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尺八奏法「玉音」の(どうでもよい)話

尺八奏法に玉音たまねという音の出し方があるのですが、それについてのお話です。

前回のnoteに「鶴の巣籠り」の話がありましたので、そのついでにと思いまして。


玉音とは、尺八を吹きながら(音を出しながら)喉を鳴らすといった感じです。

「布袋軒伝 鶴の巣籠り」には全般的に玉音があり、「布袋軒 鈴慕」にも一部分の玉音がある。


玉音を出すのは難しいと言われていて、私もまともに出せるようになるには1年以上はかかった。

最初のうちは、綺麗に玉音を出せなかったり、息を無駄に出してしまい、長く音が出せなかったりするのだ。


師匠には、1年かけて出せるように努力しなさい。もしそれでダメなら諦めなさい。

と、言われました。
出せなくて諦めた人もいるという。


塚本虚堂は玉音の出し方をこのように解説している。

どうすればこの玉音が出せるかと云うと秘密は簡単である。それは首の筋肉を柔らかくして、咽喉を緩め、上あごの奥の咽喉に柱垂状に下がって居る(医学的に名前は知らぬが)俗に「のどチンコ」と云うものを息によって震わせば宜しいのである。試しに唇を竹を吹く格好とし、「のどチンコ」を震わすように息を出せば、唇から出る息に振動が伝わって来る、この儘の格好で吹けば玉音が出る訳で、狂竹翁が云ったようにまだ竹も碌々鳴らぬ人でも出来得る所以である。


要は、うがいのような感じであれば誰でも出来る、はずなのである。


ここから先が、私のどうでもよいカンチガイの玉音たまね話。

ホントにどうでも良いので読まなくても結構です。



私は当初、玉音の出し方を聞いて、「のどチンコ」を震わす、ということは、名前的に女子にはその「のどチンコ」が無いものだと思い込んでしまい諦めておりました。


んなわけあるかい?絶対あるって知ってるはずやろ!子どもやあるまいし。


と、当時の自分に突っ込みたいのは山々なのですが、その時はあることを忘れていた。というか、ただのアホ。


そしてある時、喉の奥が痛くなったので、鏡の前であ〜んと口を開けて自分の喉を見てみたら、なんと、「のどチンコ」があるじゃないですか、自分にも。


ガ〜ン


あるやないか〜い!


と、いうことで、がんばりました。笑


ホントに、どうでも良い話でごめんなさいね。


私みたいな勘違いをするアホな女子のために、医学的な名前が浸透することを祈りつつ…。



(見出し画像は竹内史光師が、楽譜に描いた鶴の画)


引用文献
塚本虚堂集「古典尺八及び三曲に関する小論集」

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