夏笙(かしょう)

自然や神社仏閣、遺跡などを求めて福岡市内を歩く40代会社員。日記代わりに好きなことを好…

夏笙(かしょう)

自然や神社仏閣、遺跡などを求めて福岡市内を歩く40代会社員。日記代わりに好きなことを好きに書いています。

最近の記事

お金を出して花を見る

先週、筥崎宮の花庭園へ行ってきた。 この時期は冬牡丹が見頃なので毎年行っている。入園料は500円だが、時期によって金額が変わるので行かれる方は事前にご確認を。 さて、私が冬牡丹を見に行くようになったのは20年程前。当時東京で働いていた私は、会社の近くの上野東照宮に初詣に行っていて、東照宮のぼたん園を知ってからは毎年冬牡丹を見に行った。 初詣と言っても年末年始は九州に帰省していたから、松の内も過ぎた頃に東照宮にお詣りして帰りに冬牡丹を見る。そんな時期だからかいつも人がまばらで

    • #note福岡meetupに参加した話

      1月17日、#note福岡meetup 第3回 に参加した。 レポは他の方にお任せして、私は当日の感想を書きたい。 #note福岡meetup に参加するのは今回が初。一体どんな会なのかどんな人が来るのか、まったくわからないまま申し込んだ。 noteも始めたばかりだし場違いなんじゃないかとか、行っても誰とも話さず帰ることになるんじゃないかとか、あれこれ考えた。基本は出不精だし、ひとりでいる方が好きだし、話すのは苦手だし。 でも、人と話すのは苦手だけど嫌いじゃない。 第2回の

      • ストーリーか箇条書きか

        しばらくぶりのnote。 仕事が忙しいと途切れてしまう更新を、今後何とかしていきたい。 さて、その仕事というか会社の話。 私の会社では朝礼で社訓のようなものを唱和する。それは例えば「身だしなみを整える」とか「お客様にも社員にも親切である」とかいったものが7つ8つあって、毎日そのうちのひとつを唱和し、それに即した目標を朝礼の当番が発表する、というものだ。 私はこれがあまり好きではない。というか、ものすごく好きではない。 小学校の卒業式でやった「よびかけ」ではあるまいし、朝から

        • 2019年をどんな年にするか

          明けましておめでとうございます。 昨年は本当に楽しい年だった。人生で記憶に残るくらい充実した年だった。そのせいか「2019年はこうしたい」という明確な思いはまだない。 充実している年は、立てた目標を軽く超えたことが起こる。自分が今ここに立っているのが不思議になる。予想から外れた場所にいるからだ。だから今年もあれこれ頭で考えず、去年からの流れに身を任せてどこへ流れ着くのかを体験してみたいと思う。 ただこうしてnoteを書きながら、もう少し更新頻度をあげたいなとは思う。 あ

        お金を出して花を見る

          良いことも悪いことも切り方次第

          2018年の大晦日を迎えて、一年を振り返ってみた。 今年は趣味が増えたり、今までなにかと理由をつけてやらなかったことに挑戦できたり(ささやかなことではあるが)、SNSで知り合いができたり、自分なりに新しい楽しみができた年だった。一方、体調を崩してひどく気分が落ち込んだり、立てた目標が何ひとつできなかったりした時期もあった。2018年は月ごとに良かったり悪かったりした年だった。 そして、大晦日。12月31日という地点はとても良い時間を過ごしている。だから「2018年は楽しく

          良いことも悪いことも切り方次第

          赤い鳥居はだいたい不思議がつきまとう

          西公園 先日の福岡は天気が良くて暖かかったので、浮かれるように散歩に出た。 12月に入ってから、職場の関係で日中外に出なくなり窓のない事務所に籠もりきりだから、休みの日に天気がいいとどこでもいいから外を歩きたくなる。 今回は福岡在住15年超なのに一度も行ったことがなかった西公園へ向かった。 地行や唐人町の静かな住宅街の路地をぶらぶら歩くと、趣のある家や店があって楽しくなる。 そういう家の庭木や花にも目が留まって写真を撮りたいなあと思うが、個人宅にカメラを向けるのも躊躇われ

          赤い鳥居はだいたい不思議がつきまとう

          心静まるものと心躍るもの

          先日、九州国立博物館に「オークラコレクション」を見に行った。 展示の目玉、横山大観の「夜桜」は文句なく見事だったが、それ以外の展示品のどれもが素晴らしく一度しか行けなかったのは残念だ。 見に行く数日前、気持ちが落ち込むような出来事があって憂鬱な気分だったが、展示してある作品を見ているといつの間にか心が静まっていた。 絵画でも彫刻でも工芸でも、素晴らしいものを見ると心が静まって落ち着くということはこれまでにもあった。 作品のモチーフか静かだからということではなく、例えば荒々し

          心静まるものと心躍るもの

          美しいものも醜いものも心のフィルター次第

          街中のそこかしこにクリスマスのイルミネーションが施され、12月にしては暑すぎて季節感のない日々でも心が浮き立つ。 だが、心に掛かることがあるとツリーも電飾も魅力がないどころか、ますます不安を増長させる材料になる。仕事、お金、健康、家族……気掛かりなことがあると、クリスマス一色の世の中が楽しいどころか、不幸の象徴のように見えてくる。 「世の中はクリスマスを心待ちにしてるのに、今の私は気掛かりなことしかなくて何も楽しくない!」 しばらく前の私がそんな感じで、ハロウィーンが終わ

          美しいものも醜いものも心のフィルター次第

          いつの間にかできている

          自分で決めた目標をどうしても達成できなくて、何度落胆しただろう。例えば「本を月に2冊読む」とか、「エッセイをひとつ書く」とか、自分が好きでやりたいことのはずなのにどうしてもできないのは、無気力なのか怠惰なのか。 だが「Twitterで毎日最低1ツイートする」という目標は1年間続いている。日記でもなんでも三日坊主の私には珍しい。 なぜTwitterは続いているのか。 理由は簡単。誰かが「いいね」してくれたり、リプライしてくれたからだ。つまり起こしたアクションに対してご褒美があ

          いつの間にかできている

          今はそれしか選べない

          真剣に考えてこれが最良の道だと決めたことさえ、実際にはそうでないこともある。 私は40年以上生きていて、何度も道を選び間違えた。 ただ「選び間違えた」というのは、誰から見てのことだろう。 人から見ると「間違いだ」とか、「どうしてそんな馬鹿な選択を?」と思うことも、自分にとっては必要な道や時間だったりする。 私は納豆が苦手だけど、無性に納豆が食べたくなって毎食食べることがあるし、夜眠れず砂糖水が飲みたくて、湯に溶かして飲んだらぐっすり眠れたこともある。 たぶん、体にとっ

          今はそれしか選べない

          刃は誰でも持っている

          言葉が時に刃になって人を傷つけるということは、たぶん誰でも知っている。 だが、自分の言葉が誰かを傷つけていると自覚している人は少ない。 「そんなつもりはなかった」で済まされてしまう。 言葉で人を傷つける人はたいてい同じ人で、なぜいつも同じ人なのか考えてみると、自分が言いたいことだけ考えている人と、相手にどう届くか考えてる人の違いなのかと思う。 それはキャッチボールをする時に、気持ちよく思い切り投げる人と、相手が受けやすいように投げる人の違いにも似ているかもしれない。

          刃は誰でも持っている

          香る花の名前

          秋から冬に差しかかるこの時期に、良い香りを漂わせる白い花をふたつ知っている。 ひとつはビワの花。 初夏に実が生るビワの白い花は、萼が薄茶色の細かい毛に覆われているので見た目はとても地味だが、良い香りがする。 あたり一面に香るというほどではないが、花の香りがして見回すと頭上に咲いていたりする。 ビワの木は昔から「人の泣き声を聞いて育つ」と言われて、庭木には好まれないらしい。 私が育った長崎県はビワの生産量が日本一で、ビワの木は普通にあちこちで見かけたし実家の裏庭にもビワが生

          香る花の名前

          神社になった巨石古墳

          宮地嶽神社 「光の道」のテレビCMですっかり有名になった宮地嶽神社だか、もともと日本一の大注連縄が有名な神社だ。 春と秋に見られる光の道は、有名になりすぎて簡単には見られなくなった。 神社で御祈願を受けた人か、何時間も並んで整理券を貰わないと、参道の階段には立ち入れない。 なにせ階段なので、人が殺到すると危険極まりない。立ち入り規制は仕方がないだろう。 海から一直線に伸びる参道は、光の道がなくても素晴らしい眺めだが、参道は何故か本殿正面から少しずれている。道ができる時期

          神社になった巨石古墳

          いつでもそこにいる

          昔、実家で犬を飼っていた。 ひとつ違いの弟は子どもの時から犬を飼いたがったが、世話をするのはどうせ自分になるからと、動物嫌いの母が反対した。 私はというと、小学生の時に同級生の悪ガキに犬をけしかけられたり、よその家の犬から必ず吠えられていたから、犬は恐かったし生き物全般苦手だった。 弟が中学生になった時、父と弟の二人で父の実家に遊びに行き、まるくて茶色いぬいぐるみのようなふわふわの毛の子犬を抱えて帰ってきた。ミルクの匂いのする生まれて数週間の柴犬だった。 父の実家で飼っ

          いつでもそこにいる

          仏教はビジュアル系の元祖かも

          清影山如意輪寺(かえる寺) 夏には境内にたくさんの風鈴を吊るし「風鈴まつり」を行っている福岡県小郡市にある如意輪寺。 別名を「かえる寺」というのは、境内の至るところにかえるの像があるから。そばにはいろんなメッセージが書かれている。 「人生楽しく仲良く」 「人生いろんなことがあってよかったー!」 「今が幸せ」 ポジティブな言葉があちこちに書いてある。 初めはちょっと笑いながら読んでいるが、境内を歩くうちに自分のその時の境遇に合う言葉が見つかったりして「なかなかいいな」と

          仏教はビジュアル系の元祖かも

          樹皮の渦巻き模様はなぜできたのか?

          香椎宮 前回、香椎宮のカリンの木について書いたのだけど、実は香椎宮にはもうひとつ気になる木がある。 真ん中の木、木の肌に模様のようなものがあるのがおわかりだろうか。 白っぽく見える部分が、縦に連なった流水紋のようにも、左右交互に開いた同心円か渦巻き文様のようにも見える。 この木がなんの木なのかはわからない。ご覧の通り枝も葉も、かなり上方にあってよく見えないのだ。樹皮からすると、ウバメガシとかスダジイかなと思う。 この流水紋のような模様がなんなのか。 さっぱりわからな

          樹皮の渦巻き模様はなぜできたのか?