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「礼儀作法を科学する」マナー研修で、最初に身嗜みを伝える理由①

ビジネスマナー研修含め、マナー研修を受講した方はよくお分かりの通り、
まず初めに身嗜みのチェックをいたします。

こちら、男女ともちょっと面倒そうにするんですよね・・・。
「私はできているのに」
「今更こんな簡単なことをチェックされてもなぁ」
という内心が見え隠れするんです。

しかし、礼儀作法やマナーをお伝えするうえで、一番重要な部分こそ身嗜み!
私達は言語化しない無意識の部分で、「相手の見た目」で相手の性格や実力を勝手にジャッジしてしまっているからです。


1,誰もが見た目で他人をジャッジしている

貴方も「ひっつめ髪でノーメイク、襟元ヨレヨレ、服シワシワの女性」
をみてどう思うか。
疲れてそう、という言語化する以前の問題で
「この人と一緒に過ごしたらどんなに楽しい未来が待っているだろう」
とは絶対に思わないですよね。

ビジネスにおいての身嗜みは、
「この人はプロフェッショナルだ」
「専門知識をもって、私を助けてくれる人だ」
「清潔感があって、信頼できる人だ」
と一瞬で感じさせる必要があるのです。だから一番最初に整えるのです。

2,第一印象は貴方の未来を作る(メラビアンの法則)

コミュニケーションにおいて、言葉自体の意味よりも、
非言語的な要素(声のトーン、表情、身振りなど)の方が重要であるというメラビアンの法則は有名なところです。

具体的にメラビアンの法則は
以下の割合で非言語的要素の重要性を示しています。

  • 話の内容・言葉の意味(言語): 7%

  • 声のトーンや音の質(音声): 38%

  • 身体言語(非言語的な要素、つまり見た目): 55%

私達は、相手の表情や声のトーン、身振りなどから非言語的なメッセージを読み取り、意図や感情を理解します。

身近なところで、最近のSNSがそれを実証しております。
2000文字の文章より、動画のほうがウケがいいですよね。
それは、文章をつらつら黙読するより、
動画で、相手の表情を見て声色を聞いた方が分かりやすいからです。

マナーとの関連で考えると、
「マナーとは、非言語的な要素を含めた総合的なコミュニケーションスキル」です。
つまり身嗜みは、相手に対する尊重や思いやりを、
声のトーンや表情、姿勢など、目に見える全ての非言語的要素を通じて表すものとなります。

3,身嗜みは、自分の価値をアイコン化する

アイコンとは記号のことです。
自分の外見を記号化したらどんなアイコンになるでしょうか?
例えば、「結婚したい婚活女子、自分を女子力高く優しい女性に見せたい」
場合、ゆるっとふわっとした髪型とファッションにしがちです。

個人であれば、見せたい、なりたい自分のアイコンにする。
接客を伴う企業であれば、ブランドイメージと、接客スタッフの印象のアイコンに差異がないように整える。

マナー研修で、身嗜み研修を行う理由はこれなのです。

4,身嗜みのチェック方法

見せたい、なりたい自分をアイコン化することが身嗜みであると言いました。では具体的なチェック項目をお伝えいたします。
以下の4つは、主に企業向けの「身嗜みのチェック項目」です。

  1. 清潔感と健康・快活さがあるか

  2. 外見への高い意識があると感じられる身嗜みか?

  3. 職種の専門性が醸し出されているか?

  4. 組織文化として整備されているか?

上記4つは、それぞれ説明すると長くなるので、またの機会にいたしますが、大まかなチェック項目です。

実際の企業研修では、講師と全受講生でお一人の身嗜みをチェックすることもあります。
少々苦い経験になることもあるのですが、自分自身、何が出来ていて、何に気が付かないでいたかが、十分に理解できるワークになるんですよね。

もちろん私も経験があるのですが、私がマナーの先輩に言われたことは
「葛西さんは身嗜みの印象がよい。けど目をつぶって貴方の話を聞くと、何を言っているか分からない。」と言われました…。
つまり、第一印象さえ完璧であれば、話の内容がちょっとぼんやりしていても伝わる!とポジティブに捉えた私でした。

5,まとめ

以上のような理由から、マナー研修では身嗜みのお話をいたします。
とても理に適った方法であることがお分かりいただけたでしょうか。

もし、「見せたい自分にしたいから、ブランド物で身を固めなければならないんだ」と思ってしまっていたら大間違いですからね!

SNSで自己ブランディングしたい人こそ、
その分野でのフェッショナリズムを感じさせる身嗜みを意識して
お顔出しすると自己表現の向上につながります。


と、言ったものの顔出ししていないインスタで恐縮です…。





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