エフェメラの胎動 / 間富




「こんばんは、兎です」
白い目で見てくれ 此方には彼方
遠くの水辺の過去を憶え
べたついたてのひらに波を描く

そう致しましたら 宜しく……

窓際の瓶に水を差す
石鹸水の漣
花が開くのを静かに待っている
窓際の瓶 罅 水路

粘膜に張り付いた余白に街を見る
消えかけた気配
振り向かない かつてそうであったように

ゆらり

鼓動が聴こえる
宿木に灯る明かりが蠢いている

此処は彼方 小さな声



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kasatohoutai

傘と包帯 第六集

詩を書いてもらいました。目次からどうぞ。
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