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【つくること】 第3回 なんとなくあるく、なんとなくあらわれる

2023年12月17日(日)13:30~16:00

最終回となる第3回「なんとなくあるく、なんとなくあらわれる」のfeel度walk先は、北区十条です。

図書館総研が計画に携わった、今年度OPEN予定の図書館的施設『ジェイトエル』が入居するタワーマンションが駅前に絶賛建設中で、その横には入り組んだ路地裏と、安くて旨い惣菜屋などが軒を連ねる十条銀座商店街や十条仲通り商店会がはり巡る、なんとも味わい深いエリア。

駅前にそびえ立つタワーマンションとノスタルジックさが際立つ商店会。この対比が魅力

10月22日(日)、11月5日(日)と2回にわたり活動してきた「なんとなくあるく、なんとなくあらわれる」も、第3回目となる今回が最終回。
最終回は、「エキシビションもやろう!」ということで、参加者の皆様より少しだけ早く集合し、これまでの作品の数々を展示していきます。

超研であればどのように使っても問題ないのですが、今回お借りした上十条区民センターでは「壁にテープや画鋲はNG」とのこと。「ではどのように飾ろうか?」と考えるのも、このプロジェクトの1部です。

「壁がだめなら、上から吊るすのはどうかな?」
天井の照明器具にテグスで絵を吊るし、ランダムに飾っていきます。
ほかにも窓や、扉、大きなロール紙は床に広げてみました。
こんな自由さも、このプロジェクトならではです。

今回は、参加者のみなさんに「会場に来る前に散策して来てね」とアナウンス。
エキシビションの展示を行った私たちも、お昼に行きがてら十条の街を散策。途中で参加者の方々とすれ違い、声を掛け合うも、また別の道へと散っていきます。

あらかじめ決めておいた集合時間になると、ぱらぱらと戻ってきて、各自好きな画材を使って絵を描いていきます。

3回目ともなると、みんな何も言わなくても手慣れたもの。ひと通り絵を描いたら、もう一度スケッチに行く人、2枚目の絵を描きはじめる人。1回目、2回目の絵をじっくりと堪能する人…様々です。

茗荷谷、小石川エリアと比べ、飲み屋さんが多い印象の十条。みんなから「なんとなくあわらわれ」た絵を見ると、よくぞ見つけた!とそそる看板も多く存在します。

「写真撮影していたら、アーモンドチョコをもらったよ。姪によくあげてるチョコなんだって」
そういって、みんなにひと粒ずつアーモンドチョコレートを配ってくれた女のコたちも。

みんなで仕上げた絵は、エキシビジョンの作品同様、壁でも、床でも、自分が思うところに各々飾ってもらいます。

飾られた作品を俯瞰して見ると、近代的な駅前のタワーマンションもあれば、昭和にタイムスリップしたかのようなレトロな町並みやお店も多くあります。
十条エリアにはユニークなお店の名前が多いからか、看板を絵にしている人も多く見受けられました。

第1回目の茗荷谷、第2回目の小石川エリア、第3回目の十条と、3つの地域で行った「なんとなくあるく、なんとなくあらわれる」でしたが、3つの作品を改めて見直すと、エリアによってまったく違う顔を見せてくれていました。

「色んな街の『図書館』で、同じようなことができればいいなー」

最後の山内先生の言葉に、この「なんとなくあるく、なんとなくあらわれる」が、それぞれの地域の想いを伝える手段として全国各地の図書館にどんどん広がって、生まれた作品がその土地の図書館にどんどんアーカイブされていくといいなあと思いました。

「なんとなくあるく、なんとなくあらわれる」はいったんここでひと区切りとなりましたが、今後もまた場所を変え、メンバーを変え、引き続き行っていきたい!と思います。