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ボカロ系MMD作品10選。かーるの場合。


ども、かーるです。

今年もさまざまなところでメモリアルイヤーが続いています。
メディアコンテンツ関連だけでも、暴れん坊将軍40周年、モーニング娘20周年、ビックコミック&ジャンプ50周年、巨人の星50周年、パトレイバー30周年、椎名林檎20周年、サザンオールスターズ40周年、24時間テレビ40周年、銀河鉄道99940周年、B'z30周年、メガドライブ30周年、ゴルゴ30&あしたのジョー30周年、東京タワー60周年……
ほんと、挙げていけばキリがないほどに、たくさん続いていますね。

そしてそれらがメモリアルである、というのはつまり、現在でも愛され続けているということにほかなりません。記念すべき年を祝おうとするファンがいるということは、それだけそのコンテンツに(未だに)魅力があるという良い証拠になるのではないか、と思うのです。

そして、それらよりも期間は短く、知らない人も多いコンテンツに、『MikuMikuDance』10周年、というメモリアルがあります。
私のnoteをフォローしてくださってる方はすでにご存じかと思いますが、『MikuMikuDance』とは『誰でも簡単に初音ミクを躍らせてMV(=ミュージックビデオ)を作れるソフトを』というコンセプトから生まれた3DCGアニメーション作成ソフトです。
無料で(他のソフトと比較しても)手軽に作成できるという利点からニコニコ動画やYoutubeを中心に利用者が拡大し、現在では世界中至る所でこのソフトを使用し製作された作品が公開されています。

そんなMikuMikuDanceも今年で公開から10周年となり、各所でメモリアルを祝う企画や動画が作成されアップされるようになりました。MMD(MikuMikuDance)という3DCGアニメ作成ソフトを使い始めて1年半が経ち、note内外でもMMDer(MMDを使って遊んでる人の略称)として認知されるようになった私ですが、もともとMMD作品は作る側ではなく観る側のヒトでした。
衝撃的な作品、印象に残る作品、ただただ笑えた作品など、今でもいちファンとして数多くのMMD作品と出会い、笑い、泣き、心震わされているのです。

前置きが長くなりました。
そんな私のタイムラインに、先日こんなnoteが流れていきました。

Kqckさんのボカロに限定したMMD動画10選は、その界隈では有名なものから無名なものまで、本当にバリエーション豊かにご紹介されていて、読んだ私を奮い立たせてくれるほどに良いnoteでした。
こんなnote拝見しちゃったら、MMD歴8年ほどの私もやってみたくなる、ってものじゃないですか。
ちょうど最近ニコニコ動画が貼り付けられるようになりましたし、いい機会なので、皆様におススメするMMD動画10選をチョイスしてみました。

10選に関しての補足
①MMDが製作される発端となった『ボーカロイド』をテーマにした作品のみをチョイスしています。
②動画はMMDを広める礎となった『ニコニコ動画』をメインにチョイスしてますが、ひとつだけYoutube動画をチョイスしています。

では、まいりましょうか――

①ploverさん『スイートマジック』

10選1発目はにぎやかにいきたいな、ってことで、MMDでサンバ曲(ボカロ曲のサンバアレンジ含む)を公開されているploverさんの作品から、ろん&Junkyの『スイートマジック』でまいります。
彼の作品はそのサンバの完成度はもとより、動画内のそれぞれのキャラクターのモーションがまたやたらとリアルで、初めて拝見したとき、その目新しさとワールドワイドさに衝撃を受けたんですよね。
動画内に散りばめられたたくさんの小ネタも含めて、見ていて楽しくなる動画になってます。

②パピ子りん『恋のミュージックアワー』

ニコニコ動画を長く楽しんでる人で、ボカロ曲を少しでも聴いたことがある人なら一度は耳にしたことがあるであろう『恋のミュージックアワー』の、初音ミク10周年に寄せて作成された新しいPVがこちら。もともとの曲のポップさを最大限に活かした、素敵な10周年お祝い動画なんですよ。
そして特筆すべきは、2:45からの間奏のシーン。
MMD動画って、作ろうと思えば一人でも作れるんですけど、クオリティ的に限界はやっぱりあって。だから大抵の場合は、モデルなりステージなり、曲なりモーションデータなりをいろんな方からお借りしてきて作るんですよね。
先ほどの間奏シーンで、そのお借りしたもの、お手伝いしてもらったものへのリスペクトを忘れていないあたりに、MMDerが忘れてはいけないものを再認識させられたなあ、って思ったりします。

③納豆チーズ『未来景イノセンス』

これはもう、ただひたすらに、そのアニメタッチのすばらしさにつきます。
納豆チーズさんはこの作品に至るまでにいくつかのステキなトゥーンレンダリング(3DCGをアニメっぽく見せる技術)を用いた作品をアップされていたのですが、この『未来景イノセンス』は現時点での到達点ともいえる作品じゃないかと思います。
ここ数年MMD作品でもこの動画のような『アニメタッチ』な作品が増えてきていて、私も実はそういう動画を作る一人だったりするのですが、そのきっかけになった作品の一つがこれでした。
いつか、自分の中で、この作品に追いついたと思える作品を作ってみたいなあ、としみじみ思います。

④粉ふきスティック『太陽系デスコ』

『表情の魔術師』『クレジットパンツ』『ぬるぬる動く』で有名な粉ふきスティックさんの太陽系デスコを推しておきましょうか。
MMDをやってる方やMMD杯を以前から楽しんでいる方ならご存知かもしれませんが、とにかくこの人のモーションはぬるぬる動くんです。
私が彼の作品と初めて出会ったのは2013年の第10回MMD杯『テトロドトキサイザ2号』でしたが、そのモーショントレースの巧みさ、元ネタのダンスのチョイスのセンス、そしてISAO式モデルたちの多彩な表情や散りばめられた小ネタの数々など、とにかく『飽きさせない』ためのさまざまな工夫がなされていて、ついつい繰り返し見てしまうんですよね。
ちなみに現在はみきとPの『ロキ』のモーション制作をされてるとのこと。これもまた楽しみでなりません。わくわく。

⑤23.exe『Self-awareness - ft.初音ミク』

先日動画ノートでシェアさせてもらった『ONLY1』と同じ作者の23.exeさんの作品を5つめに。
『ONLY1』でもそうでしたが、23.exeさんのミクさんはとにかく表情がすごく良くて、この作品の場合も、3:00からラストに至る2分間のミクさんがとてつもなく切ない動きと表情で魅せてくれるんです。
これまでも自作の曲をMMDで動画にしてアップされている方は数多くいらっしゃいましたが、ここまで自身の音楽を活写されている方はレアだと思います。

⑥コワレミク『凡百の蟻、一握の砂。』

私が以前から至る所で語っているとおり、私がMMD作品というものをすげえ、と思うようになったきっかけは、この作品の作者である『コワレミク』さんの作品でした。
今回紹介した『凡百の蟻、一握の砂。』は当時MMD杯に参加されていた作品で、同時公開された『カムパネルラ』と同様、ただただ度肝を抜かされ、MMDってこんなとこまでできるのか!と衝撃を受けたんです。
曲のオリジナリティ、ドラムやギター演奏も含めたモーションのリアルさ、まるでプロのようなカメラワークや演出の巧みさ……どれをとっても普通にスペシャとかで流れてても違和感を感じない『ミュージックビデオ』だと思いませんか?
MMDで遊び始めた今でも、この人には絶対にたどり着けないだろうなあとしみじみ思う、そんなレジェンドの一人です。

⑦パイパンP『Hello_World』

2ちゃんねるをご存知の方で、ニコニコの黎明期をご存知の方なら知らない人はいない、パイパンP(ざにお×CHANxco)の『Hello_World』を7選目にもってきました。

『ペヤングだばあ』などのコミカルなサウンドで一世を風靡したボカロP『ざにお』さんの曲を、『タワシP』が、彼とタッグを組んでイラストを描いていた『CHANxco』さんのキャラをベースに作り上げた『タワシ式CHANxco風モデル』を使って作った動画がこちらの作品で、2ちゃんのスレをネタにしたいわゆる『ネタ曲』を、独特な三頭身のミクさんたちがユルく踊る『癒し動画』にしてしまうこのセンスはやはりこのモデルがあったからこそかなぁと改めて思います。
ちなみにタワシPはその後も数多くの派生モデル(艦これやUTAUなど)が生み出され、MMDというジャンルには欠かせない存在になっていたりします。

⑧どら(ネルドラP)『ルララ♪』

冒頭でシェアさせてもらったKqckさんのnoteでも紹介していたネルドラP(今はどらさん)の初期の名作『ルララ♪』を8選目に推してみます。
harunacutePの『ルララ♪』をスタジオレコーディング風にまとめたこの動画作品は、彼のP名の由来である『ネルさんのドラムがすげえ』の元ネタになっただけあり、他のモーション以上に、とにかくドラムの演奏モーションが飛びぬけてすごくて。これでモーショントレースじゃないっていうんですからなお驚きですよね。
この作品の後、それこそ数多くの神演奏モーションな演奏動画(MMD-Band_Editionというタグが付いています)が生まれましたが、その流れの源流にはこの動画があるのだ、と私は思っています。

⑨Thanks『39』

私がコワレミクさん同様に尊敬するレジェンドの一人、Thanksさんの名作『39』を9番目に推しましょうかね。

この動画はsasakure.UK&DECO*27の『39』をMV化した作品で、MMDモデルとして公開されてきた数多くの『初音ミク』が登場しています。
現在では100体を超えるという『初音ミク』のMMDモデルですが、実はそのそれぞれに『個性』がある、というのはご存知でしょうか?
例えばサムネイルの『あにまさ式』は、MMDに付属しているいわばデフォルトモデルなのですが、だからこそ最古参として『仕事を選ばないミク』というタグがつくほどに数多くの動画に出演してきたことで、ぶっちゃけると『やさぐれ親分キャラ』として認知されていたり、『Lat式ミク』はそのかわいらしさから世界中のMMDerに愛されるモデルですが、だからこそ『あざとい』とか『実は腹黒い』とか性格付けがされたり、――とまあ、こういった性格付けが、作った本人ではなく、視聴したファンの手によってなされていると思ってくださいませ。
そんなたくさんの『初音ミク』がこの動画では数多く出演していて、それぞれが画面のこちら側に向けて、全身で感謝を表現しているのです。
それまでMMDを見つつ、コメントなどで彼女たちの性格付けなどして楽しんでいた私たち視聴者からすれば、震えるほどうれしくなる、ってもんじゃないですか。
だから、この作品は今でも私の大切な宝物として、非公開のマイリストにそっと保存していたりします。

ちなみにThanksさんと言えば、新作もすごかったですね。
いつかこんな動画、作ってみたいものです(とおいめ

⑩livetune feat. 初音ミク『Tell Your World』

ボカロ系MMD作品10選のトリは、やはりこの動画ですよね。
GoogleのCMで世界中にその存在を知らしめることになった『初音ミク』の、そのCMで流れていた『Tell Your World』のオリジナルバージョンのMVがこの作品になります。
ボカロ黎明期を支えてきたkzさんの名曲を、MMD黎明期を支えてきたわかむらPがその才能を存分に発揮することで、その結果、ボカロ系MMD作品を次のステージへと昇華させることになったという、いわば伝説中の伝説ともいえる動画だと私は思ってます。

あれから6年。
今や作り手の側になった私ですが、今見直してもその完成度に隙が無く、やっぱりこの人すげえなあ、ってしみじみ思います。


というわけで、たたみかけるように一気に紹介してきましたが、思いつくまま書いたのでしっちゃかめっちゃかになってますよね。すみません。

でも、この10選にハズレが無いのは間違いないですから。
お時間のある時にでも、ぜひ観て聴いてみてくださいませ。

それでは!


動画もしゃべりも未熟な私ですが、何か琴線に触れるものがありましたら、ぜひサポートお願いします。