家には…おじいさんとおばあさんしかいない

          ダメになる会話 「うろ覚え」

          ダメになる会話「新年のご挨拶」

          学生A「おー、あけましておめでとう。」 学生B「おまえもか!」 学生A「え?なにが?」 学生B「まったく!どいつもこいつも!」 学生A「なんだ?何を怒ってるんだ?」 学生B「口をひらけば『あけましておめでとう』って!」 学生A「え?そこ?そこに怒ってんの?」 学生B「今朝から会うやつ会うやつ!親兄弟に親戚一同!近隣住民!子々孫々!先祖代々がそろいもそろって!なんの儀式だ!」 学生A「いや、おまえ何年日本人やってんだよ、正月の挨拶といえば『あけましておめでとう』

          ダメになる会話「新年のご挨拶」

          ダメになる会話「犯罪計画」

          アニキ「むーう、こりゃもうダメだな。」 サブ「アニキ、何がダメなんですか?」 アニキ「なんというか、何もかもダメだ。」 サブ「そんなにダメですか。」 アニキ「いい大人が二人もいて、貯金は無ぇ、仕事は無ぇ、食うもんも無けりゃオンナもいねえし頼れる身寄りも無ぇときた。」 サブ「ははは、こりゃお笑いだ。」 アニキ「アホか。笑ってる場合か、俺とお前の事だぞ。」 サブ「あぁ、そういえばそうですね。」 アニキ「俺は口より先に手がでちまって仕事についても続かねえ」 サブ「

          ダメになる会話「犯罪計画」