ピノキオピーの新たな到達点。『ぼくらはみんな意味不明』

ボーカロイドを知っている人で、ピノキオピーを知らない人はいないだろう。
その独特でハイスピードなメロディとリリックだけじゃなく、曲で構築した独自の世界観を自らの手でセンスあふれる動画として仕上げてくるその才能の多彩さは、ハチ(米津玄師)やsasakure.UKといったゼネラルクリエイター(と私が勝手に呼んでいる)たちと同様に、ニコニコ動画×ボーカロイドというムーブメントがあったからこそ発現し表出し時代に取り上げられたのだと、なんとなく思う。

今回の新曲もまた、ピノキオピーだからこそ成立した曲であり、動画であると思う。
世界観、リリック、メロディ、そして動画。これらすべてが絶妙なバランスで構成されていて、もしどこか一カ所でもズレや違和感があったとしたらそれですべてが台無しになる気がするのだ。

これまでの作品たちも同様なバランスのもとで作られていたが、今回はその中でも突出している。
特に衝撃的だったのは、Bメロからサビまでの一連の演出だ。
メロウな曲調から一気に駆け降りるように吐き出されていくサビ。
シンプルながらも丁寧でかつリズミカルに流していくカメラワーク。
相変わらずお手製のミクさんがかわいい、ってのも含めて、ほんと、容赦のないくらいカンペキなのだ。

うん。
この新作動画は、ピノキオピーの新たな到達点だと断言してよいと思う。
もっともこの人のことだから、あっさりとまた次でその上を超えていくのだとは思うけども。


※今後私がボカロやUTAU曲を紹介するときは、A★ndedさんが提唱した、noteでボカロを語るタグ #vocanote を付けていこうと思います。よろしくです。

動画もしゃべりも未熟な私ですが、何か琴線に触れるものがありましたら、ぜひサポートお願いします。