セリフを書いたら、自分で声に出して読み上げてみよう。

2023年11月7日。締切を伸ばした。
本当は今日の夕方にClover Voiceの新作台本、
締切でしたが急いで書きすぎたので事情を説明して、
締切を伸ばしてもらった。

元々、デッドラインより1週間くらい余裕を見ていた、
自分で決めた早めの締め切りだったのもあったので、
伸ばさせてもらうこと自体問題なく。


エロゲーの収録立ち合いを多く経験していると、
「言いにくいセリフ」「ちょいモヤなセリフ」
に、時々遭遇します。

ライターさんには難しいかもしれないのですが、
自分の書いたセリフを一度声に出して読み上げる、
という作業は、個人的に大変オススメです。

頭の中で読んでるとどうしても気が付かない。
言いにくい早口言葉のようなセリフであっても、
頭の中だとすらすらと読めてしまうからです。

また文章上では特に違和感のない字面でも、
声に出して読み上げ、自分の耳で聴いてみると、
少しひっかかりを感じることがあります。

具体的なセリフ例を挙げることができれば
よかったのですが、ちょっとパッとは思いつかず……。


うーん。
なんとか絞り出した感じだと、そうですね……。
例えば、ギャルっぽい女の子のセリフ。

「あれ? キミ、それ食べられないのー?」

が日本語的に正しいとは思うのですが、
恐らくキャラ的には

「あれ? キミ、それ食べれないのー?」

の方が耳触り的にしっくりくる、みたいな。
「ら抜き」言葉になるのでライターさんとかだと
かなり嫌う人も多いとは思うのですが……。

でも、キャラクター性を無視して
ちゃんとした日本語でキッチリしゃべられると、
そうですね……。

警察から逃走中の犯罪者が車を奪い、
急発進する前にきっちりシートベルトを締める

みたいな、ちょいモヤッとした感じ、ありません?


この「ちょいモヤ」タイプの難しいのが、
テキスト上では正しい日本語だったりすることもあって、
音響さんや声優さんから収録中に指摘が入らない。

そのため収録が進み、声優さんがテキスト通りに
きっちり読み上げてくださるのですが、
メーカー側の人間として聴いたときに、

「うわ、なんかキャラとズレたセリフかも」

と思うことがあったり。
このときにテキスト修正をお願いしてリテイクするのですが、
大体が「これ、台本化する前に気付けたよなー」とプチ後悔。


「テキスト上の綺麗さ」と
「耳触りの良さ」が相反するとき。

どちらを取るべきか悩んじゃいます。
私は「耳触りの良さ」をとっちゃいますけど。


この「ちょいモヤによるリテイク」と、
「言いにくいセリフで詰まってしまう」箇所は、
収録時間に少しだけ影響があるので、
事前に潰しておくためにも、セリフは声に出して読む、
ということは大事なことだと思い、実践しています。

あと収録中に
「すみません、〇〇番のセリフなんですけど、
 テキスト修正させてください」
って言うの、勇気がいるんです。だいぶ慣れたけど。

読み上げてみてどうしても気にはなるけど……みたいなときは、
スマホで録音してセリフを聞くこともします。
女性的なしゃべりの自分の声にも随分慣れました。

…………。

もちろん喘ぎ声のところは、読み上げませんけどね。

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