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2019 J2リーグ第28節 山形vs東京V 〜誰か特効薬を処方して下さい〜

1.はじめに

大変ご無沙汰になってしまいました。仕事で出張が重なって中々感想文に費やす時間がn…ただの言い訳ですごめんなさいすいません。
さて、リーグは後半戦に入り、我が軍は悪夢の2013を再現するかの如く戦績が振るわなくなっておりますが、なんとかトンネルを脱しようともがき苦しんでいる中で迎えた東京V戦。前節新潟に勝利し、ここで連勝してチームの雰囲気と流れを変えたい所でしたが・・・・・

2.感想文

2−1.スターティングメンバーとシステム

山形:3−4−2−1
東京V:4−1−2−3

で試合開始です。

システムの噛み合わせを見てみると、

①浮く東京Vのアンカーに対しどう対処するか
②両WBをどう利用していくか

が注目点になりそうです。

2−2.実際の試合展開

・東京Vの主な形

攻撃時(ボール保持時):
・自陣からのビルドアップは、両SBが高い位置まで上がり、両CB・両SB・アンカーの佐藤に加えGKの上福元が加わって1−2−3の形で行う
・前線は、両WGが大きく開き、CFのレアンドロの脇に両IHが上がって5トップの様な形。両SBは山形2列目の脇付近へ高い位置取り。アンカーの佐藤を起点にボールを展開させる
・主にサイドでWG・IH・SBの3人で三角形を作り、旋回等しながら崩していく

守備時(ボール非保持時):
・フラットの4−4−2で、4−4のコンパクトなブロックを形成する

・山形の主な形

攻撃時(ボール保持時)
・自陣からのビルドアップは、最終ライン3人+DH1人or2人で行う。
・両WBが高い位置取りを行い、5トップの様な形を取る。
・無理にショートパスで繋ごうとせず、ロングボールで主にバイアーノ勝負
・東京Vの4−4ブロックの外に位置取りするWBを起点にサイドから攻め込む

守備時(ボール非保持時)
・高い位置から相手にプレスを掛ける場合は両シャドーが前に出る5−2−3の形。
・ある程度リトリートして待ち構える場合は両シャドーがDHの脇に降りて5−4−1の形を作り、5−4ブロックで応対。状況に応じて使い分ける。

試合は、両チームのカラーが出た展開となりました。

 まず東京Vは、自陣からのスタートでも無闇に蹴ろうとせず、可能な限りボールを繋いで前進しようとします。これに対し山形は前線3人を中心としてハイプレスを敢行しますが、GK上福元のビルドアップ参加とアンカー佐藤のポジショニングにより、プレスを躱され前進される場面を多く作り出されてしまいました。

 山形のプレスを躱し、山形2列目前の中央で佐藤がボールを持った際、東京Vの両SBは山形2列目の脇、両WGは山形最終ライン上の大外レーン、両IHは山形2列目〜3列目間のハーフスペースに位置取り、主にサイドから攻め込んで来ます。
 サイドからの崩しとして、
①佐藤から山形2列目脇のSBへ展開
→山形WBがチェックに寄って来る為、大外レーンに居るWGがフリーに
→山形サイドCBがWGをチェックする為にスライドして出来たスペースにIHが侵入
→SBからIHへスルーパス
 もしくは逆サイドで大外から斜めに山形ゴール前に入って来るWGにクロス
②佐藤から大外のWGへ展開
→山形WBを食い付かせ、山形WB〜サイドCB間の裏を狙うSBにスルーパス
③SB・IH・WGの3人が旋回しながらボールを回し深い所へ侵入

 上記の様に、自陣からビルドアップで前進し、サイド展開を起点に再現性のある崩しで山形ゴールに迫ってきた東京Vでしたが、山形はゴール前中央を固めて対処することにより、ほとんど決定機を作らせませんでした。


 対して山形は、両WBを高い位置に上げ、3−2−5の様な形で攻め込みます。
山形の攻撃の形として、
①無理に繋ごうとせず、積極的にロングボールを多用
→東京V最終ラインの裏(特にSB〜CB間)を狙い、バイアーノに勝負させる
②東京Vの4−4ブロックの外でフリーになるWBを起点にサイドから展開
→中央へのクロスor裏抜けするシャドーへスルーパス
③東京Vの4−4ブロックの手前から、大外レーンから斜めに裏抜けするWBへロングボール

 上記の様なシンプルな形で東京Vゴールに迫りますが、ゴールまであと一歩という所で、枠を外してしまったり、ファールを貰いに行って失敗したりと、山形が長年患っている決めるべき所で決められない病が猛威を振るう結果となってしまいました。

 最終的に、両チーム共に自分達のカラーを出したゲームだったと思います。が、山形としては、決定機を何度か作ったにも関わらずゴールを奪うまでに至らず、無念のスコアレスドロー決着という悔しい試合でした。

3.終わりに

 決定機はほぼ作らせませんでしたが、東京Vの自陣からのビルドアップと再現性のある意図を持った崩しは、素直に羨ましく感じますね。
 さて、リーグも3分の2が終わり、いよいよ佳境に入ってきた今、自動昇格を狙うには今後もう負けられません。次節はチームスタイル的に相性最悪の栃木が相手で、前半戦同様難しい試合になることは想像に難くありませんが、ここを打破して行けるかどうかが、昇格できるかどうかの試金石になると思います。
 それでは、最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。

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