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アニメ化を祝しての話


2021年10月1日。その日にそのニュースを見れたのは本当にたまたまだった。
去年あたりからツイッターを不定期にしか見ておらず、公式HPも月に一度くらいしか基本チェックしない。LINEにいたっては登録はしているが、ミュートで通知は来ない。そもそも、LINEをあまりしない。1週間LINEを見ないことだってよくあることだ。
そんな私が特に用事もないのにLINEを開いたの本当にたまたまだった。通知が来ているのを見つけ、開いて目に入ったニュースに私は思考停止した。

「『シュガーアップル・フェアリーテイル』シリーズ、『悪役令嬢なのでラスボスを飼ってみました』シリーズ Wアニメ化企画進行中!!」


三度見した。それでも思考が追いつかず、公式HPを開き、ツイッターを見、そこでようやくこれは本当のことだと理解した。
まだこのころは感情が追いついていなかったからか、冷静に「今『シュガーアップル』アニメ化するんだ」「『悪ラス』はしそうだなーって思ってた」と思えていた。
だが、いろんな方のお祝いコメントやフォロワーさんの反応を見るにつれ、どんどん情緒が乱れてきて泣きそうになってきた。今も情緒は安定していない。アニメ化関係の最新ニュースやPVを見ては泣きそうになり、『シュガーアップル』にいたっては再コミカライズで発売されたコミックスに掲載されたssを見ても泣きそうになった。
なぜこんなに情緒が乱れるかは、未だに自分の中ではっきりした理由を見つけられていないが、思い入れのある先生方だからではないかと思っている。


三川みり先生は、私が初めてデビューからずっと応援している先生だ。三川みり先生とのご縁は自分の中では少し不思議なもので、デビュー作の『シュガーアップル・フェアリーテイル』シリーズを読むきっかけになったのはその当時はまっていた荻原規子先生が選評されており、絶賛されていた、ただそれだけだったのだ。だが、購入して読むとその世界観、キャラクターの息づかい、どれも素敵で、すぐにはまった。そこからずっと応援し続け、違うレーベルで書かれていたときも、普段あまり確認しないHPの作者プロフィールを見て気づき、慌てて購入したりと、たぶん先生の名前で出されているご本は逃さず買う機会を毎度与えてもらえているように思う。
そんな風にずっと応援している先生の作品でも、『シュガーアップル・フェアリーテイル』シリーズは思い入れが深く、連載当時、今アニメ化する少女小説作品があるとしたらこの作品だろうと思っていた。だが、あの当時少女小説のアニメ化なんて夢のまた夢。今では当たり前のようにたくさん発表されているコミカライズされるということが『重大発表』と数日前から匂わせて引っ張られるくらいにはアニメ化は遠いことだった。そうして、『シュガーアップル・フェアリーテイル』シリーズは完結し、先生も少女小説だけでなく、別のレーベルで書かれたりと、もうアニメ化することなんて一生ないと思っていた。そんな作品のアニメ化が決定されて、再始動した。また、アンやシャルや、ミスリル・リッド・ポッドに会える。私の涙の一つはその嬉しさからだろうと思っている。

永瀬さらさ先生は三川みり先生とはまた違う思い入れのある先生だ。永瀬先生もデビュー当時から応援している先生で、全作品購入している。でも、永瀬先生に関しての思い入れは純粋な応援というよりも悔しさからというのもある。これは同時期にアニメ化する白川紺子先生に対しても言える。白川先生もデビュー当時から存じており、全作持っている。永瀬先生のお話も白川先生のお話もどちらの物語も楽しく、続きが読みたい作品たちだった。
そう『続きが読みたい作品』だったのだ。
先生方がデビューされたころ、少女小説業界は長編作品の終了や、出版不況からか、方向性を変えた。いろいろあるが、一番は続きがなかなか出ないのだ。どんなにいい作品があっても、面白い作品があっても、1、2巻出たら終わる。3巻出たらすごいという状態になった。私は悔しかった。永瀬先生の作品も、白川先生の作品も、面白くて、楽しくて、続きが読みたいのに、続きが出ない。ファンレターや、感想欄への書き込みや、編集部への手紙など、できることはいろいろ試した。でも、出ない。続きが出ない。私は怖かった。このまま先生方が消えるのではないかと。これほど面白い作品を書く方々がいなくなるのではないかと。
どの目線で言ってるんだと私も思う。業界のことを何も知らない人間の杞憂だったのかもしれない。でも、当時はこんなに素敵な物語を書く人たちがその実力を発揮できない状況のせいで、いつ消えても不思議ではないと本当に思っていたのだ。
その後、永瀬先生はなろうから『悪役令嬢なのでラスボスを飼ってみました』シリーズを、白川先生はキャラ文芸であるオレンジ文庫から『下鴨アンティーク』シリーズを発売され、人気作になった。それはそれぞれ時代に合った媒体だったからかもしれないが、私は純粋に嬉しかった。続きが出る状況に。先生方の作品が多くの人に愛されていることに。
それからも先生方が出される作品は次々ヒット作を出し、多くの人が読んでいる。それが本当に嬉しい。そんな先生方の作品がアニメ化した。もう本当胸がいっぱいである。

三川先生に関しても、永瀬先生に関しても、そして白川先生に関しても、本当何様なんだって自分でも思う。お前が情緒乱れて、泣きそうになってどうすると自分でも常にツッコんでいるし、今これを書きながら半分泣いてる状態なのもおかしいと思っている。
ただ、自分の中で確かなのはどの先生の作品のアニメ化も心から嬉しくて、楽しみだということ。そして、きちんと落ち着いて見れるのか不安だということだ。


最後になりましたが、改めて三川みり先生、永瀬さらさ先生、白川紺子先生、アニメ化おめでとうございます。
先生方ほどではないと思いますが、動くアンや、アイリーンや、寿雪に出会える日が待ち遠しいです。
アニメ化に際して、先生方もお忙しいかと思いますが、お体大切にお過ごしください。
いつまでも応援しております。

               


                先生方の作品を愛するファンの一人より


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