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Google発SIY体験 第2日目

まとまった学びの機会としては、学習する組織、社会変革のためのシステム思考以来の2年ぶりの機会。改めて、継続的に学べることに感謝しつつプログラム第2日目の振り返りを。


サーチ・インサイド・ユアセルフ(SIY)概要

前回記事もご参考まで

2日目の学び「自己認識」

2日目講義もダニエル・ゴールマンのEQ(エモーショナル・インテリジェンス)が下敷きとなり「自己認識」にフォーカス。
自己認識とはなんぞやですが、

「自分の内面の状態、 好み、資質、直感を知ること」

ダニエル・ゴールマン博士

IDGs書籍においては、分析的に自己について深掘りしたわけだが、ここでは、感情と身体の関係から自己認識を高めることとなった。
講義では、
自己認識を高めること=自己に対する解像度を上げる
というイメージで解説いただいた。

感情と身体の関係

ここで、感情と身体の分けざる研究結果を紹介いただいた。
この研究実験は、感情を呼び起こすような画像、映像、言葉などを被験者に見てもらい、身体のどの部分に反応を感じるか、またどの部分に反応が感じられなくなったかを主観評価してもらうというものだ。
下図、赤の部分が反応した部分で、青い部分が反応が減少した部分を示している。
初めこの図を見た際に、怒り(Anger)と誇り(Pride)や幸福(Happiness)で意外と近い部分が反応しているので錯覚することがあるのではないかと思ったが、実際に自身で体験すると、反応する部分は同じでも感じる方向が異なるということを体感した。

https://www.pnas.org/doi/10.1073/pnas.1321664111

喜びやポジティブな感情:スッキリする感覚、パッと開ける感覚(頭や胸)
怒りのネガティブな感情:ギュッと締め付けられる感覚、苦しくなる感覚(胸)
注)個人的な感じ方です。

自身で状況を想像して、どこに身体的な反応があったか観察した結果をしめしたが、感じる部位は近くても、その感じ方のベクトルが逆の感覚だと感じ、感覚として錯覚することはないように思えた。
なんらかの技術的な方法で機械計測した場合には、誤認する可能性はありそうだ。

今後何か感じた時にどこで感じているか注意を向けてみたいと思う。

感情を認識する利点

感情の意外な役割。感情は意思決定において重要な役割を果たすことが明らかになっている。
ダニエル・ゴールマン博士の解説では、著名な神経学者アントニオ・ダマシオのもとに訪れた、有能な弁護士の患者さんの事例が紹介された。
この患者さんは、脳腫瘍の手術を受けた際に、扁桃体と前頭葉のネットワークの切断事故が起こってしまっていた。
手術は成功し記憶力や、IQテストには何の異常もなかったのに、扁桃体で感知した感情を前頭葉に伝えられないことが原因で意思決定ができなくなっていた。
つまり、感情は意思決定の優先順位を後押ししていて、いくつかの候補があった際にどれが自分にとって最適であるか、感情を手がかりに意思決定をしているということだ。

1. 感情は意思決定に必要
2. 感情には情報が含まれている
3. 感情を認識することで、視点 をシフトさせることができる

SIYプログラム

ここまでをまとめると次のように解釈できる。
ただ感情や情動に自身をハイジャックされるではなく、感情を認識することでより柔軟な意思決定に繋ぐことができる。
感情を認識するには、身体のどこの部位にどのような感覚を受け取っているか観察することで、自分に生じている感情を認識しやすくなる。

心理的柔軟性

”私は怒っている”と感情や情動と一体化してハイジャックされた状態は実存的であり、
”私は体の中に怒りを経験している”と認識した際には、身体的経験として処理できるようになるという。
「私はダメな人間だ。」ではなく、「私は、”自分をダメな人間”という考えを持っている」と再解釈できる力を心理的柔軟性で説明されるが、身体的経験として認識する場合も、心理的柔軟性での思考と自分自身を切り離す場合もメタ認知力を使って客観視する同様の所作のように感じる。

実践メモ

ここまでの学びを意識しながら数日過ごしてみた。
感情や情動が生じた際に、どこの身体の部位でどういうふうに感じているかな?と観察しようとするだけで意識が数秒でも逸れて、感情のハイジャックから逃れられたように思う。

感想

身体感覚を手がかりに自己認識力を高めるというのは、誰でもが応用できる実践的で有用な手法だと感じた。もう一歩踏み込むと、身体感覚から言語化というプロセスを踏むことになるだろう。怒りなのか悲しさなのか、切なさなのか、このバリエーションが増えるほど自己認識の解像度も高まっていくように思う。
日々体感しながら実践していきたい。

以上 第二日目の記録でした。最後まで読んでいただきありがとうございました。


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