見出し画像

富山県 県内医学生の修学資金貸与事業

富山県】県内医学生の修学資金貸与事業を拡充、県外出身者も対象に 2024年度予算案

2024年2月23日 (金)配信m3.com地域版

ニュースメールを登録する

 富山県は2月19日、2024年度当初予算案を発表した。一般会計総額は6126億5553万円で、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)関連経費の減少により、前年度比3.2%減。一方で、最優先とする能登半島地震からの復旧・復興経費は補正予算での専決処分を含めて244億円(うち当初44億円)を計上。「こどもまんなか社会の実現」に向けた子ども施策、少子化対策も強化され、16カ月予算ベースでは6686 億2169万円と、前年度と同規模の積極型の予算案となった。

 重点政策である「医療・介護の人材育成・確保」では、県内の公的病院の医師確保を目的とする、医学生向けの「富山県地域医療再生修学資金貸与事業」を拡充し、3960万円を計上した。補助の支援対象を県外出身者に広げ、大学1~4年生は1万円増の月額5万円、5~6年生は3万円増の月額10万円と、貸与額(条件により返還免除)を増額した。また「産科専門医等育成確保事業」に210万円を新たに計上し、産科医確保に向けて医学生や臨床研修医を対象とした実技体験セミナーの開催等の経費を支援する。

 県内の薬剤師不足解消を目的に新設された、富山大学薬学部「地域枠」の学生向け(新年度10人、県内高校出身対象)の修学資金貸与事業に1430万円を盛り込んだ。入学生1人当たり入学料を28万円2000円、授業料を年53万6000円、修学費を60万円貸与(条件により返還免除)する。また「くすりの富山」薬剤師確保対策に1100万円を拡充。公的病院などでの短期インターンシップや、地域枠の学生と協同して、中高生向けに薬学や薬剤師職の魅力をPRする取り組みを実施する。

富山大学附属病院に第一種感染症病床を新設

 「健康寿命の延伸」の新規事業では、感染症への医療提供体制の確保と強化のため、「第一種感染症病床整備支援事業」に1億2619万円を計上し、対応病床の整備費経費の2分の1を補助する。これにより県立中央病院の第一種感染症病床は2床から3床へ増床。現在、第二種感染症指定医療機関の富山大学附属病院は1床新設し、新年度中の「第一種」指定を目指す。

 「ICTを活用した脳卒中等医療情報ネットワーク整備事業」には新たに8100万円を計上。県内の脳卒中急性期医療機関(15機関)に対し、病院間の医療情報共有ツール導入を支援し、脳卒中診療の医療提供体制を強化する。また、特定保健指導の実施率向上のため、市町村と連携し、2025年度からのPFS(成果連動型民間委託)を活用した事業スキーム構築に950万円を盛り込んだ。

 このほか、医療関連分野の主な事業は以下の通り。

◎医療人材の育成・確保

▽ナースセンターデジタル化推進事業 300万円 ※新規

▽訪問看護師資質向上事業 250万円 ※拡充

◎健康寿命の延伸

▽糖尿病性腎症重症化予防モデル事業 100万円 ※新規

▽アピアランスケア支援事業 354万円 ※新規

▽新興感染症対応力強化事業 1億3661万円 ※新規(2月補正)

▽若年層の歯周病予防普及啓発(歯ぐきキュット作戦)事業 125万円 ※新規

▽とやま健幸応援プロジェクト 280万円 ※新規

▽救急安心センター事業(#7119) 1200万円 ※新規

▽難病相談・支援センター開設20周年記念事業 111万円 ※新規

◎その他

▽NICU等入院児の在宅移行促進事業 2493万円 ※新規

▽医療的ケア児等支援センターの体制強化 960万円 ※拡充

▽児童心理治療施設開設準備事業 76万円 ※新規

▽電子処方箋の活用・普及の促進事業 1億960万円 ※新規

この記事が参加している募集

仕事について話そう

2000年富山国体少年男子メディカルトレーナー 2001年富山県立氷見高等学校男子ハンドボールメディカルトレーナー 2021年ハンドボール日本代表チームにメディカルトレーナーとして合宿に参加 2023年富山ドリームススタッフ