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【次回予告】奈須きのこ・TYPE-MOON評論誌「Binder.」第二号 特集=魔法使いの夜(仮)

※2022年11月20日発行『Binder.』創刊号掲載「次回予告」と同内容です。

 2022年11月、我々型月伝奇研究センターは無事、評論誌『Binder.』を刊行することができました。
 そして2023年、『Binder.』第2号の内容は『魔法使いの夜』特集を予定しています。2022年は我々にとって記念すべき年であったと同時に、『魔法使いの夜』が十周年を迎え、以前奈須がインタビューで語ったTYPE-MOON第三期が始まる年であり、TYPE-MOONにとっても節目となる一年だったと言えるでしょう。Nintendo Switch・PS4版の発売は間近に迫り、映画化も決定している今、最もホットなTYPE-MOON作品であり、TYPE-MOON第二期、あるいはこれから始まる第三期を考えるうえで欠かせない作品です。
 しかしながら、ブログ記事やSNSを見ていても、『まほよ』を語る際には演出やスクリプトといったゲーム面への言及は多い一方で、シナリオに関してはあまり深く読まれていない印象を受けます。もちろん前者を否定するつもりはありません、それらも含めて『魔法使いの夜』という作品であり、語るうえで欠かせない視点だと思います。ただ、そうした工夫の矛先はやはり、テクストをどう読ませるかというところに向いていると思います。であれば、我々もそこに目を向けるほかありません。
 今一度『魔法使いの夜』は何をしようとした作品なのかを考える必要があります。未完結の物語であることが、テクストとして扱ううえでの障害となっているのかもしれません。ですが、フルボイス版や映画化など、ここ数年で状況は大きく変化しました。また、『月姫 -A piece of blue glass moon-』が十三年越しに発売されたことも、TYPE-MOON第三期が本格的に始動する2023年から、恐らくは『Fate/Grand Order』二部七章がその口火を切ることとなるはずの十年間のスケジュールのどこかに『魔法使いの夜』続編の姿があるのではないかと希望を抱かせるに足る出来事でした。
 TYPE-MOON研究の膠着した状況に一石を投じる、これが私たちの企てであることは刊行宣言で述べたとおりです。そして、状況を打破するためには、一石を投じるタイミングも見計らう必要があります。こと『魔法使いの夜』に至っては、“今”がその時であると言えるのではないでしょうか。

(文=無塔遼一)

【寄稿募集】


「Binder.」は、奈須きのこ作品およびTYPE-MOON作品に関するあらゆる論述的文章を掲載します。チャットアプリ「Discord」にて、クオリティアップと校正のためのやり取りにご協力いただける方であれば、どなたさまの寄稿も大歓迎です。
ただし原稿については、「型月伝奇研究ことはじめ」で示した以下の三点を必ず満たすようにしてください。

①適切な語彙を充填すれば誰が読んでも理路を了解できる
②引用部の出典が明瞭に示され、筆者の主張と明確に分かれている
③奈須きのこ・TYPE-MOONと直接の関係がある

字数制限は特にありません。おおまかな目安として論説文は2000〜40000字、物語文2000〜20000字としておきますが、面白ければ大作も載せます。
また本誌をご購入くださる方への配慮として、寄稿文の紙媒体および電子媒体への全文再録は当該号発行日から半年間(6カ月)お控え願います。

ご興味をお持ちの方は、「型月伝奇研究センター」までご連絡ください。
Twitter:@KATADENKEN
Mail:katadenken⚫︎gmail.com(⚫︎→@)

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