30代半ばでようやく「信長の野望」の魅力に目覚めてしまった話

いやもうタイトルだけで十分私の言いたい事は伝え終わった気もするんですが、正直語れる相手がまだ見付からないのに、とにかく話したくてしょうがない。
良かったらお付き合いください。

「信長の野望」はジャパニーズフェイマスゲームだと思う。

60手前の、ゲームなんかまず自分ではやらない母でも、このタイトルのゲームが昔からあるのを知っている。
身体がガタガタなので最近通ってる接骨院で「渋いんですけど……」と普段プレイしているのを伝えたら、残念ながらユーザーではなかったけれども「アレですかー! 武将で何かするやつですよね?」とすぐ分かってくれた。

だが、そこまでだ。

不思議な事に彼らは、「信長の野望」が具体的に何をするゲームなのか一切知らない。何故かタイトルだけが一人歩きする、謎に包まれた歴史ゲーム。それこそが「信長の野望」なのである。

正体は、どうせこの記事に辿り着く人なら大半がご存知かと思うので、一応知らない方にネタバレ回避しつつ一言で表しておくと「日本を天下統一するゲーム」ですかね。間違ってはいないよね。厳密には日本全てではないとか色々ありますが。

私が何故今更その存在感忍者ゲー「信長の野望」を始めて、しかもやたらハマったのかという話をダラダラします。ここは俺の城だ。文句は言わせん。



きっかけは、先祖調べを始めた事でした。
父方の祖父母が亡くなり、家を片付ける中で、異常な量のコーヒーとか未使用のタオルとか食器とか埃の詰まった座布団とか昔のカレンダーとか様々な困難が待ち受けておりました。
それらに比べたら一見特に困らない印象だけど、実際これ誰が持ってればいいのか分からないよね、となったのが家系図。実際には家系図の写し。
この話も、もう少しきちんと調べたら何か書いてみようかなと考えているのですが、とりあえず今は割愛。
まあさっくりまとめますと要するに、「家系図を読んでみたら、大昔のご先祖様が武士と伝わっているらしく、しかもどうやら親戚筋の人は信長の野望にも出てるちょっと名の知れた武士らしい」と判明したのです。

やるしかないよね、「信長の野望」。
だって親戚かも知れない人が出てるんだよ。
いや、そういう話もあるらしいと過去に何度も見掛けたけど、自分もそれに該当する側かも知れないとは考えた事がなかったものでびっくりしちゃったんですよね。
歴史は好きな方で、そんなに詳しくない割にはそういう学校も出てるんですが、何で30半ばになるまでこんな面白そうな話を知らなかったんだろう。さては私、シンプルに馬鹿なのでは?


プレイしたいとはすぐに思いました。
ただ、いくつかハードルがありました。

・最近のゲームに全く追い付けてない

私は現在進行形のとあるオタクです。
今具体的に何のオタクやってるのか話す気はありませんが、常にその時その時の推しに少しずつ費やしております。
ゲームが推しの時もありますが、ぶっちゃけ昔のゲームをずっとクタクタになっても遊び続けたいタイプというのもあり、本当に最近まで、新しいゲーム機をわざわざ購入したのはPSPが最後かも……レベルの人でした。

「信長の野望」ファン歴が長い方は「ならば昔のゲーム機で、中古ソフトを購入すればすぐプレイ出来たのでは?」とすぐに考えたかも知れません。
私もそうしようと思いました。
しかし

・多過ぎて選べない

絶対こういう人も多いはず!
シリーズ物の弱みでもあると思います。
ご長寿であればあるほど、どこから入ったらいいのか分からない。ファンスレやツイートを見ても様々な意見が溢れていて、やはり分からない。悩んでいるうちに「まあいいや、今度で……」となる。その今度が具体的にはいつなのか、誰も知らない。

でもやっぱり、プレイはしてみたかった。
先祖調べをすればするほどぶち当たる、「私、戦国時代マジで知らないわ」という壁の分厚さ。
そして、青春時代「金色のコルダ」にハマった経験からの「多分あのコーエーの作るゲームだからそれなりに面白いだろう」という直感があった。



ある日。
色々あってゲーム熱が高まって来た勢いでNintendo Switchを購入し、最新ゲーム機のシステムにも慣れて来た頃だった。
ふと思ったのだ。

「そういえば、信長の野望の新作ってまだ出てないのかな?」
「出てなくても、この感じだと新作発売前に旧作セールがあるのかも?」

私はコーエーの情報をちょっとこまめにチェックし始めた。
そしてその日はあっさり訪れた。
案の定セールのお知らせが公式HPに表示されたのである。

……ただひとつ、不安要素があった。
セールになった「信長の野望・大志」。レビューを見ると批判だらけなのである。もう笑えないくらい不評。おそらくは古参のオタクたちから連呼される「クソゲー」「駄作」。完全に戦犯認定を受けているのが分かった。

こういう時の判断は難しい。実際古参の言う事が結構正しい時も多いのだ。諸事情でどんどん荒れ果てて行くコンテンツをオタクはいくつも見て来た。でも、そもそも古参が厄介で本当にあかんとしか言えないケースも多々見て来た。
外側からでは、真実なんて見えるはずもない。

不安はあったが、私はこの不安を「とりあえずパワーアップキットとかいう追加要素マシマシの実質別ゲーとやらはまだ買わないでおこう」という判断で対処した。

コーエー商法はコルダと無双で少し知っていた。
よって「実質別ゲー」がどういう事なのかは大体理解出来たし、とは言え根っこは同じゲームなのだからもし無印が気に入らなければ恐らくパワーアップキットとやらをプレイしても感想は大きく変わらないだろうと判断したのである。

そして、パワーアップキットを買わない代わりに、昔のアトリエシリーズが好きだった私は「ネルケと伝説の錬金術士たち~新たな大地のアトリエ~」も購入した。しかしまだプレイしていない。「信長の野望」にハマり過ぎて、プレイする余裕が見付からないからである。私はやはり馬鹿なのか???鈍臭いと愛しのアイゼル様に呆れられそうなレベルだわ。



右も左もいまいち分からない中、ゲームが始まる。オープニングは実にコーエーっぽい。主にフォントが。

とりあえず当初の目的が「遠い親戚らしき人が出てるからプレイしたい」なので、その遠い親戚が所属してる武田家でプレイ開始したい。実際に仕えていたのは武田家だけではないみたいだが代表的なのはやはり武田家という事だろうかと推測しつつ、さて難易度……ん???

ん???

待って待って待って?????

コーエーさん。
これ、戦国初心者には分かんねえわ。

©コーエーテクモゲームス
©コーエーテクモゲームス

もう大混乱した事しか記憶にない。
比較的メジャーな武田家と決めていなかったらこの段階で脱落しかねない。だって訳が分からない。

そして混乱していた私はとうとう「実は初級や中級などの難易度設定をこの段階でしなければ途中からの変更は不可」だとも知らずにどうやら初期設定の中級で走り出してしまったのである……!

今なら分かる、「最初は何も知らないところからワクワクしたい」なんて思わずにまず悩んだ段階できちんと攻略サイトを見るべきだった。ここは戦国乱世、舐めてかかると初心者は即死するのである。
一応コーエーさんの名誉の為に書いておきますが、パワーアップキットではもう少し表示が分かりやすくなりました。私みたいに最初無印だけ購入した人にはあんまり意味がないんですけどね。多分あのレビューの罵詈雑言の理由はそういうところにもあるのでしょう。

さて、この段階ではまだパワーアップキットなんか購入しそうにありませんが。

©コーエーテクモゲームス
©コーエーテクモゲームス

段々テンションが上がる。よく分からんがかっこいい。この形式だと紹介出来ないのが残念だが、BGMがずっとかっこいいので更にテンションが上がる。とても重厚で、「よっし天下統一やったるで〜!」となるいいゲーム音楽なんです。さっすがコルダの会社! 初心者泣かせなのもあのコルダの会社と思えば納得だ!

©コーエーテクモゲームス

真田さんや!! あの幸村で有名な!!
あと先祖調べの際にちょっと本読みました!! 幸村のイメージが強かったので意外でした!!

©コーエーテクモゲームス
©コーエーテクモゲームス

待って。待って待って。
言葉は知ってるんだけど……

惣無事令って何だっけ?

多分今でもきちんと説明出来ない。中世の事は一応少しだけ人より習ってて、「国衆」なんて言葉はきちんと学校で習ったんだけど、ごめんゼミも全然違うしという言い逃れを脳内でする。戦国時代なら軟弱だからと叩き切られるかもな。

結局こんな調子で「惣無事令」の条件も知らず、武田信玄と上杉謙信はライバルネタで持ち出されがちだよね〜と呑気にプレイし続けて数十年。

一向にクリア出来るという手応えが来ない。
むしろやればやるほど分からない事が増える。
そしてやたら敵に睨まれる(※これは武田家の宿命みたいなもの)。
自分がポンコツなのは分かる。にしてもやけにきつい……気がする……。

あれ、そういえば難易度設定どうなってんだっけ?→中級???→えっどこで難易度調整するの???→分からんからネットで検索しようかな、ついでに攻略見ないと永遠にクリア出来ないわ→攻略サイトどれ?→攻略サイトあった、えっ最初に設定出来たの!? しかも後からは変えられないの!?

絶望した。
割と普通に絶望した。
あのレビューたちの意味がちょっと分かって来た。
みんなこうして絶望したのかな……。
クリアさせる気、あるのかよってね。

だが、しかし。
私は攻略サイトを読み始めた。

難易度鬼。それも悪くない。
倒し倒され、奪り奪られ。
それでも逞しく最期の瞬間まで必死に生きる武士たち、過酷な環境下で米を作ったり戦に参加したり大忙しの農民たち。
一揆起こしたくもなるよね。
私は、この時代に愛着がわきつつあるのを感じていた。どうにかしてこの健気な人々に平和な世界を見せてあげたいと考えるようになっていたのである。つか誰お前?

……けどね。
やっぱり「今の自分に中級は無謀」と分かったから、やり直したんだ。
根性なしの現代人だもん♪

そして私は、80年以上もかけて(今となってはどうしてこんなにかかったのか逆に思い出せなくて初心者怖い)初プレイを無事武田家でクリアし、気が付けばパワーアップキットも追加購入していたのでした。つかエンディング曲が妙にお洒落だと思ったら紅白歌手のMISIAさんやんけ。大物歌手やば。語彙力討ち取られたわ。

パワーアップキットを始めた主な感想はこれに尽きる。

初心者には地方モードからプレイさせて欲しかったです!!
最初にこれやれたら80年も戦国の世をさまよい続けなくて済んだのでは!?

いや私が鈍臭いからです、すみませんでした……。

今の私は、まだ大志PKに夢中です。
あれだけボロクソ言われてる大志が面白いならきっと評判抜群の創造(※大志の前の作品)なんて絶対楽しいに違いないとセール中に購入したんですが、まだまだ大志も自分の中で遊び切れていない感があるからプレイするのはうんと先かも知れない。

ようやく初級の二階堂家とか姉小路家とか20年弱で惣無事令クリア出来るようになったので、そろそろ中級でどんどんやっていっぱいクリアしたいなと思って織田家ぼちぼちプレイしてます。
言行録とかムービーもぼちぼち丁寧に集めて行きたいな。

まあ、あれだけ叩かれてる大志でもやたら楽しんでる「信長の野望」新規はいるというお話でした。
また書きたくなったらもっと具体的に武将の話なんかもしようかな。

毎日戦国で天下統一、エンジョイエンジョイ!!

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