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カストリ書房移転クラファン応援メッセージ・佐野陽子 様

移転に際して開催したクラファンには、様々な分野から応援メッセージを頂戴しました。クラファン本文でもご紹介していますが、改めてこちらでもお伝えしたいと思います。(なおクラファン本文では五十音順にご紹介したので、こちらでは五十音逆順でご紹介します)

前回の東雅夫様に続いて、今回は佐野陽子様をご紹介させて頂きます。以下頂戴したメッセージです。

長らく吉原遊廓跡地の周辺で営業しておられたカストリ書房さんが、跡地のど真ん中へ進出されるとのこと。
私は浅草在住70年の高齢退職者です。雷門界隈はインバウンドの旅行者や若者で、コロナ禍前をしのぐ賑わいを取り戻しています。半面、「奥浅草」と呼ぶ観音裏界隈は、商店街が後退するほどの静かさ。とくに吉原遊廓跡地は、衛星からも確認できるほど立派に遺っていますが今やマンション街になろうとしています。
この遊廓跡地のうち、旧吉原病院(現台東病院)や吉原弁財天周辺は、東京大空襲で焼け残った奇跡の地域です。
この場所のど真ん中に、カストリ書房さんは廓専門書店を新たに構えようというのです。まさに度肝を抜く計画です。奥浅草を調べた仲間とともに、吉原遊廓跡地の維持発展を祈ってやみません。

佐野様は、日本で初めて女子向けに商業教育を行った「私立女子商業学校」を起源とする嘉悦大学の学長を務め、現在は名誉学長にあられます。2018年には浅草、吉原、山谷周辺の歴史を紹介する『奥浅草 地図から消えた吉原と山谷』を上梓されました。

以降、カストリ書房でも販売の機会を頂戴していました(現在は在庫が無く、販売終了)。

ともすると、おどろおどろしいイメージや、反対に煌びやかなイメージを助長する表紙などが少なくない吉原関連の商業出版物にあって、本書はどちらかと言えば落ち着いた印象を与える本です。が、実は本書は弊店にあってベストセラー、ロングセラータイトルでした。悲哀化・美化という刺激に依存しない誠実な造りが、かえって従来の商業出版物に飽きたお客様には響いたのではないか、と拝察しています。

この場を借りて、暖かいメッセージを下さったこと、改めて感謝申し上げます。ありがとうございました。

ご共感頂けましたら、クラファンへのご支援をお願いします。