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歌詞語彙辞典 #11

『good morning』

●カウント数 1502
●最多出現ワード
★1位 「俺/オレ」 合計 67カウント
・「オレ」11カウント/「俺」9カウント
・「オレは」4カウント/「俺は」21カウント
・「オレの」4カウント/「俺の」8カウント
・「俺に」4カウント
・「俺が」「俺だけ」各2カウント
・「俺には」「俺も」各1カウント

ちなみに
・「俺達」3カウント
・「俺達の」「俺達は」「俺たちは」各1カウント

★2位 「そう」 合計 25カウント
・「そう」20カウント
・「そうさ」4カウント
・「そういう」1カウント

★3位 「お前」 合計 16カウント
・「お前」15カウント
・「お前の」1カウント

★3位 「人生」 合計 16カウント
・「人生」14カウント
・「人生と」「人生よ」各1カウント

★5位 「baby」 合計 15カウント

★5位 「して」 合計 15カウント
・「してる」3カウント
・「して」「してても」「してよ」「してるの」各2カウント
・「してるよ」「してりゃ」「してんだから」「してんなよ」各1カウント

★7位 「生命」 合計 14カウント
・「生命」12カウント
・「生命は」2カウント

★7位 「まで」 合計14カウント

★9位 「朝」 合計 13カウント
・「朝」11カウント
・「朝が」「朝は」各1カウント

★9位 「いい」 合計 13カウント
・「いい」11カウント
・「いいよ」「いいんだ。」各1カウント


その後に、
・11カウント 「我ら/我等」「あいつ」「それ」「high」
 各内訳
 ・「我らに」5カウント
 ・「我等の」5カウント
 ・「我らの」1カウント
 ちなみに「我々が」「我々の」各1カウント

 ・「あいつら」6カウント
 ・「あいつらの」2カウント
 ・「あいつらに」「あいつらは」「アイツ」各1カウント

 ・「それは」4カウント
 ・「それ」3カウント
 ・「それで」2カウント
 ・「それでも」「それまで」各1カウント

・10カウント 「こと」「けど」「胸」「blue」
 各内訳
 ・「こと」「ことは」各3カウント
 ・「ことだってよ」「ことで」「こととは」「ことをなあ、」各1カウント

 ・「けどよ」4カウント
 ・「けれども、」2カウント
 ・「けど」「けどさ」「けれど」「けれども」各1カウント

 ・「胸を」7カウント
 ・「胸の」2カウント
 ・「胸で」1カウント

・9カウント 「日本」「笑う」
 各内訳:
 ・「日本の」4カウント
 ・「日本」「ニッポン国」「日本国の」「日本が」「日本人」各1カウント

 ・「笑う」7カウント
 ・「笑えば」「笑っちまうぜ」各1カウント

・8カウント 「ああ」「クリスティーヌ」「だから」「東京」「everyday」
 各内訳
 ・「ああ」5カウント
 ・「嗚呼」3カウント

 ・「東京」4カウント
 ・「東京で」「東京に」「東京の」「東京は」各1カウント

・7カウント 「男」「張って」「世の」「very」
 各内訳
 ・「男」3カウント
 ・「男の」「男は」各2カウント

 ・「張って」4カウント
 ・「張ってさ」2カウント
 ・「張ってさ!」1カウント

 ・「世の」3カウント
 ・「世の中」2カウント
 ・「世の中には」「世の中にはさあ」各1カウント
 ちなみに「この世の」3カウント


●一人称:俺/オレ/俺達/俺たち/ボクら/我ら/我等/我々
●二人称:君/お前/あなた/あんた
●三人称:アイツ/あいつら/奴/奴等

「ボクら」初出。

●その他の気づきポイント
・とにかく饒舌で、語数も最多。
・後に助詞がつかない「俺/オレ」の多用は特筆しておきたい。
・英語(英単語)、カタカナ多用。
 エピック期、ポニーキャニオン期の総計119カウントだったのが
 このアルバムだけで150カウント。
 baby 15/high 11/blue 10/everyday 8/very 7/
 good morning、anything 6/I、 too、yeah 5 他

・ゆるやかな脚韻が踏まれている。
  オールナイトロング/俺の/本能/化け物
  法則/ロウソク
  ふわふわで地球上/一番不勉強 マシュマロ/マッシロよ
  おかしくなりそう/ぶちのめすのはどう? 他



ポニーキャニオン期から打って変わって、物語性がなくなり(おそらくは次の『ライフ』で再び現れると予想されるが)、とにかく自由で多種多様な、ところどころ意味不明とさえ感じられるようなフレーズが躍動する。宮本曰く、太陽に向かってアクセル全開で突っ込んでいくジャケットに象徴されるように《不気味なテンション》。だが 、‘太陽’ は出て来ない。
カウント総数は、10作目まで約500〜1150だったのが、驚異の1500。演奏のテクニカルな制約を打ち込みという手法が取り払い、自由奔放なリズムと譜割で饒舌な言葉の奔流を可能にしている。

これまでのような明朗快活な前向きベクトルではなく、社会に対して物申すのがロックだとばかりに言葉を並べたてる。だが、批判や反骨を並べ、アジテーションを叫び、卑屈っぽく自嘲しても陰湿にならない。そこが生まれ持った《明るさ》なのだろう。
闇雲に不平不満を歌にぶつけるのがロックなのではない。世間を構成する塵芥の一員であるという自覚を持って発信しなければ、リスナーの耳には届かない、そんな矜持を胸に、社会に対して求め続けるコールアンドレスポンス。そしてタイトルチューンの “good morning” で、自らの存在を主張、いや確認するかのようにまくし立てるのだ。
 ‘オレはオレは存在してるよ この東京に
 なぜだ なぜだ オレの 存在理由探して
 オレは オレは まさに 現実の東京で’
と。
俺/俺達、我ら。お前、あいつ。人生、生命、朝。日本、東京。
だからこそ、「もっと力強い生活をこの手に」というレジスタンスが説得力を持って共感を呼び起こし、「胸を張って出かけようぜ」に心が躍るのかもしれない。



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