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IgA腎症①尿検査陽性、泌尿器科へ

こんにちは。カタジュンです。
私はいま、IgA腎症という腎臓の病気の治療に取り組んでいます。日本国内の推定患者数は33,000人で、国の難病に指定されています。自覚症状はほぼなく慢性の経過をたどりますが、20年後40%の割合で透析治療が必要になるそうです。
ここでは時系列に沿って、発症から治療の経過を記事にまとめていきます。
私自身が、様々な方のブログなどから予備知識や治療の辛さを和らげるTipsをたくさんいただきました。私の経験談も、同じような境遇の方や、治療を検討されている方のお力になれば幸いです。
今回は…闘病記の初回。
いつも通り受けた会社の健康診断で尿検査が陽性になり、心配になって近所の泌尿器科を受診するエピソードです。発熱などで一時的に反応が出た可能性を指摘されました。一時的にではありますが細胞診で悪性気味の検査結果が出たりと、病気の怖さに怯える日々が始まります。

2019年1月 会社の尿検査が陽性に

きっかけは勤め先の定期健康診断でした。いつも通り同僚と雑談しながら検査を受けていきます。30代も後半となると「尿酸値が高くてさ、7.0切らないんだよ」「俺は8.5だけど全然平気だよ」「悪玉コレステロールやばいかなぁ」なんてことが話題となってきました。定期的に自分の食生活や運動量を見直してみるけど、でも仕事や育児の忙しさに流されてそのうち元どおり…その繰り返しですよね^^;。

しばらくすると、尿検査が陽性になったと案内が届いたのです。

尿蛋白++ 尿潜血++

「疲れていたとか、尿が泡立つとかいうことはありませんか?」と担当者。
これまで特に指摘のなかった健康診断、特に自覚症状もないのに尿が?意外すぎる結果でしたが、「まぁ、忙しいし疲れでも溜まってるのかなぁ」という感じで軽く捉えていました。
言われてみれば、おしっこの泡、消えにくいのかなぁ?なんて思ったりしましたが、普段家では洋式便座に座ってしますし、出先では小便器ですからよく分からないんですよね。洋式便座に小用をしてみれば泡は立つけれど他人と比べようがないですからね…。

しかし大事になるのは怖い。仕事が落ち着いた頃を見計らって家の近くの病院を受診してみることにしました。尿といえば、泌尿器科。この頃はそう思っていました。。。

2019年3月 近所の泌尿器科へ。細胞診で異常が?

泌尿器科での尿検査の結果は、尿蛋白±、尿潜血+
ちょっと良くなりました。やっぱりあの時は疲れていたのかなぁ?と。
ここで、尿に混じる身体の細胞を詳しく調べる「細胞診」の結果がClassⅢa(良性寄りの境界悪性)と出てしまいました。細胞…悪性…よくない想像が一気に頭の中に広がり手足が冷たくなったのを覚えています。これは経過をしっかり見るべきとのことで、3ヶ月後にもう一度受診することにしました。まったく自覚症症状のない中で進むこの展開を自分でも消化しきれず、妻にもどう打ち明けていいか分からない3ヶ月を過ごしました(あとできくと妻も私の様子がおかしいことに気づいていたそうです)。

不安な日々 調べるほど怖くなる

ここから素人なりに尿検査で陽性となった場合に考えられる病気や治療についてネットで調べる日々が始まります。「尿検査 陽性」「結石 自覚症状」などと検索しては、出てくる病名、治療、予後…。よくない想像がどんどん膨らんでいきました。

このとき私は腎生検という検査を知ります。

腎臓の異常が疑われる場合、診断を確定させるため、腎臓組織の一部を採取。背中から器具を刺して行う…。
ただでさえ注射の苦手な私(筋金入りです)、そんなことを想像しただけでめまいがしてきました。
こんな検査、絶対無理!やりたくない!
でも放置すると透析治療が必要になる?まだまだ旅行で行きたいところがあるのに!尿路結石などで潜血が出ているなら、様子見か超音波破砕で治療ができる。せめて結石であってくれ!などと心のなかで叫んでいました。

2019年6月 泌尿器科再診 ひとまず心配なしか??

経過観察のため、再び泌尿器科へ。尿検査と血液検査。結果は後日伝えられますが、その前日は怖くて怖くて仕方がなかったです。とにかく心配だった細胞診断結果はClassⅡ(良性)。とりあえず、大きく安心しました。。。以後、細胞診結果はすべてClassⅡ判定が続いています。

そして尿検査はというと、また陽性。
蛋白+、潜血++。
先生は、血液のASOとIgAの高値を指摘しました。
《クレアチニン0.90、ASO305、IgA340》
【素人解説】ASOは溶連菌が作り出す毒素を中和する抗体。基準値210以下。
IgAは粘膜の表面で病原体やウィルスの侵入を防ぐ抗体。基準値110〜410。
(当時はASOだけにフォーカスした説明を受けていましたが、後にIgA腎症の話題になるため、検査結果からIgAの数値もピックアップしておきます。なお基準値は病院や検査機関により差があるようです。)

子供(現在2歳)の風邪の原因である溶連菌や、自分自身の高熱の影響かもしれないとのことでした。確かに、子供が1歳を過ぎたあたりから突発性湿疹などで熱を出し、その数日後に私も喉を腫らして熱が出る、そのパターンを何度か経験していました。なるほどなぁ。
併せて膀胱や尿路に異常がないかエコー診断をしてもらいました。
これも異常なし。
「現状は様子見でいい。
 とにかく身体を冷やさず免疫力をつけて風邪をひかないこと!」
と先生からハッキリ言っていただけたことが、私に大きな安心をもたらしてくれました。

しかし当時の私は、膀胱や尿路より上流に位置する腎臓を詳しく診る腎臓内科の存在を知らなかったのです。。。

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