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2020 J2リーグ 第6節 モンテディオ山形vsアルビレックス新潟

1.はじめに

どうも、僕Death。レベル5Death。
 さて、3連戦の3戦目アルビレックス新潟戦。前節までの新潟には、ノーガードの派手な打ち合いで殴り勝つという印象を持っておりまして、実際対峙してみると、なるほど前線の選手達は強烈なエグさでした。本間や渡邊らもさることながら、ファビオは特に。もうなんて言うか、ずるい。
 対する我が軍は、前節の群馬戦に比べればゲーム内容的にも選手個々の動き的にも大分マシでしたが、現実問題今節も勝てていないので、一刻も早くこのチーム状態を上向きに持っていかないことには、昇格争いもクソもありません。毎年苦戦している時期というのもありますが、なんとか覆して欲しいものです。

2.試合結果とスターティングメンバー

試合結果
△モンテディオ山形 1-1 アルビレックス新潟△

<得点> 
モンテディオ山形:大槻  41分
アルビレックス新潟:ファビオ  61分

スターティングメンバーと初期配置は以下の通り

スタメンとシステム

ゲーム展開としては、前半は割と我が軍のペースだったと思われます。
 我が軍は、試合開始から最終ライン3枚とDH2枚で3−2ビルドアップを実行します。その際、WBに高い位置を取らせて相対する新潟SBを引き付け、シャドーは新潟DH脇のスペースでボールを引き出す事で、前進を試みました。
 何度かペナルティエリアに侵入する事が出来たものの、最後のパスがずれたり、シュートがGK正面だったりと、最早お家芸とも言える決定力の低さをこれ見よがしに見せつけていた矢先の41分、遂に待望の先制点を挙げることに成功。本田の横パスから熊本が持ち上がり、新潟CB間で中間ポジションを取りつつ、虎視淡々と裏を狙い続けた大槻への目の覚める様なアーリークロス。大槻も斜め後方から来るアーリークロスに素晴らしいダイレクトボレーを合わせて得点。大槻の今季初得点は見事なゴラッソでした。
 一方で、後半は新潟が選手交代でやり方を変えてきます。迎えた61分、直前に交代で右SBに入った大本のクロスから、フィジカルモンスターファビオに豪快に決められ同点とされてしまいました。マークしていた熊本も決してフィジカルの弱い選手ではないのですが、いとも簡単に抑えられ弾き飛ばされ、胸トラップから豪快なゴールを決められるという、乾いた笑いが出てしまう程の失点でした。
 新潟は後半開始から本間を、61分から渡邊(新)と大本を入れ、サイド高い位置で仕掛けさせる事で、山形WBひいては最終ラインの押し込みを狙ってきましたが、これに対する効果的な対策が打てず、ボールを奪って(跳ね返して)カウンターという所で前線3枚に後ろが追撃出来ない場面が増えてしまいました。ベンチワークも含め、相手の策への対応力不足という課題が改めて噴出した試合でもありました。

3.ほんの少し細かく見てみる

3−1.山形の攻撃と新潟の守備

 前述の通り、我が軍はWBが大外に開いて高い位置を取り、3−2−5の様な形で前進しようと試みます。
 対して新潟は、FWが山形CBにプレスを掛けてボールを左右どちらかに誘導しつつボールと逆サイドの山形DHを牽制、ボールサイドの新潟SHは同サイドの山形CBに、またボールサイドの山形DHには同サイドの新潟DHが、ボールと逆サイドの山形シャドーには同サイドの新潟DHが対応する形で相対してきました。(下図参照)

新潟守備


 この新潟の守備に対し我が軍は、新潟DH脇のスペース顔を出したシャドーへ縦パス、またDHが横並びの状態から縦関係になる、要するにボールサイドのDHがボールから離れる事で相手マークを引き付けて出来たスペースに、逆サイドのDHが入ってボールを受ける、といったやり方でボールを前進させました。(下図参照)

山形ビルドアップ

 自陣での相手のプレスを躱してビルドアップ成功させ、サイドから新潟陣内深い所まで侵入した際、中央を固める為なのか、新潟CBがあまりボールサイドに寄ってこない事、またDHがDFラインに吸収されるかの様に深い所まで下がってくる事などから、ハーフスペース(大外と中央の間のスペース)や新潟DHの前のスペースが空く事が多く、37分の場面や41分の先制点の場面などは、これらのスペースを上手く利用した攻撃だったと言えます。

山形攻撃①

山形先制点

3−2.山形の守備と新潟の攻撃

前半、新潟はDH1枚がCB間に降りて両CBが広がり、両SBが幅を取りながら高い位置へ、そして両SHが内側へ絞ってFWが少し開き、その開いて空いた中央に、絞ったSHが1枚入るという3−4−3の様な形を主として攻め込んできました。
(場合によってはDH2枚とも最終ラインに入って両CBが開き、両SBが1列上がる4−3−3の様な形、両SBと両SHが1列上がる2−4−4の様な形も見られましたが)
 対する我が軍は5−2−3の形で中央を締め、サイドに誘導してボールを奪う狙い。セットプレーやその流れで危ない場面はあったものの、前半は大方狙い通りの守備が出来たと思われます。(下図参照)

新潟の攻撃前半

 しかし、新潟は後半頭から本間を、そして61分に大本と渡邊(新)を投入し、サイドで積極的に仕掛けさせ、山形DFラインを押し込みに掛かります。61分の失点の場面も、ペナルティエリア少し手前の位置でセンタリングを上げられてしまったのが原因ですし、これらに対する打開策を打てず、山形の両サイドが押し上げ辛くなっていきました。(下図参照)

新潟攻撃&山形守備後半

するとハイプレスを仕掛けてもDFラインを押し上げられないので中盤から前が間延びしてしまい、連動してプレスが掛からずただ体力を消耗するという弊害も起こってしまいました。幸いというかなんというか、新潟もDFラインとその前が間延びしてきていたので、ライン間のスペースをガッツリ使われて殴られ放題にはなりませんでしたが、今後こういう手を打たれた際の対応策は、交代策含め用意しておくべきと思います。

4.最後に

いい加減くどいですが、改めてファビオはチートでしたね。まさか熊本が吹っ飛ばされるとは思いも寄りませんでしたよ。さっさと夏のウィンドーでJ1にぶっこ抜かれて欲しいものです。
さて、気温と湿度の高いこの時期・この連戦で、選手達に大分疲労が溜まってきている様子が伺えます。これまで、特にDFラインなんかは、頑なにメンバー固定して戦ってきていますが、サブメンバーやメンバー外の選手達の奮起にも期待したいと思います。次節東京Vは新潟とはタイプの異なる相手ですが、石丸監督がどういう手を打ってくるのか、楽しみにしたいと思います。
それでは、最後までお付き合い頂きありがとうございましたm(_ _)m


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