星々の肖像 / 象徴

換気扇が回転する
それは死んだ惑星の幻影
それは亡命者たちの磁場
一室には
垂直に連なった針
大きな動物のわずかな呼吸
塩と水それから種無しパン
口の奥で氷が溶ける
少年の畏怖と憧憬を
祈りが指の隙間に絡めて
鎧戸はわたしたちと世界の遠近法を定義する
通りをせわしなく過ぎる無数の車輪
卑怯に笑う人々のひび割れたくちびる
割れたグラスをあつめて
視界は揺らぐ 揺らぐ

誰も知らない天体が砕け散って
上空は青色が剥落したフレスコ画
頭上をどんな風が吹いているのか
知らない
さあ 太陽の再発見に出かけよう
魔術的な現実そして青林檎
雨滴が路上で輝いている
傘を捨て
笑い
詩人の虚無を
画家の哀しみを
わたしたちは 真実を愛する
ヒキガエルたちの鳴き声がいっそう増して
思考を反復する 反復する

絡み合い膨張した祈りの言葉に
つんのめいたわたし
剥き出しの物質に目を開いて
崇拝と憂鬱が
無数の観念が
めのまえで花崗岩に変わる
死んだ星々の明かりが消え去った世界で
黄金の涙を流す
もう 詩の中にわたしはいない
それは誰の詩だというのだろう
それは誰の記憶なのだろう
ただ 眼球に景色が映る
いま この場所が