旧ジャニーズ曲の権利の話

はじめに


事の発端はこの記事についてのツイート通知が来たこと。

このnoteで1番ヒットした記事。
またジャニオタからツイートされたかと確認したら、LAPONEのファンだった。

んんん???なんでや?!

ひとまず、ツイートしてくださったHana氏(@nalu_87)のツイートを遡り、今回の話を知った。
なお、記事中に出てくるリンク等は全てHana氏から提供いただいた。
誠にありがとうございました。

本題

LAPONE所属アーティストの合同ライブ(LAPOSTA2024)で、SMAPのオレンジという曲が披露されたが、当初は嵐のラブソーをやりたかった。
でも権利の問題で許可が降りなかった。

というのが今回の話。

筆者はLAPONEについては全くの無知のため、まずはHana氏に話を簡単に聞いた。

「同事務所内でも権利はレーベルごとに条件が違うというところに、あまりみんな(JO1やINIのファン)はピンときてなかった」
ので、当方のnoteを引用していただいたとのこと。
粗がある記事を引用いただきこちらとしては恥ずかしくも大変嬉しいのだが。

時系列

LAPOSTA2024(2024/01/20-21)で披露

ライブの話をラジオでする。
その中で、当初「Love so sweet」をやる予定が「オレンジ」になった、というエピソードが出る。
その理由が権利関係によるもの、というところまでラジオで明言される。
(2024/01/24放送、JO1のオールナイトニッポンX)

結果、ファンがざわつく。

ちなみにHana氏およびその周りでは、「カバーしたいときビクターは許可が降りるけど、ストーム社は許可が降りないのかもねという話」に着地した模様。

「オレンジ」と「ラブソー」の違い

「オレンジ」

2016年末に解散したSMAPの楽曲。

レコード会社およびレーベルはビクターエンターテイメント。
2000年リリースの「らいおんハート」のカップリング曲。

「Love so sweet」

2020年末をもって活動休止中の嵐の楽曲。
ドラマ「花より男子2」の主題歌。
2007年リリース。
レコード会社及びレーベル名は、ストームレーベルズ。

2曲の違い

まずはレコード会社が異なる。
ジャニーズではお馴染みの光景だが、最近は所属芸能事務所が同じならレコード会社も同じというグループばかりなので、いまいちピンとこない人も増えただろう。

女性アイドルの場合も例示しておくが、
ジャニーズと同じパターンはAKB系で、LAPONEと同じパターンは坂道系である。


そのため先に記載した通り、ビクターからOKがでて、ストームレーベルズからはNGだった、という仮説が立つのも正しい。

しかし、もう一つ相違点はある。

グループが解散しているか、存続しているか。(嵐の活動は休止中であるものの、解散はされていない)

そのため、レコード会社がOKを出していても、そもそもの事務所側からNGが出る場合があるのではないか。
この場合の事務所側というのは、タレント本人たち、事務所の上層部のこともひっくるめて想定されよう。


あとは、使用にあたっての契約の細かい中身で折り合いがつかなかったパターン。
ライブで歌うのはOKだけど、配信や円盤化はNGとか。

実際このLAPOSTA2024も生配信&見逃し配信されている。

あとは、楽曲使用料でやむなく断念したとかだろうか。

まとめ

権利の関係、と今回は本人が述べているのはあるが、具体的に権利のどの部分でNGだったのかまでかはこちらには知りようがない。

そのためわかりやすく、「ビクターがOKでストームレーベルズがNG」というふうに理解されている方が多いと思うが、たまたま今回はそう見えるように我々に提示されてしまった、とも思う。

なので、ストームレーベルズ所管のグループ曲をLAPONEはじめ他の事務所所属アーティストが歌えない、というのは短絡的ではなかろうか、と個人的には思う。

しかしながら、ファンは物事の一面しか見えない場にしか立てないので、あくまでこのまとめに記したことは筆者の想像に過ぎないことは申し添えておく。

おわりに

今回記事を書くきっかけおよび初心者の質問に丁寧に答えてくださったHana氏には感謝してもしきれない。

Hana氏には類似例として、「『PRODUCE 101 JAPAN Season2』にて課題曲としてキンプリの『&LOVE』を使用した。当時のgyao!での配信およびYouTubeの配信は権利が取れていたのに、2023年に再配信(lemino)をした際、全て楽曲部分が被せとなった」事案も教えていただいた。

こちらがその「&LOVE」の映像。

一方でLeminoはこちら。
#4のPart2がまるっと被せになっている。

再配信権利が取れないのか、権利料金が高いのか。

そこも残念ながら知り得ない。
昔よりもだいぶ緩くなってきてるのかと思いきや、権利が取れないパターンもある興味深い案件だと、同氏も述べていたが、まったくその通りだと思う。

ちなみにYouTubeは上記リンクの通り現在でも公開中。


個人的に考えたのは、YouTubeで本放映版が配信されているから、Leminoでの再配信版ではわざわざ追加料金をかけてまでやる必要がない、と番組制作側またはLeminoが判断した可能性があること。

おそらく本放映時は、当時のgyao!配信およびYouTube配信用の権利及び楽曲利用料についてきちんと契約されており、その結果YouTubeで現在でも閲覧できるようになっている、と考える。

ただし、再配信するというのはどのタイミングで決定されたのか?そもそも使用契約内に想定されていたのか?という話もでてくる。現状から察するに、おそらく本放映時にはそこまで契約に含まれていなかったのではないか。

となれば新規で利用許可と契約の手続きと利用料が発生する。
再配信のためにそこまでするのかどうか。
コストパフォーマンスの話。
で、結果、被せになった、という現状。

ほとんどの場合一度許可されたものの継続、更新はすんなり通ると思っているものの、担当や社内の方針ががらりと変わると運用も変わってしまうので、もしかしたら本当に再配信用の契約ができなかったパターンも考えられるのだが。

こういう旧ジャニーズに関する権利の話は個人的にはユニークで興味深いので、またinterestingな案件が起こったら書き残しておこうと思う。情報提供もお待ちしています。


ちなみに「ニュージェネ」を見ているのでDXTEENの名前は覚えたジャニオタであります。よしなに。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?