『空鉄砲』観劇記

2022/1/17に作成した文章です。

初下北沢観劇!!!!
ひっさびさの小劇場!!!!

純粋に、やっぱり小劇場の狭さから起こりうるあの雰囲気が好きだったと思い出した。たまには小劇場も行くことにしよう。

人に直接勧めていただいて舞台を観るのは初めてなのかもしれない。「すごい速い」みたいなことは聞いていたが、前情報なしだったので、すごい癖強くてすごい置いていかれたらどうしよう、と思ったのは開演10分前のことだった。もう遅い。

結果、ストーリーがちゃんと追えました!!!!脚本、照明、音響、そして役者の皆様が本当にすごい。

始まってすぐに、これは誰が何だかわからなくて追えなくなる展開な気がすると、非常に不安になった。しかしその直後、もう一度同じ場面が繰り返されたため、前提をしっかり理解出来た。(そういう意図ではないかもしれないが)
開演直後に不安になった理由は、どう考えても展開が速いこと、衣装になんの情報もないこと、そして大道具・小道具がないことだったと思う。ただ、その全てがこの物語には必要なことだったと感じた。

記憶力が皆無なので、観ていた時の気持ちがカテコで抜けてしまうため、感想が薄っぺらいものになってしまうことはお許しいただきたいのだが、印象に残っていることは、人が他人を羨んでいて、嫉妬していて、その欲望のままに生きたい気持ちとそれが上手くいかない現実があるのだということだと思う。4人とも知れば知るほど悲しい。はっきりとしたエピソードとしての悲しさだけでなく、言動からも感じる悲しさ。


繰り返し同じ掛け合いがあるのがまた切ない。あの時にもあの会話をしていたのか、と思うと連続している人生を強く感じて辛かった。

ゾッとしたのは、小説で性に目覚めた御幸の人生、書斎の外鍵が付いていた意味、死の真相かな…… もっとあったとは思います。

急にポップなイントロがかかって、ミラーボールがまわり、2人が歌いながらとても綺麗なターンをし始めたのもゾッとした()けど、あの時気づいたら中心で崩れ始めていた御幸の顔が見えなかったのが本当に悔しい。

座席は真ん中だったのですが、目の前の方の座高が私に合わず、舞台真ん中が綺麗に見えず、大切なシーンがいくつか見えておりません!!配信買いてえ〜〜けどもうあの3人の生き様を見たくない、あの事実(フィクション)が起きていることを目の当たりにしたくないという気持ちもある。なんでしょうかねこれは。

カテコも、あれをカテコと言っていいのか?という気持ちだが、精一杯の拍手を送りたくなった。役者の皆様にも、役それぞれに対しても。

アフトあるんですね。芸人のトークライブかな?と思う面白さでしたし、終演後すぐにああやって3人が話してると、フィクションだった〜〜と思って救われます感謝。

「あの後どうなるんだろうね」という話が挙がっていました。「その後2人は仲良く暮らしましたとさ」かな〜とかゆるく言ってました。私は、なつきに父を演じさせて、これからも家に住まわせて、誰も救われないのではないかと解釈しております。

総じて、おすすめしていただけて、足を運んでよかったです!!!!あんな作品できるんだ……と思いました。感覚に刺さった感じです!!
怖いので配信は観たくない気持ちと、乱痴気は気になるので観たい気持ちです。

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