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グループF 第3節 モロッコvsカナダ 感想文

1.初めに

どうも、僕です。
今回はカタールW杯全試合のレビューをアーカイブ化するという壮大なイベントへお誘い頂きまして、僭越ながら参加させて頂いた次第です。
本当にありがたい事ですね。
さて、何故この試合を選んだかと申しますと、予選での両チームの成績や選手達の情報等も一切把握しておらず、グループリーグの最終節だし、なんとなく敗退国同士の消化試合になるだろうから誰も選ぶ人いねぇだろと思った、という至極安易な理由からです。
カナダ並びにモロッコの選手達、サポーターの皆さん、誠に申し訳ございませんでした。両者とも思いの外良いチームでした。
因みに、試合の内容に関しては、王直属護衛軍・せこさんの記事を読んでいただいた方が100倍分かりやすいですので、そちらをご覧になって下さい。
弊記事に関しては、真面目に読んでも時間の無駄なので、イカれた頭をお持ちの方に目を通して頂ければ満足でございます。


2.両チームの状況

  1. モロッコ
    グループF初戦でクロアチアに引き分け、第二戦ではベルギーに快勝。
    勝ち点4でクロアチアに並び、得失点差で2位に着けている。

  2. カナダ
    初戦、第二戦と黒星続きで最下位に沈み、グループリーグ敗退が決まっているが、爪痕を残す為にもモチベーションは高い。様な気がする。多分。

  3. 両チームのスタメン

3.序盤から攻勢を仕掛けたモロッコ

モロッコが開始直後からカナダに対し猛烈なプレスを仕掛けていった試合は、開始3分にして動く事となる。
モロッコのクリアボールをカナダDFビトーリアが拾い、GKボージャンへバックパス。だがモロッコの圧力を脅威に感じたのかパスが短くなってしまい、慌てて出てきたGKボージャンがそれに呼応したかの様に致命的なミスを犯す。あれはパスだったのか、クリアだったのか、それともトラップミスだったのか・・・・・真実は本人にしか分からないが、とにかく結果としてモロッコにプレゼントボールしてしまったのだった。
ボールの転がる先へモロッコFWツィエクが走り込むと、ダイレクトで無人のカナダゴールへ流し込んで先制。
モロッコの出足が早く強い圧力に面食らったカナダがバタついている間に奪った、まさに電光石火の先制点であった。

先制点を奪われた後も、モロッコのプレスにバタつき続けるカナダは、苦し紛れのパスはひっかけられ、プレスに行くも躱され、それによって空いたスペースにパスを通され、と苦しい時間帯が続く。
だが、12分を過ぎたあたりから、カナダCBの間にボランチが降りて両SBが高い位置を取り始め、ようやくカナダの最終ラインが落ち着き始める。
すると、14分のモロッコCKからのカウンターで、カナダMFホイレットとFWラリンの連携からカナダが右サイドを前進。ラリンが抜け出すと、モロッコゴール前へアーリークロス。逆サイドから詰めたFWブキャナンには惜しくも合わなかったが、このプレーでカナダに流れが傾き始めた。だがしかし。

このプレーで勢いが出始めたカナダは、前線からの圧力を強め、全体的に前がかりになっていく。
だがしかし。ここで前述のだがしかしなのである。
23分、モロッコは自陣からビルドアップを始めると、パスが渡ったモロッコ右SBハキミからカナダDFラインの裏へ、前がかりになったカナダのDFラインを嘲笑うかのような素晴らしいロングフィード炸裂。加えて、モロッコFWエンネシリは、タイミングの良い裏への抜け出しから素晴らしいファーストコントロールを披露し、きっちりボールをカナダゴールへと沈めてみせた。
流れが来たぞ、こっから反撃じゃい!と前がかりになったカナダを一発でひっくり返すモロッコの強かさが見えたシーンだった。

2点のリードを奪ったモロッコは、徐々にプレスの手を緩め、ミドルゾーンから自陣側で構えるようになる。このお陰でDFラインでボールを持てる様になったカナダは、MFホイレットとFWデイビスが入れ替わったり、左SBアデクグべが高い位置を取って左SHブキャナンが少し内側へ入り、3−2−5の様な形で左サイドから攻勢を掛け始める。
そして39分、遂にカナダの攻勢が実を結ぶ。カナダのリスタートから、左サイドに開いたMFケイにボールが渡ると、オーバーラップした左SBアデクグべへと縦パスを入れる。アデクグべがモロッコDFハキミを躱して抜き去ると、ゴール前へ向かって低い弾道のアーリークロス。このクロスがモロッコDFアゲルドの足に当たってディフレクションし、モロッコゴールへと吸い込まれていった。

この後もカナダが攻勢を強め続けるが、ゴール前ではしっかりとモロッコが相手を抑え、モロッコが2−1とリードを保って前半を終えた。

4.選手交代でさらに攻勢を強めるカナダだが

後半に入ると、前半の勢いそのままにカナダが攻勢に出るが、その一方で、リードしている事、そして前半飛ばしたツケもあるからだろうか、モロッコは低い位置で4−1−4−1のブロックを構築し、カナダを迎え撃つ形を取る。
カナダは大外だけでなく、モロッコのアンカー脇にパスを差し込んでギャップを突こうと試みたりと、前半には見られなかった形で攻め込もうとするも、モロッコが要所を抑えてやらせないジリジリとした展開。

そんな中にあって、カナダはセットプレーにチャンスを見出す。後半11分の右サイドからのFK、25分のCKではあわやという場面も作り出した。
カナダは後半14分にボランチ2人とFW1人を投入し、ボールを握る時間を増やした事でセットプレーの機会を作り出していったが、それに対してモロッコはDFを投入して5バックの5−4−1に切り替え、自陣ゴール前に壁を作って応戦した。
カナダが攻め立て、モロッコが最後大事なところはやらせないというせめぎ合いの様相。結局最後までモロッコが凌ぎ切り、2−1で勝利という試合であった。

終わってみれば、試合開始序盤の猛プレスでカナダを混乱に陥れ先制点をゲットする所から、相手の勢いを逆手に取って一発でひっくり返すロングフィードと抜け出し、そして相手が攻勢に出てきたと見るや後ろを固めて凌ぎ切るという、モロッコのプランと対応ががっちりハマった試合だったと言えるだろう。
カナダも惜しい場面をいくつか作れていたので、尚更序盤にバタつかされてミスから先制点を献上したのが痛かった。

5.終わりに

これを書いている最中に、決勝トーナメント1回戦でモロッコがスペインを下すという結果が舞い込み、おいおいモロッコすげえな・・・・ってなっております。
最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました。
願わくば、ここまで読んでくれたあなたが、貴重な時間を返せ!と私に凸ってこない事を祈るばかりです。


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