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家出計画  実行完了

3/26(金)快晴
の前日。
夜に最後の晩餐とやらをした。
母が「最後に3人でどっか食べに行こう」と言い出したのだ。
どこか=寿司屋が定番の母。
あー、最後に高いものをねだられた・・・。
それでも、思っていたよりもはるかに穏やかに引っ越しができそうだったし
ま、いっか。と思って「じゃあ、寿司屋さんへ行こう」と返事をした。
木曜日の昼過ぎ、仕事中の私にラインが飛んできた。

【長きに渡り、傷つけてきたこと深く反省しています】
【また3人で暮らせる日がくることを願っています】
【まだ感情のコントロールができないので、ラインで失礼します】

なんだかな?反省を述べているのだが、しっくりこないのは
「ごめんね」
の一言がないからなのかやけに敬語で気持ち悪いからなのか・・・。

感情のコントロールがきかないとある。
それで外食してそこで泣かれたら困る。
ということでその寿司屋でテイクアウトをとることにした。

3人で寿司を食べ、特にこれといった会話はないものの
息子も普通に「さっちゃん」と呼んでいた。
おそらく、そう呼んだのは1年ぶりくらいだろう。
やはりウルウルしながら寿司を食べていた母。
外食にしないで正解だった。

「美味しいお寿司をご馳走様でした」
そういうと母は部屋へ行った。

そして、3/26(金)
引っ越し当日。
息子は午前中、教科書販売の日になってしまったので学校へ。
その間に住所変更などの手続きに走り
昼頃から荷物の積み込み。
息子の友達が手伝いに来てくれたので3人で。
『1往復で済ませたいから頑張って詰め込もう』
そう2人に告げて気合い入れて積み込み。
会社から借りたハイエースにギューギューに詰め込んで
1往復で行けた。
「じゃぁ、もう戻らない?」
と母に聞かれたので
「そうだね。1回で済んだから。」と。
外まで見送りに来た母に私と息子は軽く
「じゃ、またねー」って。
余韻に浸ることもせず、普通にどこかお出かけにいく気分で
私たちはあの家を後にした。


荷下ろしは引っ越し先にエレベーターがあったので1時間弱で終わり
予定の時間よりもはるかに早く終わった。

友達を送りながら夕飯を食べておいでと送り出し
家の中を自由に動き回っても怒られない!って興奮気味の犬と
荷物が散乱している状態だったけどしばし休憩。
家出成功に安堵しかなかった。


引っ越しから3日。
正直、すぐにでもラインが飛んでくるかと思ってた母からは
なんの連絡も来ていない。
住所も教えていないので来れるはずもない。

最後は和解したような状態で家をでれるとは思っていなかった分
逆に後ろめたさがある。
大胆に喧嘩別れした方が踏ん切りがついたのかもしれない。

でも、引っ越しから3日。
犬も、息子も、なにより私が安らげている。
1年以上もの間、ゆっくりソファーに座ってテレビを見るなんてことを
してこなかったけど、昨日はのんびりテレビを見る時間があった。
そこには犬も居て、息子も部屋に行かずに同じテレビを見ていた。
会話も弾み、穏やかな空気がそこには流れている。

これこそが、休日のあるべき姿だと思った。

家出計画、約1年かけて実行。これにて完了!!

これから先、何があるかはわからない。
それでも、息子と犬と3人の幸せのためならば何を犠牲にしても
いいと思っている。
「じゃ、またね」と言って母と別れてきたが
戻るつもりはない。
それはお互いの為だと思う。
いつか、笑ってお茶でも飲めればそれでいいのではないかと。
そのくらいの距離が私と母にはちょうどいいのだと思う。





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