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風力発電所による海洋生態系への被害対策は有効か?(CFACTの記事)

写真出展:StockSnapによるPixabayからの画像https://pixabay.com/ja/users/stocksnap-894430/?utm_source=link-attribution&utm_medium=referral&utm_campaign=image&utm_content=2567658

 2024年1月4日にCFACTは、風力発電所事業に係る海洋生態系への被害軽減の取組に関する記事を発表した。内容は、BBCが大々的に報道したバブルカーテンという技術を巡る現状を概観し、風力発電所事業の海洋生態系への被害を直視するよう促すものである。情報鎖国状態にある日本では、こういった海外初の情報に踊らされやすく、今後地球温暖化論者がプロパガンダとしてこういった情報を利用することが見込まれる。愚かな情報に惑わされないための参考として、本記事の概要を紹介させていただく。

↓リンク先(Building offshore wind can permanently deafen porpoises, but OK now with Bubble Walls?)
https://www.cfact.org/2024/01/04/building-offshore-wind-farms-can-permanently-deafen-porpoises-but-its-ok-now-with-bubble-walls/

1.本記事の内容について
 ・風力発電事業者は、洋上風力発電所が海洋生態系に被害をもたらさないなどという馬鹿げた主張を繰り広げる裏で、バブルカーテンという技術を開発しようとしている。これは、海洋の哺乳類の聴覚を守るために開発された技術であり、BBCが大々的に報道していることからも、再生可能エネルギー推進派が期待していることがよくわかる。
 ・BBCの報道によると、バブルカーテンの実証実験結果は良好だったということであるが、2013年に洋上風力発電所建設時に発生する騒音が海洋哺乳類の聴覚被害を発生させている疑惑が浮上した際に大々的に報道しなかったのは奇妙な話である。建設当時は、警告音を鳴動させて建設現場からイルカなどを追い払うなどの対応をしていたようだが、このような警告音も海洋生態系に被害を与えたことが判明しており、被害軽減の技術が求められていた中でバブルカーテンが登場したのである。
 ・バブルカーテンは、洋上風力発電機の周囲に穴の開いたホースを敷設し、穴から泡を発生させて騒音を軽減するものである。この技術はドイツが先導したものであり、北海やバルト海に生息しているネズミクジラを保護することを目的として開発が進められてきた。この騒音軽減の効果はアザラシなどのような騒音に弱い生物にも有効であるとされているが、回転翼による野鳥への被害は収まっておらず、今まで殺戮してきたネズミイルカについては考慮されていない。
 ・ドイツ、デンマーク、ベルギーは北海を世界最大のグリーンエネルギー発電所地域とし、2050年までに300ギガワットの発電量を実現するとしている。2002年の風力発電所は80基であり、2023年時点で4,000基になっており、更なる増設が見込まれている。この建設の過程において、ドリルによる掘削の騒音が発生しており、このことによりネズミイルカの聴覚は損傷ないしは失われ、遊泳ができなくなることで死亡する損害が発生している。またこの騒音でネズミイルカは20km以上も離れた海域に退避し、結果として餌にありつくことができず、飢餓に苦しむことになったとされている。
 ・ネズミイルカがバルチック海で苦境に陥っていることは確かである。ネズミイルカの寿命は平均20年以上であるが、ここの所メスは、バルチック海にて4年以下、北海にて6年以下となっており、あまりにも若年の段階で死亡することが確認されている。この緊急事態に、グリーンピースはいったいどこに行ったのだろうか?

2.本記事読後の感想
 今回この記事を取り上げた理由は、バブルカーテンなどという下らない技術が今後日本の言論空間で広まりそうだからである。日本人の情報感覚は、世界でも最底辺のレベルにあり、発展途上国を笑えない状況である。これは日本人の後進性や劣等生から来るものであり、日本人そのものの意識を叩き直すところから始まらなければならない。
このようなことはあまり言いたくないが、災害や被害にあって初めて認識できるというのであれば、あえて被害を放置するということが荒療治として有効なのではないだろうか。

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