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チェブラーシカのマトリョーシカ

先日、デパートで探し物をしていて、たまたまロシア雑貨屋さんの露店に遭遇しました。

愛らしいチェブラーシカがこちらを向いて微笑んでいます。

その置物、どうやらマトリョーシカになっているよう。

じっと眺めていたら店員さんが「マトリョーシカって言うのは中身が違うものが入っているんですよ」と次々とそのチェブラーシカのマトリョーシカを開けていった。

チェブの次はワニのゲーナ、その次はまた別のキャラクターと、小さいのにとても精巧に作られている。

金太郎飴みたいに同じものがただ小さくなって出てくるのがマトリョーシカだと思ってました。

これらの置物はその店員さんがロシアの作家のところまで行って買い付けてくるのだそうだ。

1966年、ロシアの児童文学家エドゥアルド・ウスペンスキーの『わにのゲーナ』で登場したキャラクター、チェブラーシカでしたが、その絵本の主人公のワニよりも人気がでたため、チェブラーシカがいつしか主役になったそうな。

たくさん並んだ置物やぬいぐるみのチェブラーシカは、何だかちょっと違った印象があります。私はかつてのドラえもんを思い出しました。初期のドラえもんは、頭がもっと小さくて今のドラえもんと全然違いますよね。

そういえば、こんなに人気のある絵本のキャラクターを勝手に描いたり、その人形を勝手に作って売ってもいいのかしら?著作権はどうなってるのかしら?と素朴な疑問がわきました。そこで、その店員さんに聞いてみました。

店員さん、掛けていた眼鏡の真ん中を人差し指で押し上げ、

「その話、詳しく知ってますよ。」

と前置きをし、本当に詳しく話してくれました。笑


チェブラーシカは、とある南の国からやってきた、正体不明の不思議ないきものというだけで、原作ではちょっと耳が大きいくらいのアナグマという設定だったそうな。児童文学家のウスペンスキーは、あとは読者に勝手に想像してもらえば良い、チェブラーシカの絵はどうぞお好きにして下さいということにしたそうです。なんと、素敵なこと!

私たちが目にしているのは、1969年、ロマン・カチャーノフ監督により人形アニメで映画化され、日本にも紹介されたあの耳の大きなチェブラーシカです。不動の人気ですが、チェブラーシカの耳のことで訴訟問題になるなど色々あったようで、その仲介役をはたしたのが日本人だったことなど、本当に詳しくお話して下さいました。

ロシアに行ってもチェブラーシカグッズはその辺で売って無いそうですよ。でも国民的な人気だそうです。

ソ連時代、作家さん達は、それらの人形など個人で売って収入を得ることは一切出来なかったそうな。そうか、恐るべし社会主義。平等で良いイメージもありますが、徹底しすぎても、中国の文化大革命と同じく芸術や文化に大きく影響しますね。

なんて話が壮大になっていきましたが…、

ただ、この小さな宝物を一つだけ持っていればそれで、人生幸せだよなーとつくづく思うほどに、魅力的なマトリョーシカでした。

うちはホントどうでも良い小さな置物いっぱいあるんですわ。


チェブラーシカ好きな方、詳しくお話聞きたい方、是非是非こちらのお店に行って見て下さい↓


その店員さんのチェブラーシカ愛は、何だか、私の尺八愛にも通ずるところがあり、まるで自分を見ているようでもありました笑。


(見出し画像は、我家に唯一あるチェブラーシカのマグネットです。冷蔵庫に貼ったまま、随分色褪せてきました…)




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