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煮卵を思い出す

 ふと煮卵が食べたくなったので、コンビニで2個入りのものを買った。家に帰ってさあ食べようと思ったタイミングで、そういえばコロナ禍になる前はよく鳥貴族で煮卵を頼んでいたな……ということを思い出して、急に鳥貴族に行きたくなった。たださすがにこのご時世に居酒屋に行くことは憚られるし、そもそも一緒に行くような友達がみんな遠方に引っ越してしまったのでなかなか行きづらい状況である。落とせるのならいくらでもお金を落としたいという気持ちはあるのだけれど……。

 それならばと、買ってきた煮卵を鳥貴族っぽい感じにしようと思い立った。トリキの煮卵は確か一緒に何かが添えてあった。添えてあったことは覚えているのだけど、それが何だったのか思い出せない。必死に過去の記憶から鳥貴族のタッチパネル、スピードメニューの項目、そしてスピードメニューのわりに若干ゆったりとしたタイミングでテーブルに持ってこられる味付煮玉子(税抜298円)を思い出していた。人生においてトリキの煮卵を思い出す機会があるのかという驚きと、一向に思い出せないそれが頭をぐるぐると巡っていた。

 それは確かペースト状で……煮卵につけると良い感じになるやつだった……あと何か彩りでレタスとかあった……いや違う、それは別のメニューだ。トリキの煮卵はすごくシンプルでストイックなメニューだった気がする。袋を開けるのに失敗した煮卵の封をハサミで切りながら、今日一番、それどころかここ半年で一番の長考をしていた。思えばもう2年近くも行っていないのでは?という気付きにゾッとしつつも、一つの言葉が頭によぎった。

 —―マヨネーズ。

 これだ!間違いない!確かマヨネーズだった気がする!小皿に煮卵とマヨネーズを盛り付けて、机へと運ぶ。煮卵を箸で半分に切って、マヨネーズをつけて食べた。おいしい。確かこんな味だった気がする!懐かしい。それにしても『煮卵を思い出す』っていう言葉はなんだか秀逸な響きだ。これをタイトルにしてnoteを書いてしまおう。ちゃんと元ネタも検索しないとな。そう思って検索した鳥貴族のメニューには、皿の上にからしが添えられた味付煮玉子(税抜298円)の画像が掲載されていた。



 ちなみに鳥貴族の推しメニューはとり天-梅肉ソース添え-です。またトリキで楽しい時間を過ごせる日が来ますように。


鳥貴族

トリキバーガー行ってみたい

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